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NEC、水冷ユニット搭載の静音ワークステーション
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Express5800/54Ca |
7月20日 出荷
価格:327,390円
連絡先:ファーストコンタクトセンター
Tel.03-3455-5800
Express5800/54Caの展示 |
NECは、水冷ユニットを搭載した静音ワークステーション「Express5800/54Ca」を発売し、7月20日より出荷する。価格は最小構成で327,390円より。
CPUの冷却に水冷ユニットを搭載することで約35dBの低騒音を実現するとともに、従来機から30%の体積減少をさせることで省スペース性を高めたワークステーション。
水冷ユニットは同社の水冷デスクトップPCに搭載されていたものをベースに独自開発し、小型化/静音化を実現したという。また、監視ソフトウェア「ESMPRO」を利用することで、液漏れ/ポンプ異常を監視できる。なお、水冷ユニットの価格は8万円程度だという。
また、エアフローを改善するために、筐体中央には熱だまりを防ぐ攪拌用のファンを、電源ユニットには大口径のファンを備え、ビデオカードを冷却する。さらに、筐体前面下部にはエアインテークを備えるなど、熱設計に配慮したデザインとなっている。
システム全体を冷却する仕組み | 筐体内部 | 水冷ユニット |
最小構成は、CPUにPentium 4 631(3GHz)、チップセットにIntel 955 Express、512MBメモリ(最大4GB)、80GB HDD、CD-ROMドライブ、FDD、ビデオカードにQuadro NVS 285、OSにWindows XP Professionalを搭載。3ボタンの光学マウス、109キーボードが付属する。OSはWindows XP x64 Editionも選択可能で、その場合のメモリ最大容量は8GBとなる。
拡張スロットはPCI Express x16×1、PCI×3。空きベイは3.5インチシャドウ×1。インターフェイスは、D-Sub15ピン、Gigabit Ethernet、USB 2.0×4、パラレルポート、シリアルポートなど。
本体サイズは155×432×400.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は最大14.5kg。ケースはマイクロタワー。
Express5800/56Xd |
また、Xeon 5110/5150/5160を最大2基搭載可能な2Wayワークステーション「Express5800/56Xd」を8月21日より出荷する。価格は最小構成で397,950円。
最小構成は、CPUにXeon 5110(1.6GHz)、1GBメモリ、80GB HDD、CD-ROMドライブ、ビデオカードにQuadro NVS 285、OSにWindows XP Professionalを搭載する。
拡張スロットは、PCI Express x16×1、PCI Express x8×1、64bit PCIバス×2、32bit PCIバス×1。空きベイは、5インチ×1、3.5インチシャドウ×2。インターフェイスはIEEE 1394×2、Gigabit Etehrnet、USB 2.0×6、D-Sub15ピン、パラレルポート、シリアルポートなど。
●7万台販売でシェア1位を目指す
12日に行なわれた発表会では、同社 第二コンピュータ事業本部 副事業本部長 百瀬裕也氏が、同社のワークステーションの展開と水冷ワークステーション開発の経緯について説明した。
同氏は、「Expressワークステーションは'97年5月に発売して以来、常に世界最高レベルの性能を持つ高速グラフィックス機能を搭載した製品を提供するとともに、性能だけではなく、日本のオフィス環境にあった省スペースでも、世界に先駆けた、世界最小のワークステーションを発表してきた」とこれまでを振り返った。
第二コンピュータ事業本部 副事業本部長 百瀬裕也氏 | Expressワークステーションの歩み |
「ワークステーションとはプロフェッショナルユースを支える製品、サービスである」とした上で、「これまでの性能、機能、設置製を追求した製品から、幅広く考えて製品を提供すべきだろう、という考えへの答えがこの静音ワークステーションである。従来はマシン単体の環境だ、静音だと話をしてきたが、オフィス全体、使われる環境まで考えた製品ということで出させていただくのが、この静音、低排気のワークステーション」と、開発の経緯を説明した。
そして新ブランドについて、「製品、ソリューション、サポートといった分野でのこだわりを盛り込んでコンセプトとしてまとめ、愛称としたものが“SEGUENTE”(セグエンテ)」と説明した。
リリースによると、SEGUENTEはイタリア語で「次の」という意味。商品の先進性と挑戦する姿勢を表現するとしている。
高性能と静音性を両立する水冷ワークステーション | Expressワークステーションのラインナップ | SEGUENTEのロゴ |
2006年の販売目標としては、2005年の実績である46,000台の1.5倍となる70,000台を掲げ、シェア1位のDellに肉薄したいとした。水冷ワークステーションについては、2,000台を目標とするとした。
質疑応答でCore Duoの搭載予定について問われると、「今回の水冷ワークステーションでは、まずこのかたちで第一弾ということで出していきたい。Core Duoに関しては当然視野にいれているので、今後の評価の中で考えていきたい」とした。
また、ビデオカードへの水冷ユニット搭載予定については、「現在のところ具体的な話はないが、NVIDIAと共同で開発していきたい」とした。
□NECのホームページ
http://www.nec.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.nec.co.jp/press/ja/0607/1201.html
□製品情報
http://www.express.nec.co.jp/workstation/products/50/54ca/index.html
□関連記事
【6月25日】インテル、Core Microarchitecture採用の「Xeon 5100」シリーズ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0626/intel.htm
【2005年8月18日】NEC Direct、水冷スリムPC「VALUESTAR G タイプC」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0818/nec.htm
(2006年7月12日)
[Reported by matuyama@impress.co.jp]