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TSMC、テクノロジーシンポジウムを開催
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TSMCのF.C.ツェン 副CEO |
10月27日開催
台湾のファウンダリ企業Taiwan Semiconductor Manufacturing Company(TSMC)は27日、同社顧客向けのプライベートイベント「TSMC テクノロジーシンポジウム2003」を横浜で開催した。併せて開催された記者会見において、同社のF.C.ツェン 副CEOらが同社の現状と展望を公開、90nmプロセスが順調であると述べた。
会見では、半導体設計の複雑化、製品サイクルの短縮傾向、300mm化や新たなプロセスへの投資が莫大になる中で、TSMCのようなファウンダリ専業企業の存在意義を強調。いわゆるIDM(Integrated Device Manufacture)のファウンドリ業務が、自社のラインが開く時期の穴埋めとして行なわれるのに対し、ファウンダリ専業ではいつでも小回りのきくサービスを提供できるとした。
また、同社はより小規模な企業や研究所、大学の研究室などのニーズに応えるべく、半導体製造だけでなく、設計やテストなどの支援まで業務を広げていることを紹介した。
90nmプロセスではST、Motorola、Philips、NEC、LSI Logicらとアライアンスを組み、デファクトスタンダードとなるプラットフォームを開発し、SRAMやフラッシュを混載したSystem On Chipを提供する。
なお、Transmetaの新CPU「Efficeon」の90nmプロセス版で、ファウンダリがTSMCから富士通に移り、TSMCが0.13μm版のみ製造することについては「ハイエンドCPUは我々のメインの分野ではない」とし、CPU以外の製品での90nmプロセス開発が順調であるとした。
90nmプロセスにおいてはSTらとアライアンスを結ぶ。2004年には量産可能 |
同社のケネス・キン ワールドワイド マーケティング・セールス担当上席副社長のプレゼンテーションでは、同社のコンピュータ関連の売り上げは全体の43%を占め(2003年第2四半期)、通信やコンシューマー製品を抑えて依然として1位となっている。が、日本法人であるティーエスエムシージャパン株式会社の馬場久雄 代表取締役社長はDVDレコーダ、携帯電話、デジタルスチルカメラを「三種の神器」と表現し、コンピュータ以外の分野が重視されていることをうかがわせた。
なお、同社の第3四半期決算は28日に発表されるが、前期の売上高は前年同期比11.2%増の25億7千万ドル。通期でも前年を上回ると予想している。ITバブルの最盛期であった2000年の売上高は上回らないものの「需要の伸びは本物」(キン上席副社長)とした。
コンピュータ関連の製品の売り上げは、依然として重要 | TSMCジャパンの「三種の神器」 | TSMCの売り上げの変遷 |
□TSMCのホームページ(英文)
http://www.tsmc.com/english/default.htm
□TSMC テクノロジーシンポジウム2003のホームページ
http://www.tsmc.jp/technology/symposium/2003/
□関連記事
【2002年12月5日】TSMCジャパン、記者懇親会で90nmプロセスロードマップを公開
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/1205/tsmc.htm
【10月18日】【笠原】90nmプロセスとLongRun2で復活をかけるTransmeta
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/1018/ubiq29.htm
(2003年10月27日)
[Reported by tanak-sh@impress.co.jp]
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