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シャープ、裸眼で3D表示できる15型液晶「LL-151D」
~NVIDIA製ビデオカードでゲームも3Dに

LL-151D

6月18日 受注開始

価格:オープンプライス

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 シャープは、裸眼で3D(立体)表示できる15型液晶ディスプレイ「LL-151D」を6月18日より受注開始する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は11万円台後半の見込み。国内での出荷は8月の予定。業務用途の企業ユーザー向けに販売される。

 専用メガネをかけることなく3D(立体)表示が可能な製品。従来はノートPCなどに搭載されていたが、単体の製品は初めて。2D/3Dの切替ボタンを本体前面に備え、ワンタッチで表示の変更ができる。

 専用のドライバとアプリケーションをインストールし、LL-151DとPCをUSBケーブルで接続すると、同社が開発したSHARP 3D Technologyに対応するソフトウェアであれば、自動的に2D/3Dモードを切り替えできる。対応OSはWindows XP。他のOSも、ドライバを開発すれば利用可能になるという。

 主な仕様は、解像度1,024×768ドット、表示色数約1,619万色、応答速度25ms、コントラスト比500:1。最大輝度は2Dモード時370cd/平方m、3Dモード時140cd/平方m。視野角は上下115度、左右130度(2Dモード時)。

 インターフェイスはDVI-I。1W+1Wのステレオスピーカー、2D/3Dモード切り替えケーブル接続用USBポート、入出力ミニステレオジャックを備える。

 本体サイズは352×185×370~430mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約5.3kg。

側面 背面

情報通信事業部 副本部長 谷口実氏

 同社は10日、「LL-151D」の発表会を開催。情報通信事業部 副本部長 谷口実氏が3D液晶の技術、製品投入の背景を説明した。

 3D表示の原理は、左右の目に少しずらした画を見せることで立体化させるもの。

 製品では、液晶パネルをTFT液晶とスイッチ液晶で構成し、3Dモード時にはスイッチ液晶が「視差バリア」と呼ばれる垂直なスリットを作ってバックライトを遮る。すると、左右それぞれの目にスリットの間から異なる光が届き、左目の死角を右目が認識、右目の死角を左目が認識し、左右が互いに“ずれた画”を見ることで立体に見える。

 そのため、左右の視力が極端に違う場合や、主に片側の目を使って画面を見る場合は立体に見えない。また、個人差や表示内容によっても立体に見えにくい場合があるとしている。

立体視の基本原理 LL-151Dの2D/3D切り替え

 製品投入の背景は、3Dシステムのために必要な4つの要素、3D対応のハードウェア、ソフトウェア、コンテンツ、配信インフラが整いつつあることを挙げた。用途としては、医療、教育、設計・建築CAD、広告、アミューズメント事業に有益とした。

 3D液晶を有効活用するためのソフトウェアなども揃いはじめ、ShadeやMayaのプラグイン、MRIシステム、既存の2Dコンテンツを3Dへ変換するソリューションなどが開発されているという。また、新たなソフトウェア開発については、同社が7月にSDKを公開するとした。

3Dシステムに必要な要素が揃いつつある 医療、教育、設計・建築CAD、広告、アミューズメントなどへ展開 増加する3D環境ソフトウェア

 アミューズメントの中心であるゲームでは、NVIDIA製ビデオカードと、NVIDIAが配布している「3D Stereo Driver」を利用し、既存の3Dゲームを立体的に見ることが可能という。

 これは、3D Stereo Driverが3Dゲームの単一の視点から、左右にずらした画を計2枚作る。左右にずれた2枚の画をGPUが再び1枚に合成してディスプレイに出力し、液晶側を3Dモードにすることで実現する。ただし、NVIDIAのグラフィックドライバ「ForceWare」と3D Stereo Driverのバージョンを揃える必要がある。

 今後については、19型までは同じ原理で3D化でき、視差バリアの幅を変更することで解像度も高められるという。また、垂直の視差バリアを格子状にすることで水平方向のバックライト遮蔽を可能にし、小さなウィンドウなどの画面の一部分だけ3D化することも可能になるとした。

3D液晶搭載ノートPC「RD1-3D」を使った電子顕微鏡の立体デモ 写真では伝わらないが、肉眼で見ると立体的になっていた

□シャープのホームページ
http://www.sharp.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/040610-a.html
□関連記事
【1月22日】シャープ、3D液晶搭載ノートの日本語モデル「Mebius PC-RD1-3D」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0122/sharp2.htm
【2003年9月11日】シャープ、3D液晶を搭載したノートPC「Mebius PC-RD3D」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0911/sharp.htm
【2002年9月27日】シャープ、2D/3D表示両対応の液晶ディスプレイ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0927/sharp.htm

(2004年6月10日)

[Reported by yamada-k@impress.co.jp]


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