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IDF Japan 2006基調講演レポート
Viivはユーザー体験を向上させるプラットフォーム
会期:4月6日~7日 会場:東京プリンスホテル パークタワー IDF Japan 2006の2日目の基調講演は、ViivテクノロジとモバイルPCについての講演が開かれ、主に同社が投入した技術の紹介、および製品のデモストレーションが中心だった。このレポートではViivに関する同社のビジョンについて講演された内容をお届けする。 ●Viivは新たなユーザー体験とビジネスチャンスを生む
同社が2005年から推進しているViivテクノロジについて、本社 デジタル事業本部 ネットワーク・メディア・プラットフォーム事業部長のビル・レジンスキー氏が登壇し、説明にあたった。 同氏はまず「Viivはユーザー体験を向上させるためのもの」と断言した。そしてこのユーザー体験向上のためにはプラットフォームが必要だとしながらも、「CPUとチップセットだけではプラットフォームにはならない。ソフトウェアやコンテンツはもちろん、OSに含まれるDLNAやインスタントON/OFFなどの技術が合わさってこそ、初めてユーザー体験を向上させるプラットフォームとして成り立つ」と話し、コンシューマ向けデジタルホーム市場におけるViivの重要性を語った。 次にViivに準拠した小型のPCを披露し、家電としてのデザイン性や静音性、低消費電力のポイントについて説明。これまでのさまざまな家電やゲーム機などは、温度低下と反比例して騒音が増す公式としていたが、Core Duoを採用したViiv準拠製品では「この公式の例外。低温度/低騒音を両立できる」とアピールした。
また、「ViivはEthernetや無線LAN、ホームプラグAV(ACコンセントによるインターネット接続サービス)などさまざま接続形態をサポートし、多様なサービスに対応できる。さらに、将来的にWireless USBのサポートやDLNAの導入などにより、メーカーはユーザーに革新的な製品を提供することができるだろう」とViivに期待を寄せた。 ここで、Viivテクノロジに対応したPCの使いやすさを説明したデモストレーションが行なわれた。デモでは、簡易なネットワークの構築からDMAによるTVへのコンテンツのストリーミング配信までの手順がわずか4分弱で実現できるうえに、20種類以上のフォーマットを機器が再生可能なフォーマットに自動変換できることなど、Viiv非対応PCに対するアドバンテージが示された。
また、PDAなどのモバイル機器で標準画質のコンテンツを購入した後、Viiv対応PCと連携し、PC上で購入したコンテンツのHD画質バージョンが再生できる技術、PDAとPCの接続が途絶えると自動的にコンテンツを再生できないような仕組みにするデモも行なわれた。 続いてレジンスキー氏は、日本では高齢化により、PCを使用するユーザーの多くがシニア層になるというデータを示し、インターネットを介してPCのサポートを行なう必要性が増加すると予想。PCのソフトウェアのトラブルを、仮想化技術を利用し、サポートがリモート操作を行なうだけでPCトラブルを解消することできれば、新しいビジネスチャンスが生まれるのではないかとし、仮想化技術に対する期待も語った。
最後に同氏は、同社は買収したメーカーのディスプレイ処理、デジタル放送受信のノウハウを生かしたエンターテインメントプラットフォームを同社が提供できると述べ、「今後是非とも新しい製品を我々が提供するプラットフォームの上で構築してもらいたい」とまとめた。 なお、基調講演前のプレス向けブリーフィングでは、5月25日に発売を予定しているオンキヨーのViiv対応PCの発表会があり、インテルがViivでさまざまなメーカーと綿密に協業し、新たなジャンルの製品を生み出していることをアピールした。 □インテルのホームページ (2006年4月7日) [Reported by ryu@impress.co.jp]
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