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内蔵型BDドライブ「バッファロー BR-H2FB」レビュー
6月上旬 発売 価格:110,250円 連絡先:サポートセンター 株式会社バッファローから、内蔵型のATAPI接続Blu-ray Disc(以下BD)ドライブ「BR-H2FB」が発表された。同製品は、パナソニック四国エレクトロニクス製の「SW-5582」を採用し、2つのレンズと3つのレーザーにより「HD DVDを除くあらゆるメディアに対応する」と謳ったドライブだ。 価格は110,250円で、発売が6月上旬の製品だが、今回1台お借りできたので、使用感などをレポートしていきたい。なお、試用したのは試作機のため、製品版とは仕様が異なる可能性がある。 ●外観は普通のDVDドライブ 外観は普通の内蔵DVDドライブとほぼ同じような感じだが、フロントパネル中央にBlu-ray Discのロゴが大きく入っている。また、アクセスランプに関してはBlu-rayを意識してか、青色のLEDを採用している。奥行きに関してはいわゆるショートボディではないが、一般的なDVDドライブとほぼ同じだ。 メディアのローディングはトレー式を採用しており、8cm径のメディアも利用可能。また、12cmメディア用に爪を備えるため縦置きも可能のようだ。なお、カードリッジタイプのBDディスクには対応していない。 対応メディアは、BD-RE 2層(50GB)/1層(25GB)、BD-R 2層(50GB)/1層(25GB)、DVD-ROM、DVD±R/RW、DVD±R DL、DVD-RAM、CD-ROM、CD-R、CD-RWと多岐に渡る。新しい大容量のBDだけでなく、これまでの財産も1台で活かせられるのは嬉しい。
●DVD総合スイートにBD対応機能を追加 付属ソフトはCyberLinkの「CyberLink BD Solution」で、ビデオ作成ソフト「PowerProducer 3」、HDビデオ編集ソフト「PowerDirector 5 SE」、ビデオ再生ソフト「PowerDVD 6 BD Edition」、データライティングソフト「Power2Go 5」などがセットになったパッケージ。 いずれも従来のDVD総合スイートソフトに、BD関連の機能を加えたような感じで、DVDソフトに慣れたユーザーであればどれも難なく扱える。
PowerDVD 6 BD Editionは従来のDVD再生ソフトにBD再生機能を追加した形のもの。インターフェイスは従来どおりで、リモコン感覚で操作できる。 BD-R/REの書き込みはPower2Go上から行なう。インターフェイスはシンプルな4ペイン構成。書き込みたいファイルをドラッグアンドドロップで追加し、書き込みボタンを押していくつかの設定を行うだけでBD-R/REへの書き込みができるため、初心者でもさほど戸惑うことはないだろう。
加えてBD-REでは、Power2Goでの書き込みのほか、パケットライティングソフト「InstantBurn」を利用してWindowsのエクスプローラ上から書き込むことが可能。感覚としてはDVD-RAMの機能のようなものだ。
なお、BD-AV形式のコンテンツに関してもPowerProducerでオーサリングして書き込みが行なえるようだが、今回は時間の都合上本誌では試していない。BD-AV形式の書き込みについてはAV Watchのほうに詳しい記事があるので参照されたい。
●DVD 1枚に収まらない大容量データに向く 実際にBDへデータの書き込みを行ない、かかった時間の計測も行なった。実施環境は、Athlon 64 3500+(2.2GHz)、メモリ512MB、ASUSTeK A8N-SLIマザーボード(nForce4 SLI)、GeForce 6600 GTビデオカード。OSはWindows XP Professional(SP2)。 まずは、1層BD-R(25GB)にデータを保存する用途を考え、22.5GB分のデータを準備し、付属ソフトのPower2Goで書き込みを行なった。計測は書き込みのボタンを押してから終了のダイアログが表示されるまでの時間をストップウォッチで計測した。使用メディアは松下電器工業製の2倍速対応品。
結果は46分19秒という結果となった。一般的なCAV形式の16倍速DVDドライブでは、DVD-Rに4.38GBを書くのに約6分かかるので、メディアの差し替え時間を引いて22.5GB分は約30分かかる計算になる。そういった観点からすれば、大容量データを保存しても1枚で済むBD-Rは優秀だといえよう。書き込んだディスクのフォーマットはUDF 2.5形式で、Windowsエクスプローラ上から読み込みも問題ない。 続いて同ソフトを使い1層BD-RE(25GB)を書き込んでみた。BD-REの利点はやはりDVD-RWなどと同様上書きが可能という点で、特にDVDの容量を超える大容量データをバックアップしたいが、バックアップ履歴は不要といったユーザーに最適である。使用メディアはTDK製2倍速対応品。
結果は1時間38分34秒。スペックではBD-REは2倍速だが、試作機ということもあってか、BD-Rより時間がかかってしまった。書いたデータはBD-Rと同様、フォーマットはUDF 2.5形式で、Windowsのエクスプローラ上から読める。 続いて、同メディアにパケットライト形式での書き込みをしてみた。いったん同メディアを付属のパケットライト用ソフト「InstandBurn」でフォーマットしてから、約22.4GBのデータを用意し、Windowsのエクスプローラ上からのドラッグアンドドロップで書き込みを行なった。 結果は2時間38分で、Power2Goでの書き込み以上に時間かかってしまったが、書き込んだデータに関してはソフト上から書き込んだ時と同様に問題なく読み込むことができた。 なお、今回試した限りでは、いったんInstantBurnでフォーマットしたBD-REを、Power2Goで消去して利用することが不可能だった。読み込もうとすると強制終了されてしまうため、再フォーマットはInstantBurn上からに限定されてしまう。 最後に2層BD-RE(50GB)を試すために、約45GB分のデータを用意して、Power2Go上からの書き込みを行なった。松下電器工業製の2倍速対応品。 結果は3時間14分44秒。進行中は2倍速と表示されていたが、その割には時間がかかりすぎた印象だ。「終了後シャットダウンする」というチェックボックスを用意しているので、“家を出る前や寝る前にセットしておく”というのが主な利用スタンスだろう。
現時点でのBDは書き込みに多少時間はかかるものの、DVDの約5倍の大容量データを一気に扱えるのが魅力的。HDビデオだけでなく、写真や音楽などのデータが肥大化する時代に合わせて、バックアップメディアとしての利用価値も高い。今後BDの高速化と低価格化に期待したいところだ。 □バッファローのホームページ (2006年5月23日) [Reported by ryu@impress.co.jp]
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