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Microsoft、新マウスと新キーボードの詳細を公開9月4日(現地時間)発表 Microsoftは、米シアトルの本社で3~4日(現地時間)に、報道関係者向けに開催したイベント「Innovation in a Wireless World」において、「Wireless IntelliMouse Explorer」、「Wireless Optical Mouse」および「Wireless Optical Desktop Elite」についての詳細を公表した。 同製品群は3日(現地時間)に同イベントで発表されたワイヤレスマウスとワイヤレスキーボード。チルトホイールなどの新機能を搭載するほか、バッテリ寿命が従来の約2倍になるなどの改良を受けている。 ここでは3日の発表時に明らかになっていなかった改良点について、詳細を報告する。 ●チルトホイールはクリックや上下スクロールも改良
ワイヤレスマウスのチルトホイールについては、左右方向へのスクロール以外にも、ホイールクリックにデフォルトで割り当てられる機能が「ウィンドウ切り替え」になったことが大きな変化としてあげられる。 同社では、ユーザーは平均して3つ以上のウィンドウを同時に開き、切り替えて作業していることがユーザー調査において明らかになったため、ウィンドウの切り替えがさらに容易になるよう、ホイールクリックに切り替え機能を割り当てたとしている。ただし、これは付属する設定ソフトにより、従来どおりのオートスクロールなどに変更することができる。 上下スクロールについては、従来の3行スクロールから1行スクロールがデフォルトになったほか、ホイールが高速に回転させられた場合にスクロール速度も高速にする加速機能が追加されている。これらとクリック感の無いホイールの回転により、よりスムースなスクロールが可能になり、上下に長いウィンドウでも瞬時に目的の場所にスクロールできるとしている。 さて、左右スクロールを実現するホイールの傾きの検出は、クリックボタンと同様のON/OFFスイッチで行なわれている。左右スクロールについてはスクロールスピードの調整が可能になっているが、傾きの度合いで加速度を変えるようなことはできない。ユーザーテストでは傾きセンサーを搭載し、加速機能を加えたモデルも実験されたが、センサーによるコストをカバーできるだけのメリットは見出されなかったとしている。 また、ホイールのチルトには左右スクロール以外の機能を割り当てることができない。が、これは今後、ソフトウェアのバージョンアップで実現される可能性があるとしている。
●3段階の省電力制御 光学センサーは、従来の最上位機種である旧Wireless IntelliMouse Explorerに搭載されていたものとほぼ同じ、スキャン速度が6,000回/secのものを、全機種に搭載。 電池寿命が従来の約3カ月から約6カ月に伸びたのも大きな変更点だが、省電力を可能にしたのが新開発のコントロールチップ。従来より小型になったほか、3段階の省電力制御が可能になった。 通常のモードでマウスが動きを止めると、瞬時にスリープモードに移行、さらに7分間動かないと、スリープモードからドーマントモードに移行し、消費電力を抑える。物理的な電源スイッチは装備されておらず、完全に電源を落とすには電池を抜くしかないが、ドーマントモードで待機した場合と、スイッチで電源を落とした場合では、全体として消費電力は変わらないという。そのため、操作をシンプルにし、コストを下げるために電源スイッチは搭載しなかったとしている。
●Smart Receiverで問題解決をサポート Smart Receiverは、ワイヤレスマウスやワイヤレスキーボードの動作が不安定な場合に、ユーザー自身で問題を解決できるようにサポートする仕組み。ワイヤレス機器では、うまく動作しない場合に原因を特定するのが困難だが、Smart Receiverはウィザード形式によりワイヤレス機器の特性を解説。また、テスト機能を備えることにより、スキルの低いユーザーでも問題解決が可能なようになっている。
●My Favorites Keysはカーラジオをヒントに Wireless IntelliMouse Explorerとセットで「Wireless Optical Desktop Elite」を構成するキーボードは、左端にチルトホイールが搭載されたほか、新装備としてMy Favorites Keysを搭載した。 My Favorites Keysは5つのホットキーで、ユーザーがよく見るホームページやフォルダ、ファイルなどをキーを押すだけで起動できるもの。従来から搭載されてきたインターネットキーやマルチメディアキーは好評だが、同時に「自分がよく使うアプリケーションやファイル、フォルダ、ホームページをすぐに起動できるキーがほしい」という要望も多いという。一方で、このようなキーにはカスタマイズ操作が必要だが、こうした操作は「ほとんどのユーザーがやらない」ということがユーザー調査により判明したとしている。そこで、My Favorites Keysでは割り当て操作を簡単にするよう工夫されている。 My Favorites Keysでの割り当ては、任意のホームページなどをアクティブにしておき、割り当てるキーを長押しするというもの。次回からはそのキーを普通に押すだけで、割り当てられた操作が実行される。この操作はカーラジオの周波数プリセット操作からヒントを得たという。 割り当て操作の簡略化に注力されているのを見てもわかるように、My Favorites Keysはパワーユーザー以外のユーザーをターゲットとした機能。複雑なスクリプトを割り当てたり、CTRLキーやSHIFTキーなどとのコンビネーション操作も、サポートされていない。が、将来はパワーユーザー向けの拡張されたカスタマイズ機能もサポートされる可能性があるとしている。 ●デザインのバリエーションにも注力 新製品のマウスとキーボードでは、外観の充実も図られている。従来からのカラーバリエーション展開に加え、Wireless Optical Mouseではパターングラフィックを印刷したパネルが採用されている。今回は1モデルのみ用意されているが、ユーザーの反応次第では多様なパネルが用意されたり、携帯電話のようにユーザーが好みのデザインのパネルを付け替えたりできるようにする可能性もあるという。 Wireless IntelliMouse Explorerには皮のような感触の「レザーブラック」モデルが用意された。本皮ではなく合皮だが、自動車のBMWに採用されたものと同じ素材が使われており、高級感や耐久性を実現しているとしている。 キーボードに関しては、シルバーやガンメタリックの落ち着いた色を採用した。一方でキーには半透明素材を採用し、全体の質感が重くなりすぎないような工夫もされている。さらに、標準装備されるパームレストにも合皮を採用し、やわらかい使い心地を実現している。
●20周年を迎えたMicrosoftのハードウェア部門 初日の3日(現地時間)には、Microsoft ハードウェア部門が属するHome & Entertainment DivisionのRobert J. Bach先任副社長(Chief Xbox Officer兼任)が、同社のコンシューマ向け戦略と、その中でハードウェアが占める位置を解説。PC、PDAやスマートフォン、デジタルカメラやTVなどの様々なデジタル機器をシームレスに接続し、その中核にWindowsプラットフォームを据えることを、コンシューマ戦略とした。 また、同社のコンシューマ向け部門がゲーム、ホーム&リテール、Microsoft TVの3つに大別されるとし、ハードウェア部門はホーム&リテールに属すことを明らかにした。 同氏はハードウェア部門がエルゴノミクス・マウスやホイールのような革新的な技術を生み出してきた歴史を振り返ってから、「ハードウェアの進化があったからこそ、ソフトウェアも斬新になった」との考えを述べた。 次に、ハードウェア部門のゼネラルマネージャであるTom Gibbons氏が、20周年を迎えた同社のハードウェア部門の取り組みを説明。子供から大人まで、家族全員がブロードバンドネットワークやデジタル機器を活用し、デジタル技術が生活の一部となった状況を「デジタルライフスタイル」と呼び、デジタルライフスタイルの実現には、PCと優れたソフトウェアが必要だが、優れたハードウェアによりソフトウェアのエクスペリエンスを高められるとした。 また、同社のハードウェアが重視する点として「パフォーマンス」、「コンフォート」、「スタイル」の3点をあげた。そしてパフォーマンスについてはホイールやオプティカルマウス、Bluetoothの採用が、コンフォートについてはエルゴノミクスが、スタイルについてはオプティカルマウスのテールライトや自動車風の塗装などが具体化されたとした。
□Microsoftのホームページ(英文) (2003年9月5日) [Reported by tanak-sh@impress.co.jp]
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