アイ・オー・データ機器は、1月からスタートする同社の2007年度下期の重点施策として、Windows Vistaの発売にあわせた各種施策の展開とともに、法人向けビジネスの拡大に取り組んでいく姿勢を見せた。 同社の細野昭雄社長は、「Windows Vistaの発売は、周辺機器メーカーにとって、大きなビジネスチャンス。効果を期待している」と、Vistaを起爆剤として下期の事業拡大に意欲を見せる。
同社では、ポータブル外付けHDDの「HDPG」シリーズにおいて、起動制御ソフト「BOOT革命」を搭載。これにより、OSブートを可能としたことで、USB接続でありながらも、現在使用中のシステム環境を残したまま、新たなシステムを利用するといった使い方ができるようになっている。 「HDPGシリーズでは、Windows XPをHDPGシリーズに移行させ、PC本体の内蔵HDDにはWindows Vistaをインストールし、用途に応じて、OSを切り替えて利用するといった使い方ができる。現時点では、Windows Vista RC1を使ってみたいが、いきなり環境を変えるには抵抗があるというユーザーに、HDPGシリーズのOSブート対応は最適であることを訴えている」(細野社長)という。 100kgfの荷重にも耐える堅牢性を実現、122cmの高さからの落下試験にも合格していることから、「持ち運びか可能で、ノートPCでのOSブート利用にも適している」としている。 また、同社では、マイクロソフトが、12月15日に茨城県つくばでのイベントを皮切りに、全国47都道府県200カ所をバスで訪問する「全国IT実践キャラバン」にも参加。キャラバンバス「マイクロソフト号」に、同社の周辺機器を搭載して、共同プロモーションを行なう。 「Vista認定ロゴを積極的に取得する。Vistaの発売にあわせて、周辺機器の販売増につなげたい」としている。 ●重点課題はデジタル家電と法人向けソリューション 一方、同社では、2006年度の重点課題として、デジタル家電分野での販売拡大と、法人向けバックアップソリューション事業の拡大を掲げている。 デジタル家電分野においては、コンポーネントコンセプトを打ち出し、デジタル家電向けの周辺機器の投入を積極化する考え。すでに、「AVeL LinkPlayer」や「Rec-POT」などの製品を投入しており、今後も周辺機器メーカーとしての小回りを生かした製品投入に取り組む意向だ。 また、事業の柱に成長している液晶ディスプレイ/TVでは、WIDEシリーズの戦略製品として投入した24.1型モデルにおいて、D4入力、フルHDパネル、HDCP対応を打ち出す一方、今後は、1080pのドットバイドット(等倍表示)への対応、NTSCのみならず、PALにも対応している特徴を生かして、ゲーム専用機ユーザーや、ゲームソフト会社などにも販売を強化していく考えだ。
もう1つの課題である法人向け市場に関しては、ネットワークミラーリングディスクである「HDLM-GWIN」が戦略商品。Windows Storage Server 2003 R2をインストールしており、CALの追加購入を不要にしてユーザー増加に対応できる利点を強調することで、「ファイルサーバーの運用費用を抑えたいというユーザーに最適であることを訴える」としている。 また、大容量LAN接続HDDの「LANDISK Tera」シリーズでは、ホットスワップ対応のカートリッジ方式を採用した特徴を生かし、業務を停止させることなくディスクの交換や修復を可能としている可用性を、法人ユーザーに対して提案していくという。 「ディストリビュータや全国各地の販売パートナーと連携した提案活動のほか、法人ユーザーにまずは利用していただくための各種施策を用意し、LAN DISK Teraシリーズの良さを広く知っていただくことに力を注ぎたい」としている。
□アイ・オー・データ機器のホームページ (2006年12月14日) [Text by 大河原克行]
【PC Watchホームページ】
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