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IBM BlueGene/LがTOP500リストで3年連続1位
~東工大のOpteronシステムが7位にランクイン

6月28日(独時間)発表



 世界のスーパーコンピュータの性能ランキング「TOP500」の2006年6月版の結果が28日(独時間)、発表された。

 1位はIBMと米国エネルギー省が共同開発したPowerPC 440(700MHz)搭載の「BlueGene/L System」で、性能を指し示すLinpackベンチマークの結果は280.6TFLOPS(Tera FLOPS)と、唯一100TFLOPSを凌駕し、2位に3倍以上の差をつけた。プロセッサ数も、同じくPower PC 440を搭載する2位のシステムの3倍以上となる約13万個を搭載。今回で3年連続の1位となるが、今後数年も1位を維持すると見られている。

 プロセッサの周波数向上は、ここ数年、頭打ちの様相を見せているが、スーパーコンピュータのシステムレベルでの性能は向上を続けており、2005年にランクインした500システム中、158システムがリストから脱落した。

東工大のTSUBAME

 4月から稼働を始めた東京工業大学のスーパーコンピューティンググリッド「TSUBAME」(Tokyo-tech Supercomputer and UBiquitously Accessible Mass-storage Environment)が38.2TFLOPSで7位にランクインし、アジアパシフィックで最速となった。

 TSUBAMEは、デュアルコアOpteronを5,240基(10,480コア)、メモリ21.4TB、HDD 1.1PBを搭載するスーパーコンピューティンググリッドで、PCに使用されているx86 CPUを搭載した、いわゆる「PCクラスタ型」として、世界最大のCPUコア数を誇る。

 一方、2004年6月まで5回連続で1位となった、NECの地球シミュレータは35.9TFLOPSで10位にまで落ちている。

 500位のシステムの性能は2.03TFLOPSで、2005年の1.17TFLOPSからほぼ倍に跳ね上がった。500システムすべての性能の合計値は2.70PFLOPS(Peta FLOPS)で、こちらも2005年の1.69PFLOPSから大きく伸びた。

 各シェアごとの数字を見ると、ベンダーシェアはIBMが48.6%で1位、次いでHewlett-Packatdが30.8%で2位と、両社で8割近くを占める。プロセッサ別では、301システムがIntelプロセッサを採用し、内118システムがEM64T対応プロセッサ。IBM Powerプロセッサは84システムで、AMD Opteronプロセッサは81システム。

 国別では、アメリカが298システムで1位。欧州は6月前の100システムから83システムへシェアを落とす一方、アジアは66から93システムへとシェアを伸ばしている。

□TOP500のホームページ
http://www.top500.org/
□ニュースリリース
http://www.top500.org/news/2006/06/28/27th_edition_of_top500
_list_of_world_s_fastest_supercomputers_released_doe_llnl_bluegene_l_and_ibm_gain_top_posi

□2006年6月版TOP500リスト(英文)
http://www.top500.org/lists/2006/06
□関連記事
【2005年11月30日】東工大、1万コアのOpteron搭載グリッドは「みんなのスパコン」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/1130/titech.htm

(2006年6月29日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]

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