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アイ・オー、RAID 5/ホットスワップ対応のNAS
「LANDISK Tera」

「LANDISK Tera」

9月下旬 発売

価格:111,615円~



 株式会社アイ・オー・データ機器は、RAID 5およびホットスワップに対応したNAS「LANDISK Tera」を9月下旬より発売する。価格は、容量1TBの「HDL-GT1.0」が111,615円、容量2TBの「HDL-GT2.0」が221,445円。

 同社独自のカートリッジ型HDD「Relational HD」(リレーショナルHD)、およびシリアルATA IIの採用により、ホットスワップに対応したNAS。電源がONのままでもHDDの交換が可能で、RAID 10/5モード利用時の運用性を向上させた。

「Relational HD」の交換は前面から容易に行なえる Relational HD本体。製造コストを削減するためプラスチック製だが、エアフローに重視し通気口を前後に備える

 また、自動的にスキャンディスクを行ない、不良セクタを修復する「アクティブリペア機能」、S.M.A.R.T.ステータスを監視し故障の可能性が高いHDDを自動的にRAIDアレイから除外する「S.M.A.R.T.チェック機能」、異常状態をメールで通知する「メール通知機能」、強制電源断時に理論障害を回避する「ジャーナリングファイルシステム」などを搭載し、データの信頼性を向上させた。

 データ転送においても、HDL-G/GXシリーズで培ったLinuxカーネルチューニング技術を採用。同社の測定によれば、Gigabit Ethernet接続時(Jumboフレーム利用)で、競合他社製品のFTP実測値の最大173.9Mbpsに対して、新製品は745.6Mbpsを実現した。

 家庭での利用も想定し、デジオンのDLNAサーバー「DiXiM」を搭載。HDDに保存されたメディアファイルを簡単に共有できる。

 そのほか、フロントパネルのUSBポートにUSBメモリやカードリーダを接続し、「COPY」ボタンを押すだけでデータをコピーする機能、プリントサーバー機能、LED輝度調節機能などを搭載する。本体背面のeSATA×2およびUSBにストレージデバイスを接続して利用することも可能。eSATA HDDへのミラーリングもできる。

設定できるRAID構成 各種データ転送時のベンチマーク 信頼性を高める7つの技術

 インターフェイスは、Gigabit Ethernet、USB×2、eSATA×2。ファイル共有機能はWindowsファイル共有およびAppleShareを搭載する。HDDの構成は、4台によるRAID 0/10/5のほか、3台をRAID 5で使用し、1台をリムーバブルとして利用することもできる(1台のみ)。

 本体サイズは170×230×183mm(幅×奥行き×高さ)。

 なお、採用されているRelational HDについては、これを規格化し、今後さまざまなHDD製品に展開していく予定。5インチベイにそのまま装着できるリムーバブルマウンタ「RHD-IN/SA」を近日発売予定しているほか、USB/eSATA外付けHDD製品などにも投入していくという。

 カートリッジの容量は現在250GBと500GBの2つのみだが、300GB/400GB/750GB製品の投入も見込む。

登場予定製品も含めたRelational HD製品 5インチベイ内蔵アダプタのほか、USB 2.0/eSATA対応Relational HD製品も出る予定 発表会場で展示された「LANDISK Tera」
設定画面 バッファロー「TeraStation」との比較も TeraStationとの機能比較
本体背面。ファンが2つ見えており、うち1つは電源用 参考展示されたRelational HD搭載eSATAドライブ、LANDISK Tera対応ステータス表示液晶、iVDRドライブ 前面のUSBコネクタにデジカメなどを接続し、直上にあるCOPYボタン操作1つでデータを吸いだせる

●法人向け製品の機能を個人にも

 8月22日に都内で行なわれた製品発表会では、同社 代表取締役社長 細野昭雄氏が挨拶。同氏は、「近年拡大するストレージ市場の中で、大容量のNASは価格競争に陥っており、機能面では実用レベルに耐えうる製品がなかなか登場してこなかった。新製品の投入により、法人ユーザーでの実用レベルに耐えられるようになっただけでなく、コンシューマにも法人と同等レベルの製品をもたらすことができる」と新製品の優位性を語った。

代表取締役社長 細野昭雄氏 Relational HDで得られるメリット

 特長であるRelational HDについても紹介し、「新製品ではリムーバブルカートリッジを規格化しており、将来登場する予定のシングルドライブ製品などにおいても同規格のものが利用できるようにする。運用性が向上する以外にも、使いまわしや容量増加に対するニーズに応えられる」とアピールした。

 新製品の今後の展開について、同社 ネットワーク&ソリューションユニット ゼネラルマネージャー 平林朗氏が説明にあたった。

 同氏は、近年増大するNASの需要のなかで、容量がTBを超える製品が全NASの中で35%を占め、大容量化する傾向を指摘。「企業だけでなく、一般家庭においてもセットトップボックスやDLNA対応TVによるコンテンツの共有化により、NAS市場が拡大している」と説明した。

ネットワーク&ソリューションユニット ゼネラルマネージャー 平林朗氏 大容量NASへの需要にあわせて製品投入 NASは容量TB越えが進んでいる

 新製品の特長として、ホットスワップなどのデータの安全性を向上させるさまざま工夫を紹介し、「製品本体そのもの自体が企業での利用に耐えうるだけでなく、専用サポートコールセンターの設置でサポート面も充実させた。また、2006年12月までの購入特典として、オンサイト修理サービスを1年間無償で提供する」と説明した。

 質疑応答では、出荷台数目標3,000台の内訳について質問がされ、細野氏は、「製品発売時は7割~8割が法人、残りが個人と見込んでいる。新製品では個人向け機能としてDLNAを搭載しているが、各TVメーカーのDLNAに対する認識は温度差がある。ただし、年内にDLNA採用TVが増加する見込みであることから、LANDISK Teraも個人向けには徐々に受け入れられていくだろう」との見解を示した。

 また、実用に耐えうるレベルの製品とはどういった製品なのかという質問に対し、「RAIDなどの冗長性を持たせながら、ホットスワップ機能があるのは当然であるべきと考えている。新製品では独自開発のカートリッジを開発したことにより、ホットスワップを可能にし、“実用に耐えうる”レベルを達成した」と答えた。

□アイ・オー・データ機器のホームページ
http://www.iodata.jp/
□ニュースリリース
http://www.iodata.jp/news/2006/08/06_pr018.htm
□製品情報
http://www.iodata.jp/prod/network/fileserver/2006/hdl-gt/
□関連記事
【2005年11月12日】バッファロー、HDD交換が容易になった「TeraStation」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/1102/buffalo1.htm
【2004年11月5日】バッファロー、最大1TBのRAID対応NAS
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/1105/buffalo2.htm

(2006年8月23日)

[Reported by ryu@impress.co.jp]

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