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2002年国内サーバー市場は前年比11.1%のマイナス成長
~IAサーバーも前年の2桁成長から一転マイナスへ

3月3日 発表


 IDC Japan株式会社は3日、2002年通年の国内サーバー市場動向を発表した。それによれば、2002年サーバー市場規模は7,731億円、成長率は前年比マイナス11.1%で、2001年の前年比マイナス7.7%より減少率が拡大した。

 同社によれば、官公庁・自治体向けの出荷は堅調に推移しているが、民間企業がIT投資を大幅に引き締めている影響で新規需要が極端に減少。

 同社サーバーリサーチマネージャー中村正弘氏は、「長期縮小傾向にあるメインフレーム市場だけでなく、新規需要の拡大で成長してきたUNIXサーバーやIAサーバー(PCサーバー)の市場も、既存顧客の買い換え需要が中心になっている。このように市場自体が広がらず、限られたパイをサーバーベンダーが奪い合っているため、ベンダー同士の競合が一段と激しさを増し、結果としてサーバー製品の価格下落を招いている。このことも、市場の成長を妨げる要因になっている」と述べている。

 カテゴリ別ではIAサーバー、UNIXサーバー、メインフレームの主要カテゴリ全てが2桁のマイナス成長を記録。IAサーバーの2001年の成長率は前年比プラス14%だったが、2002年は前年比マイナス16.9%となっており、同社では「2002年の国内サーバー市場を象徴する事象」としている。

 スーパーコンピュータ市場はNECの超大型システム「地球シミュレータ」の出荷があったため、前年比プラス373.9%となっている。

 しかし中村氏は「仮に、地球シミュレータの出荷金額を除外して考えると、2002年の国内サーバー市場の前年比成長率はマイナス14.8%となる。2001年のマイナス7.7%の約2倍であり、この数字のほうが市場関係者の実感に合っているだろう」としている。

 ベンダー別出荷金額シェアは、富士通が20.5%で昨年に引き続き1位。2位は日本IBMで、地球シミュレータが貢献したNECは2001年から5.1ポイント上げ3位に入った。NEC以外では、UNIXサーバーとメインフレームが好調だった日立製作所と、IAサーバーが好調なデルコンピュータが出荷金額とシェアを伸ばしている。

【図:国内サーバー市場出荷金額の推移 2000年~2002年】 【図:2002年国内サーバー市場出荷金額シェア
出典:IDC Japan

□IDC Japanのホームページ
(3月3日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.idcjapan.co.jp/
□関連記事
【2002年3月15日】【やじうま】世界最速スパコン「地球シミュレータ」見学記
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/yajiuma/2002_01.htm#es

(2003年3月3日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]


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