PIXUS 990i

10月3日より順次発売

　キヤノンは、同社のA4インクジェットプリンタシリーズ「PIXUS」を一新し、10月3日より順次発売する。

　全モデルで最小2plのスーパーフォトノズルを採用し、最上位モデル「PIXUS 990i」では最高4,800dpi×2,400dpiの高解像度を実現した。その他のモデルは全て最高4,800dpi×1,200dpiとなる。

　昨年からのデザイン重視路線を踏襲しながら、今年は機種間のデザインの差別化が図られた。デザインのキーワードは「Cool Dynamic」。

　また、複合機の一機種を除く全モデルでCD-R/DVDダイレクト印刷やカメラダイレクト印刷規格「PictBridge」に対応する。

　なお、機能面では用紙関連の装備も改良され、普通紙とフォト専用紙が簡単に切り替えられる「フォトペーパーカセット」が上位機種に標準添付される。さらに、自動両面印刷ユニット「DPU-10」(5,000円)や、250枚の普通紙供給を可能にするペーパーフィードカセット「PCF-10」(10,000円)などのオプションも用意される。いずれも対応機種は限られているが、ペーパーハンドリングに関する新しい試みとして興味深い。

●7色インクに対応したフラグシップ「PIXUS 990i」

　フラグシップモデルとなる「PIXUS 990i」は、10月3日より発売される。価格は59,800円。対応OSはWindows 98/Me/2000/XP(USB 2.0は2000/XPのみ)およびMac OS 8.6～9.x/Mac OS X 10.2.1以降。

　フォトプリンタの最高峰として位置付けられており、全ノズルが2plとなるスーパーフォトノズルを搭載。最高解像度4,800×2,400dpiを実現したほか、レッドインクが追加され、全7色印刷となった。また、前モデル「PIXUS 950i」の1.75倍となる5,376ノズル(各色768ノズル)を搭載。印刷速度はフォトプリントモードで1.6ppmに高速化された。普通紙での印刷速度はカラー12ppm、モノクロ16ppmとなる。

　インターフェイスはUSB 2.0×1、USB 1.1×1、カメラダイレクト専用ポート×1。本体サイズは455×306×183mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約6.2kg。

●もう一つのフラッグシップ「PIXUS 860i」

PIXUS 860i	PIXUS 865R

　PIXUSシリーズのミドルレンジモデルとなる「PIXUS 860i」は10月3日より発売される。価格は44,800円。対応OSはWindows 95/98/Me/NT 4.0/2000/XPおよびMac OS 8.6～9.x/Mac OS X 10.2.1以降。

　染料系の4色インクと顔料系ブラックインクを装備する。用紙により使い分けることで、コントラスト比の高いフォトプリントと高速な書類印刷を両立できたとしており、もう一つのフラッグシップ機と位置付けられている。

　ノズルは2plおよび5plのスーパーフォトノズルを採用。ノズル数は顔料ブラックが320、カラーが各色256×6ノズル(往復用含む)の合計1,856ノズル。印刷速度はモノクロ時23ppm、カラー時16ppm。

　インターフェイスはUSB 1.1×1、パラレル×1、カメラダイレクト専用ポート×1。本体サイズは420×311×185mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約5.8kg。

　なお、860iにIEEE 802.11b準拠の無線LANプリントサーバー機能を追加した「PIXUS 865R」が11月中旬より発売される。価格は59,800円。印刷機能は860iに準ずる。

●カメラダイレクト専用ポート装備のエントリーモデル「PIXUS 560i」

PIXUS 560i

　PIXUS 560iは、低価格ながら上位モデルと同等のスーパーフォトノズルを採用したエントリーモデル。10月3日より発売され、価格は29,800円。対応OSはWindows 95/98/Me/NT 4.0/2000/XPおよびMac OS 8.6～9.x/Mac OS X 10.2.1以降。

　ノズルには2plおよび5plのスーパーフォトノズルを搭載。インクは4色。ノズル数は合計1,600ノズル。印刷速度はモノクロ22ppm、カラー15ppm。

　インターフェイスはUSB 1.1×1、パラレル×1、カメラダイレクト専用ポート×1。本体サイズは418×274×172mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約4.9kg。なお、フォトペーパーカセット、自動両面印刷ユニット、ペーパーフィードカセットには対応していない。

●ダイレクト印刷に対応した「PIXUS 900PD」

PIXUS 900PD

　PIXUS 900PDは2型STN液晶と4in1メモリカードスロットを搭載したダイレクト印刷対応プリンタ。10月3日より発売され、価格は45,800円。対応OSはWindows 95/98/Me/NT 4.0/2000/XPおよびMac OS 8.6～9.x/Mac OS X 10.2.1以降。

　メモリカードスロットを搭載し、CF、Microdrive、スマートメディア、メモリースティック(PRO除く)、SDカード、MMC、xD-Picture Card、メモリースティックDUO、miniSDカードからのダイレクト印刷に対応する。

　6色インクを採用し、ノズルには2plおよび5plのスーパーフォトノズルを搭載。ノズル数は各色256×6の合計1,536ノズル。印刷速度はモノクロ8ppm、カラー7ppm。

　インターフェイスはUSB 1.1×1、パラレル×1、カメラダイレクト専用ポート×1。本体サイズは433×300×194mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約5.6kg。なお、自動両面印刷ユニット、ペーパーフィードカセットには対応していない。

●写真印刷を重視した複合機「PIXUS MP370」

MP370	MP360

複合機も下位シリーズが一新され「MP370」と「MP360」の2機種が投入される。発売は10月10日。価格はMP370が44,800円、MP360が39,800円。

　1,200×2,400dpiのCCDスキャナ、2plスーパーフォトノズル搭載の4,800dpiのプリンタ、透明感のある黒の筐体などの基本仕様は共通。MP370はダイレクトプリントに対応しており、メモリカードスロット(CF/Microdrive/スマートメディア/メモリースティック(PRO除く)/SD/MMC対応)を備え、カメラダイレクト専用ポートを持つ。

　インターフェイスはUSB 2.0×1。インクは4色でノズル数は合計1,088ノズル。

　本体サイズは454×358×249mm(幅×奥行き×高さ)、重量は7.6～8kg。

□キヤノンのホームページ
http://canon.jp/
□ニュースリリース
http://cweb.canon.jp/newsrelease/2003-09/pr_pixus.html
□関連記事
【2002年10月2日】キヤノン、インクジェットプリンタ「PIXUS」シリーズ一新
～コンパクトなボディで、画質を重視
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/1002/canon1.htm

(2003年9月25日)

[Reported by kiyomiya@impress.co.jp]