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米Microsoftスティーブ・バルマーCEOが来日記者会見11月16日 開催 マイクロソフト株式会社は16日、都内で米Microsoftスティーブ・バルマーCEO(最高経営責任者)の来日記者会見を開催した。 同氏は'80年にビジネスマネージャーとしてMicrosoftに入社し、'98年に社長に就任、2000年には会社経営の全責任を負うCEOに任命された。
会見では「Growing Microsoft」(成長するMicrosoft)と題したプレゼンテーションを実施。「WindowsはMicrosoftの大きな始まりで、Windowsによって我々が多くの企業に影響を与える会社に成長するまでに至った」と語るとともに、中でも日本を重要な多数のパートナーが集まっている市場と位置付けた。また、Microsoftについて「人々の可能性を拡大するための技術を提供するのが使命で、業界のリーダーとしての役割を果たすことが大切だ」とした。 続いて“革新的な製品群の提供”のタイトルで、今後リリースされる製品について解説。「世界の生活をソフトウェアで変革していく。そのために、革新的な技術を提供し続けることが重要」と述べ、「SQL Server 2005」および「Visual Studio 2005」の日本語版を17日に発表すると予告。12月10日発売予定のXbox 360については「我々が明らかな技術リーダーである」と自信を見せた。 また、米国時間1日に発表されたインターネット経由のソフトウェアサービス「Windows Live」、「Office Live」に触れ、これらはこれまでの製品よりも生産性を高めるものだと紹介した。同氏は「Microsoftが基盤とする技術はWindows、Office、Server向けソフトなどだが、ホスティング市場はまだまだ成長する」とし、ホスティングや科学技術分野でも成長を期待しているという。 2006年末の投入が予定されているWindows Vistaについては、「期待を持って受け入れられるだろう。コンシューマには(Vistaの)Premium Editionでデジタルホームを楽しんでもらえる」との見通しを語り、新規投入製品の多い強力な1年になるとした。 最後に、国内での活動「PLAN-J」について「PLAN-Jは3カ年計画で、日本市場へ大きく投資を行なう。マイクロソフト株式会社は創業時、16名でスタートしたが、2005年には従業員2,000名まで拡大しており、日本のIT産業発展のために活動している」と紹介した。
次に、マイクロソフト株式会社ダレン・ヒューストン代表執行役社長がPLAN-Jの進捗と今後の展望について解説した。 PLAN-Jは3つの大きな柱があり、国内における投資の拡大、企業/コンシューマ双方の技術革新の促進、政府/教育機関/産業界とのパートナーシップ、の3つを中心活動として行なっている。 1つ目の国内における投資の拡大では、新卒/中途採用の積極展開、国内のパートナーとの連携を強化するための組織体制、独自のマーケティング活動、企業市民活動を推進。組織体制ではXboxやクライアントビジネス開発事業部などの新組織を設置。独自のマーケティング活動では、Windows発売20周年を記念して特別パッケージを発売する。これはPLAN-Jの一環として国内のみで販売されるもの。企業市民活動では、セキュリティに対する強化や、人材開発のための投資によりシニア向けのPC教室などを展開している。 2つ目の柱である技術革新の促進は、新規市場への参入、ソフトウェアベースサービス、革新的な製品群の提供の3つを解説。新規市場への参入は、クラスタサーバー向けの「Windows Compute Cluster Server 2003」を東京工業大学との協力で推進したり、Windos Mobileをウィルコムの新端末に搭載した例を説明。ソフトウェアベースサービスではWindows Live、Office Live、Xbox Liveなどを展開、革新的な製品群の提供では、Xbox 360やWindows Vista、Office 12、Internet Explorer 7など今後投入される製品を紹介した。 3つ目の柱、政府/教育機関/産業界とのパートナーシップは、政府機関との協力を強化、中小企業のIT化を進め、生産効率性を高めることを目的としている。また、教育機関とは産学連携による研究強化、ソフトウェアによる学生の可能性の拡大を進め、最新ソフトウェアの一部を無償で学生に提供するほか、小中高に対しても投資し、学校教育を変えていきたいとした。産業界とはNECや富士通をはじめとしたシステムインテグレーターと密な連携を進めてきたとし、OEMや技術企業、ソリューションベンダーも含め、新たなビジネスチャンスを推進すると述べた。
ヒューストン氏は最後に、“お客様に提供する価値”について語り、「(過去10年を振り返ると)デジカメ、ノートPC、VoIPなどは、現在は多くの人が使用している。しかし、今後10年間はさらに生活が変化する。将来はすべてのデバイスが繋がるようになり、劇的にコストも下がる」とし、今後について「過去10年の変化よりも、これからの10年の変化の方が劇的だと信じている。これらの革新が日本で受け入れられることを期待している」と述べ、PLAN-Jの解説を終えた。 質疑応答では、まもなくリリースされるXbox 360のPLAY STATION3に対する勝算について質問され、バルマーCEOは「PS3に関してはリリース時期などの情報が無くコメントできないので、Xbox 360についてのみ話します」と前置きし、「Xbox 360はコミュニティのレスポンス、エンドユーザーの反応から見ても勢いがあり、数量的な増加が見込まれる。日本市場では、初代Xboxよりも良い結果を出せるだろう」と語った。 □マイクロソフトのホームページ (2005年11月16日) [Reported by yamada-k@impress.co.jp]
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