会場レポート【パナソニック/シャープ編】 パナソニック、大容量の第3世代リチウムイオン充電池
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第3世代リチウムイオン充電池の試作品 | 合金とニッケルを電極に採用する | 左から第1世代、第2世代、第3世代の電極材料 |
正負極の材料は、第1世代がコバルトとカーボン、第2世代ではコバルトをニッケルに変更、第3世代でカーボンを合金へと置き換えた。第1世代からは正負極の材料が完全に変わっている。最大充電電圧は従来世代と同等の4.2Vをキープしているが、最低放電電圧が第1世代の3V、第2世代の2.5Vから2Vまで下がり、この電圧の広さにより大容量を実現したという。
新しい合金の電極は、放電/充電の間に収縮/膨張を繰り返してダメージを受けるため、量産が非常に難しかったそうだが、新たな工法を適用してカーボン世代と同等の耐用年数まで改善したという。また、電池内部での短絡を防ぐHRL(Heat Resistance Layer)技術も採用している。
各世代の電圧の比較 | 各世代の容量の比較 |
●DLNAクライアント機能を持ったAQUOS
カンファレンスで紹介された 「LCD Future Technologies」 |
シャープのブースは、カンファレンスで紹介された世界最大の108インチAQUOSが大きな注目を浴びている。PC関連では、カンファレンスで「LCD Future Technologies」(液晶の将来技術)として紹介された「Network AQUOS」がデモを実施している。
このNetwork AQUOSは、DLNAクライアント機能を装備した液晶TV。著作権保護コンテンツの再生が可能なDTCP-IPもサポート。これまで東芝のREGZAやソニーのBRAVIAなどが実装していた機能をシャープも搭載する。すでに機能面は実装可能なレベルになっているそうだが、市場の動向などを見ながら投入する予定だという。
行なわれているデモは、Ethernet経由でViiv対応PCのコンテンツをAQUOSで再生するもの。AQUOSとPCの中継にはPLCアダプタを使用している。このPLCアダプタの物理層の転送速度は理論値200Mbpsで、AES 128bitの暗号化を行なえる。製品としては2007年上半期にも国内投入される見込み。
なおこのデモは、米国のネット回線事情ではHDコンテンツを受信する帯域の確保が難しいそうで、CESではいったんViiv PCに保存してから再生するというやり方にしたという。再生可能なフォーマットは、動画がMPEG-2 TS/PS、VC1、H.264、音楽がMP3とWMA、写真がJPEGとなっている。
Network AQUOSのメニューに「Music」「Photo」「Video」のほか「Intel Viiv Zone」が用意されている | AQUOSとViiv PCとの中継に使用されたPLCアダプタ。筐体はスリムタイプ | AQUOSへのコンテンツ配信サーバーとして用意されたViiv対応のミニPC |
□2007 International CESのホームページ(英文)
http://www.cesweb.org/
□パナソニックのホームページ
http://panasonic.jp/
□シャープのホームページ
http://www.sharp.co.jp/
□関連記事
【2006年12月19日】パナソニック、電池内部のショートを防ぐ“安全かつ高容量”のリチウムイオン
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/1219/pana.htm
(2007年1月10日)
[Reported by yamada-k@impress.co.jp]