|
NTTドコモ、Windows Mobile搭載3Gスマートフォン「hTc Z」7月31日 発売 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ)は、国内初となるOSにWindows Mobile 5.0 Pocket PC Phone Editionを搭載した3Gスマートフォン「hTc Z」(ズィー)を法人向けに7月31日より発売する。 GSMネットワークの900MHz/1,800MHz/1,900MHz帯のトライバンドに対応し、国際ローミングが可能なHTC Nippon製の3Gスマートフォン。2005年に発売したモトローラ製端末「M1000」の後継機にあたり、法人向けのシステムとしてドコモ法人営業部により販売される。 W-ZERO3ライクな液晶を右側にスライドさせると現れるQWERTY配列キーボードを備え、文字入力性を向上させた。キーボードを出すと自動的に画面が90度回転し、PCに近い感覚で操作できるのも特徴。 また、ネットワークインターフェイスとしてBluetooth Ver.2.0、およびIEEE 802.11b/g対応無線LANを搭載し、通信手段を充実させた。さらに、インターフェイスにminiUSBを備え、PCとActiveSyncにより同期を取ることができる。 なお、通常のFOMA端末とは異なり、iモードサービスには対応せず、iモード向けWebサイトやメールなどが利用できない。M1000と同様、プログラマブルな端末として位置づけている。 主な仕様は、CPUにSamsungスタックCPU 400MHz、メモリ64MB SDRAM、128MB ROM、240×320ドット表示対応2.8型透反射型タッチパネル付きTFT液晶、200万画素CMOSカメラ(背面)+10万画素CMOSカメラ(正面)、microSDスロット、IrDA SIR赤外線ポートなどを装備する。 バッテリはリチウムイオンポリマーで、連続待受時間は最長200時間、連続通話時間は約4~5時間。本体サイズは58×112.5×21.95mm(幅×奥行き×高さ)、重量は176g。 ●法人向けのサービスを充実させる 18日に都内で行なわれた製品発表会では、台湾High Tech Computer(HTC)最高経営責任者のピーター・チョウ氏(周永明)が来日し、同社についての紹介および今後の戦略について語った。 HTCは'97年5月に設立され、台湾を拠点に活動しているWindows Mobile搭載モバイル機器製造メーカーである。インターネットとモバイル、オフィス、メッセーンジング、マルチメディアの統合を目指し、音声中心の携帯端末とデータ中心のノートPCを融合させる製品の開発を目標にしていた。 これまでも、同社は世界初のパームサイズのWindows CE搭載PDA、無線LAN搭載PDA、3G対応PDAなどを開発し、各社にOEM/ODMとして提供していた実績があり、2005年度で22億5,200万ドルの売上高を達成した。 今後の市場動向としては、Windowsのプラットフォームを採用するワイヤレス携帯端末およびスマートフォンなどの統合モバイル機器は約2倍に拡大する見込みとしており、チョウ氏は「当社の戦略はこの市場にフォーカスしている」と紹介した。 日本法人HTC Nipponの設立については、「日本市場への長期的な投資を継続していくことを意味しており、マイクロソフトやNTTドコモなどのパートナーシップを今後強化し、法人を中心としたユーザーのニーズにあった製品の提供およびサポートを継続していく構え」と事業内容を紹介した。
新製品についても紹介し、「Windowsベースのものを採用しているため、仕事用のPCと同様に操作できるのが特徴。WordやExcelファイルの閲覧機能に加え、ダイレクトプッシュメール、Outlookとの同期、Media Playerによるメディアファイルの再生、Internet ExplorerによるWebサイトの閲覧など、オフィスとプライベート双方のニーズに応えた製品」とした。 NTTドコモ 法人営業本部 プロダクトビジネス部長 三木茂氏は、「これまでの端末はドコモブランドで出していたが、これまでと同様な品質の高いサポートの提供に加えて、法人ニーズへのすばやい対応を行なうために、今回の製品は新スキームの第1弾としてHTCのブランドで出す。現在既に2社が新製品の導入を決めており、15社が前向きに検討している。今回の展開の成功に大きく期待がかかる」と話した。 Microsoft OEMエンベデッドデバイス 副社長のサンジェイ・チェダ氏は、「OfficeやOutlookなどのWindows Mobileベースの機能に加えて、紛失時にIT管理者がリモートで本体をロックしたりデータを消去する機能を付加し、企業のセキュリティに対する要求にも応えられる。Windows Mobile Phoneに対する日本での需要も高く、今後市場の拡大に期待したい」と祝辞を寄せた。
質疑応答では、同製品を個人向けに販売する予定についての質問がなされ、チョウ氏は、「現時点では予定はないが、検討している」と答えた。また、販売目標については、「比較的楽観的に見ているが、今後日本市場のニーズに応えた製品にカスタマイズしていく必要がある。2007年までに100万台の出荷を見込んでいる」とした。 □NTTドコモのホームページ (2006年7月18日) [Reported by ryu@impress.co.jp]
【PC Watchホームページ】
|
|