ソフマップは25日、3月26日に名古屋駅太閤通口にソフマップギガストア名古屋駅ナカ店をオープンするのを前に、報道関係者などを対象に、店内の様子を公開した。 新幹線ホーム下南側に位置する同店は、売り場面積約600坪、イベントスペースなどを含めると850坪の店舗面積を誇る。太閤通口には昨年11月にビックカメラが進出しており、今回のソフマップの出店によって、PC、デジタル家電の大型店舗が2店舗進出する格好となった。 店舗がJR名古屋駅に直結しているため、雨の日でもホームから傘をささずに店舗内に入ることができるのが特徴。「通勤帰りのビジネスマンやOLなどが気軽に寄れる店舗を目指したい。また、中京圏250万人を市場ターゲットにしたい」(ソフマップ)としている。 オープン時の従業員は50人、初年度の売上げ目標は30億円。営業時間は平日が午前11時から午後8時。日曜日、祝日が午前10時から午後8時まで。
●デジタル家電を入り口正面に展示 では、店内の様子を見てみよう。 店内は、エンターテイメント、デジタルAV、デジタルライフ、リユース、パワーアップ、クリエイターズ、買取・下取センター、イベントスペースの8つのコーナーに大きく分類される。 太閤通口の改札方向から入る正面には、デジタルAVコーナーが配置され、ソニーやパイオニア、松下電器の大型プラズマテレビやDVDレコーダーが展示されている。 同様に、改札口寄りのスペースには、エンターテイメントコーナーが配置され、DVDソフトやテレビゲームソフトなどの新作が置かれている。 駅側から入ってくると、PCショップというよりも、むしろ家電量販店の雰囲気だ。
ソフマップでは、大阪・なんば店、神戸店でデジタル家電の取り扱いを積極化しているが、店の正面入口にこれだけのデジタル家電を展示したのは初めてのことだ。 「もともとギガストアのコンセプトは、PCだけに留まらず、デジタル家電商品まで幅広く取り扱っていくことにある。名古屋ナカ店での取り組みは、それをさらに加速させたもの」と位置づけている。 同社のデジタル家電の売り上げ構成比は約5%だが、名古屋ナカ店では2桁の売上高比率を目指すという。 デジタルAVコーナーとエンターテイメントコーナーを抜けると、デジタルライフコーナーがある。ここでは、新品のPCや、プリンタなどの周辺機器、ソフトウェアなどが展示販売されている。同社のオリジナルPCである「牛丼パソコン」や「バーガーパソコン」なども、このコーナーに展示されている。
リユースコーナーでは、中古PCやアウトレット製品が展示されている。オープン時点では在庫を含めて500台の中古PCが用意されているが、「この規模は中京地区では最大規模。名古屋における買い換え需要の促進や、中古PCの浸透に弾みをつけたい」と意欲を見せている。 ソフマップ名古屋駅ナカ店の最大の特徴は、この中古PCコーナーともいえ、他店との差別化もここにポイントを置くことになりそうだ。 現在、同社売上高に占める中古PCの売り上げ比率は23%。中期経営計画では約3割に引き上げたいとしており、名古屋での実績も大きく影響しそうだ。
パワーアップコーナーは、PC専門店である同社ならではの組立パーツコーナー。パーツ関連の品揃えでは、近隣に立地するビックカメラや、地元家電量販店の店舗に比べてもかなり強化されており、大須電気街に流れがちの組立PC系のユーザーを名古屋駅前に呼べるかが注目されるところだ。 クリエイターコーナーは、アップル専門コーナーの「Mac Collection」およびMIDI専門コーナーの「CREATORS LAND」で構成される。「MIDIに関しては、各店舗で確実に固定客を獲得している。名古屋でもMIDIの固定客獲得に向けた努力を進める」としている。
買取/下取コーナーは、「ソフマップサロン」という名称を新たにつけたコーナーとして設置。査定までの待ち時間に、100型のスクリーンに映し出された映像を見たり、インターネットに接続したり、ルピーポイントで特価品を購入したりといった利用が可能。マッサージチェアも設置する予定。査定の商談に関しても、1人ごとに区切られたブース形式をとっているのも特徴だ。 「ソファに座って、リラックスして買取、下取の商談ができる、これまでにないスペースづくりを目指した」という。
イベントスペースは、一度店を出ないといけないが、2階スペース約100坪を利用して、最大150人までの集客が可能。オープン時点では、ここを使ったイベントは企画されていないが、4月以降にイベントが予定されている。 「ゴールデンウイークに向けて、さまざまなイベントを企画中。メーカーの新製品説明会や、美少女ソフト関連のイベント、PCの組立講習会などを実施したい」としている。
●特価品が目白押し、ビックはどう対抗するか? 26日は午前10時からの開店。オープン記念として、ソフマップカードを5月9日まで入会金無料とするほか、5,000円以上の買い物をしたユーザーを対象にPSXやデジカメなどが当たる巨大ガラポン抽選会や、5万円相当のルピーが当たるスピードくじなどを予定している。 【お詫びと訂正】初出時に巨大ガラポン抽選会の参加金額を誤っておりました。お詫びして訂正させていただきます。
また、目玉商品として、26日から28日までの3日間、日替わり商品を用意。26日は、Celeron 2.40GHz、メモリ256MB、60GB HDD搭載のマウスコンピュータ製PCに、17型液晶モニタ、プリンタにエプソンカラリオPM-G800、デジカメにカシオのQV-R40をセットにして10万5千円の特価セットを100台用意。プレイステーション2が9,800円などの目玉商品もある。 また、27日以降も、キヤノンPowerShot A300が9,800円、松下電器の42型プラズマテレビTH-42PA20が20万8千円、ゲームボーイアドバンスSPが5,980円などの特価商材を用意している。 「開店前に多くの人が並ぶ可能性がある」として、整理券の配布などを予定している。
なお、ビックカメラ名古屋駅西店が本日時点で配布しているチラシは、25日までのキャンペーンのもので、ソフマップがオープンとなる26日以降は別のキャンペーンが予定されている。だが、100人に1人が最大10万円まで無料になるキャンペーンを、同店などに限定して実施しており、すでにソフマップの出店を意識した取り組みも開始している。 名古屋西側に、デジタル家電、PCユーザーが集まる新たな客の流れが作れるかどうかが、注目される。 □ソフマップのホームページ (2004年3月25日)
[Text by 大河原克行]
【PC Watchホームページ】
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