買い物山脈

CFサイズのSDメモリーカードアダプタ


品名松下電器「BN-CSDABP3」
購入価格4,980円(税別)
使用開始日2002年8月上旬
試用期間約20日

「買い物山脈」は、編集部員やライター氏などが実際に購入したもの、使ってみたものについて、語るコーナーです。

●SDメモリーカードが好き!

 筆者は「小型記録メディアで好きなものはなに?」と聞かれれば、まっ先に「SDメモリーカード!」と答える。

 なんと言っても、SDメモリーカードは見た目が格好いい。ほかの小型メディアは、CF→見飽きた/スマートメディア→ペラペラ&端子剥き出しで怖い(実際に壊した)/メモリースティック→格好いいけど“細長い”のがなんかイヤ……などなど、かなり独断と偏見(フィーリング?)に基づくものだが、そう感じてしまうのだから仕方がない。

 そんな筆者のSDメモリーカード歴はそこそこ長く、古くは九州松下電器の「KX-HS100」のICレコーダ用に使用したのが最初だ。今はミノルタの薄型軽量デジカメ「DiMAGE X」の記録メディアとして使用している。

 しかし、筆者が常用しているノートPCはSDメモリーカードスロットを装備していないため、撮影した画像データを読み出すのはUSBケーブルを介して行なうのだが、これが意外と面倒くさい。かといってわざわざ外付け型のカードリーダを持ち歩くのはナンセンス。となるとPCカードアダプタが一番いいが、今さら買うのもつまらないし、「待ちたい」気分だったのだ。

BN-CSDABP3
 「待ちたい」と思った理由は、WORLD PC EXPO 2001の台湾ブースで見た、Type1 CFサイズのSDメモリーカードアダプタに起因する。取材時は「2001年内に日本国内でも発売する」とのことだったので、それならばと待っていたが、いつまで経っても国内で販売される気配はない。

 そうこうしている内に国内ベンダからCFタイプのSDメモリーカードアダプタが発表されたが、スロットの形状はCFだが出っ張っていて“CFサイズ”ではなかったり厚みがあったりと、どうにもしっくりこない。やはり「買うならType1 CFサイズでデジタルカメラなどでも使いたい」と思っていた。

 そんな折に発表されたのが、松下電器のType1 CF型のSDメモリーカードアダプタ「BN-CSDABP3」だ。


●サイズは完璧でも使用感は微妙……?

BN-CSDABP3(左)とSDメモリーカード(右)
 BN-CSDABP3は、外形寸法が完全にType1 CFサイズを実現したSDメモリーカードアダプタなので、物理的にはCFが利用できるすべての機器で使用可能だ。

 編集部にあったCF対応のデジタルカメラ「キヤノン PowerShot A20」や「オリンパス E-100RS」では問題なく撮影が行なえたし、手持ちのType2 PCカードアダプタを介してノートPCに接続してみたところ、なにごともなくファイルのコピーや削除などができた。転送速度的にも、USBで接続すよりも早く早く感じられ、ベンチマークソフトで計測してみたところ、Read/Writeともに1MB/sec以上の速度が出ていることを確認した。

 この時点で筆者は、もうCFメディアを買う必要がなくなったことになる。今後はSDメモリーカードだけを買い、CFを使用する場合はこのBN-CSDABP3を使うのだ。「2種類のメディアを買い分けるというのはナンセンス!」とさえ言えてしまう(かもしれない)。ありがとうBN-CSDABP3、ありがとうSDメモリーカード、ありがとう松下電器……。

 と、このままでは「買って幸せでした」で終わってしまうので、使用感を。

アダプタの横側からSDメモリーカードを挿入する

 見ての通りこのBN-CSDABP3、SDメモリーカードスロットがカード側面にある。このため、SDメモリーカードを交換する際は、いったんBN-CSDABP3自身を抜き出さないといけない。Type2 PCカードアダプタなどを併用する場合は、そちらも抜き出す必要がある。

 デジタルカメラに挿しっぱなしにするのであれば気にならないが、筆者のようにPCカードスロットしか装備しないノートPCに撮影したデータをコピーするような環境では意外と面倒くさい。転送速度が多少遅くても、USBケーブル経由のほうがラクかも? と思えるほどだ。

 仮にSDメモリーカードスロットがアダプタの下部(コネクタの反対側)にあれば、SDメモリーカードだけを抜き出すこともできるのだが、これは贅沢な悩みだろうか?

 またスロット位置のほか、スロットの挿入感も気になる。クリック感がなく、そのままスッと入ってしまう感じだ。今のところ、アダプタを振ってもメディアが抜け落ちてしまうことはないが、少し不安だ。ただし、メディアがアダプタの端までの約1mm程度抜けかけた状態でも、問題なく使用できた。

メディア奥まで押し込んだ状態(左)とアダプタの端までメディアが出ている状態(右)。どちらの状態でも使えるが、次期モデルではメディアがきちんと固定されることに期待 「この向きでメディアを挿入できたらいいのに」と思うのは贅沢?


●総括

 と、上では不満を書き連ねているが、実際は思いのほか快適に使えている。やはりCFとSDメモリーカードを一元化できるのは大きい。なんだかんだ言ってもCF対応機器のシェアは無視できないし、SDメモリーカードも使いたい。仮に大容量のSDメモリーカードを買っても、次に欲しくなったデジタルカメラがCFしか使えなかった場合は、また大容量のCFを買うハメになる。

 多少使い勝手が悪くても、「これはカードアダプタではなく、CFメディアなんだ」と割り切り、入れっ放しにして使えば気にならない。

 今後もSDメモリーカード対応機器は増えていくだろうけど、CFも捨て難い。価格も5,000円前後と比較的手頃なので、2つのメディアを買い分けるのが面倒くさいと思っている方には強くオススメしたい。

□松下電器のホームページ
http://www.matsushita.co.jp/
□製品情報
http://www.pcc.panasonic.co.jp/p3/products/pccard/cardadapter/bncsdabp3/
□関連記事
【7月11日】松下、Type1サイズのSDカード/CF変換アダプタ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0711/pana.htm

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(2002年8月26日)

[Reported by yosida-s@impress.co.jp]


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