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本日オープン、ビックカメラ名古屋駅西店現地レポート
11月7日開店 JR名古屋駅太閤通口前に、ビックカメラ名古屋駅西店が7日オープンした。東海地区では初めての大手カメラ量販店の進出となる。ビックカメラは、東海地区でも数年前よりレオナルドダビンチをテーマにしたイメージCMをテレビで流すなど、進出をうかがわせる動きはあったが、ついに出店することとなった。 開店2時間前の午前8時には、限定特価品を狙って並ぶ人の列は516人に達した。名古屋駅に面する東南の角を先頭にビルを半周して西側へ、さらに分断された列は店舗入り口の信号を挟んで南側まで延びた。続々と列に参加する人がいるので、開店の10時には1,000人近くの行列になる可能性もある。地元テレビ局の中継も入ったりと、名古屋駅西口は早朝から賑わいを見せている。ちなみに、先頭の人は前日の夜9時から並んでいるとのことだった。
初日の限定特価製品は、ソニー「PlayStation 2」、ソニー「バイオノートPCG-V505S/PB」、アップル「eMac 700COMBO M8891J/A」、キヤノン「IXY DIGITAL200a」、富士フイルム「FinePix F401」などが用意されている。もちろん白物家電やカメラ、時計、自転車も特価品がある。 明日8日は、日本IBM「ThinkPad R32 2658BRJ」、コニカミノルタ「DiMAGE Xi」、エプソン「PX-V700」、富士通「FMV BIBLO NB18D」、などとなっている。 これら特価品の中で、3割近い人がPlayStation 2を選択しており1番人気だ。ポータブルMD、デジカメ、バイオノートが続いている。ポイント還元は10%となっておりややインパクトは薄い。 名古屋の2大商業地は名古屋駅周辺と栄周辺。名古屋駅は東口を中心に発展しており、今回名古屋駅西店がオープンする西口(太閤通口)は歴史的には駅裏のイメージが強かった地域だ。新幹線口とも呼ばれるが、東口に名鉄、近鉄等のデパートが林立するのに比べ発展が遅れていた。
しかし、国公立共通1次試験が実施された'79年に代々木ゼミナール、'81年に早稲田予備校が名古屋駅西口に進出し、地元の河合塾も含め予備校生の集まる若者の街と変貌していった。さらに'85年、地元スーパーのユニーが経営する生活創庫アピタ名古屋駅店('91年、生活創庫名古屋駅店に改名)がオープンし、イメージを大きく変えることとなる。 だが、名古屋駅西口発展の歴史に大きな功績を残した生活創庫名古屋駅店は、'97年に売上高のピークを迎えるが、その後売上が激減し2003年8月に閉店することとなった。今回ビックカメラが出店するのはその生活創庫名古屋駅店の跡地だ。 店舗名称が名古屋駅前店ではなく名古屋駅西店となったのも、その歴史を知る多くの地元の人が“名古屋駅前=東口”と認識してることが背景にある。そのことは商業ベースでも人の流れが依然として東口を中心に動いている現状、この出店が西口発展のリベンジとなるか注目されている。 また同店の出店は、違う視点で見ることも可能だ。名古屋デパートは以前は、三越・松坂屋・名鉄・丸栄のそれぞれの頭文字をとった“4Mの争い”と言われていた。その4Mの争いを大きく変えたのが2000年にオープンしたJR高島屋だ。 名古屋駅の駅ビルであるJRセントラルタワーズに出店した高島屋は、デパート競争で一人勝ち。三越、松坂屋、丸栄が営業する栄地区から名古屋駅東口へと人の流れを変えた。また、生活創庫名古屋駅店が閉店に追い込まれた要因の1つもこのJR高島屋のオープンと言われている。そういった意味で、ビックカメラも在京のビッグネームの進出であり、東海地区の情報家電製品分野では黒船の出店として今後の動向から目が離せないと言えよう。 名古屋の電気街と言えば大須だ。はたして名古屋駅、さらに西口という立地条件でどこまで人の流れを変えることが出来るのか。東京の秋葉原対新宿、大阪の日本橋対梅田と同様の対決となることは想像に難くない。結果が出るのはもうしばらく先となるが、東海地区全体の活性化につながることを期待したい。
□ビックカメラのホームページ (2003年11月7日) [Reported by 奥川浩彦]
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