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インテル、クアッドコアのCore 2 ExtremeとXeonを正式発表

新製品を紹介する阿部剛士本部長

11月15日 発売



 インテル株式会社は15日、IAプロセッサとして初のクアッドコアとなるCore 2 Extreme QX6700(コートネームKentsfield)、およびXeon 5300シリーズ(コードネームClovertown)4製品を発表した。いずれも即日出荷開始される。

デュアルコア×2でクアッドコアを実現

 Smithfield/PreslerコアのPentium Dの場合のように、Coreマイクロアーキテクチャのコアを1つのチップに2基内蔵することでクアッドコア化したプロセッサ。製造プロセスは65nmで、CPUの機能は既存のCoreマイクロアーキテクチャ製品を踏襲。Xeon 5300シリーズはデュアルプロセッサにも対応し、1システムで8コア相当を実現できる。

 Core 2 Extreme QX6700の周波数は2.66GHzとデュアルコアのCore 2 Extreme X6800よりやや低い。FSBは1,066MHz、L2キャッシュは4MB×2、TDPは130W、1,000個ロット時の価格は120,060円。

 ソケットはLGA775で、既存のIntel 975X Expressチップセット搭載マザーボードで使用可能。

 Xeon 5300シリーズはX5355/E5345/E5320/E5310が用意され、周波数/FSB/TDP/価格は順に、2.66GHz/1,333MHz/120W/140,850円、2.33GHz/1,333MHz/80W/102,270円、1.86GHz/1,066MHz/80W/82,920円、1.60GHz/1.066MHz/80W/54,680円。

 こちらも既存のXeon 5100用Intel 5000チップセット搭載マザーボードで使用できる。

 クアッドコア化により、SPECint_rate_base200ベンチマークにおいて、Core 2 Extreme QX6700は、Core 2 Extreme X6800よりも最大70%、Xeon X5355はXeon 3.60GHz(Irwindale/シングルコア)に対し4.5倍の性能向上を果たしたという。

 また、Xeon X5355は消費電力当たりの性能も4倍に向上しているほか、デュアルプロセッササーバーとして、TPC-C、SPECjbb2005、LS-Dyna、SAP-SD 2-Tierなど数々のベンチマークで世界最高記録を達成したとしている。

 同日開催された発表会では、同社マーケティング本部本部長の阿部剛士氏が、Xeon X5355を2基搭載したHPのシステムを、2001年に発売された14基のUltraSPAC II(464MHz)を搭載したSunのシステムとも比較し、「この5年で性能は3.5倍に伸び、価格性能比では14倍にも伸びた」と進化の度合いを示した。

 同じマイクロアーキテクチャを採用しているので、同クロックのXeon 5100シリーズとXeon 5300シリーズのコア当たりの性能は基本的に同一だが、コアの数を倍増させたことで、医療用画像処理ソフトによるデモではXeon X5355が同5160に対し、7割近い差をつけた。

 HD動画のエンコードとHD動画の再生を同時実行するデモでは、Core 2 Extreme X6800で動画再生が平均15fps程度になったのに対し、同QX6700ではコマ落ちがほとんど発生せず「デジタルホームにおけるサーバーPCにはクアッドコアが不可欠」だとした。

旧世代Xeonとの性能比較 医療用画像処理のデモではXeon 5160(左)に対して7割近い性能比を見せた。Xeon X5355システム(左)は論理CPUが8個あるのも分かる
Core 2 Extreme QX6700はX6800に対し、最大7割の性能向上 Core 2 Extreme X6800システム(左)は、HD動画のエンコードをしながら、別動画の再生を行なうとコマ落ちが多数発生したが、QX6700システム(右)はほとんどコマ落ちがなく、CPUにも余力がある

 2006年に入り、デュアルコア化を急速に推し進めてきた同社だが、今後はハイエンドを中心にクアッドコアの浸透も急ぐ。サーバー/ワークステーション向けでは、シングルプロセッサ用Xeon 3200シリーズが、ハイエンドコンシューマ向けではCore 2 Quadブランド製品が2007年に登場予定。

 特にデュアルプロセッササーバー向けプロセッサについて阿部氏は、「Xeon 5300シリーズの出荷割合を、2007年第2四半期までに4割にまで持って行く」との指針を表明した。

Xeonのロードマップ Core 2のロードマップ
Xeon搭載機を出すデル、東芝、日本IBM、NEC、日本HP、日立、富士通とマイクロソフトの関係者も出席し、新プロセッサとクアッドコア化を歓迎した ショップブランドを中心にCore 2 Extreme QX6700搭載PCも多数発表された

□インテルのホームページ
http://www.intel.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press2006/061115a.htm
□製品情報
http://www.intel.co.jp/jp/quad-core/
□関連記事
【11月15日】クアッドコア×デュアルCPUで“8コア環境”を実現する「Xeon 5300」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/1115/tawada90.htm
【7月27日】「Core 2 DuoはPentium以来最大の革新」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0727/intel2.htm
【6月26日】インテル、Xeon 5100シリーズ発表会
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0626/intel2.htm

(2006年11月15日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]

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