NEW PRODUCTS TESTREPORT |
アイコム | ||
SR-21BB | ||
IEEE 802.11aにも対応可能な高速ブロードバンドルーター | ||
TEXT:一ヶ谷兼乃 Kenno Ichigaya |
無線機器メーカーとして有名なアイコムから、IEEE 802.11aやIEEE 802.11bといった無線LANにも対応可能なブロードバンドルーター「SR-21BB」が発売された。本製品は、最大スループット80Mbpsという高速ルーティングを行なえ、ADSLやCATVだけでなく、光ファイバーを使ったブロードバンドインターネットサービスにも十分対応できる性能を持っている。これに加えて、プリントサーバー機能を搭載しているのも特長の1つだ。
オフホワイトを基調としたシンプルなデザイン。背面にはWAN、LAN、およびプリンタポートを備える |
背面にはWANポートが1つと、LANポートが4つ装備されている。どちらも10BASE-T/100BASE-TX対応になっており、LANポートはスイッチングHubとして利用できる。さらにLANポートのうち1つは、切り換えスイッチでアップリンクポートとしても利用可能だ。このほか、背面にはACアダプタを接続する電源コネクタ、プリンタ接続用のD-Sub25ピンパラレルポート、リセットスイッチ、モードスイッチ、アース端子などが装備されている。
SR-21BBを無線LANに対応させるためには、本体右側面のカバーを開き、別売の無線LANカードSL-11(標準価格12,800円)もしくはSL-50(標準価格16,800円)を装着する。SL-11はIEEE 802.11b、SL-50はIEEE 802.11aに準拠しており、これらを利用することで、SR-21-BBを最高11Mbpsもしくは最高54Mbpsでの通信が可能な無線LANアクセスポイントとして使うことができるようになる。
今回試用したアイコムのIEEE 802.11a対応無線LANカード「SL-50」。形状はPCMCIA Type2となっている | 本体右側面のカバー内にはPCカードスロットがあり、ここに無線LANカードを装着する |
各種設定はWebブラウザから行なうことが可能。その設定項目はかなり多い |
無線LAN関係の設定もWebブラウザから行なうことができる。暗号化に関しては、SL-50を装着した場合には64/128bit WEPだけでなく、より高度な暗号化が実現できる128/256bit AES(Advanced Encryption Standards)にも対応する。当然ながら、第三者からの利用を拒絶するMACアドレスフィルタリング、ESS IDなどはSL-11、SL-50ともに設定可能だ。
本機の魅力は、光ファイバー回線にも対応できる高スループットと豊富な機能に加えて、無線LAN化も可能という、余裕ある設計となっている点だろう。有線LAN接続の高スループットブロードバンドルーターとしての利用はもちろん、高速な無線LAN環境やネットワーク経由での印刷環境などを構築する場合にも、ぜひ検討してもらいたい1台である。
・製品名:SR-21BB
・標準価格:オープン(実売25,000円前後)
・問い合わせ先:アイコム株式会社
・TEL:06-6795-1770(コールセンター)
・URL:http://www.icom.co.jp/
▼インターフェイス
・WAN:10BASE-T/100BASE-TX(RJ-45)×1
・LAN:10BASE-T/100BASE-TX(RJ-45)×4
・無線LANカードスロット:PCMCIA Type2×1
・プリンタポート:パラレル(D-Sub25ピン)×1
・本体サイズ:52.0×144.4×155mm
・重量:約500g(無線LANカード装着時)
・付属ソフト対応OS:Windows XP/Me/98/2000
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□アイコムのホームページ
http://www.icom.co.jp/
□製品情報
http://www.icom.co.jp/pc/seihin/sr-21bb/
□関連記事
【5月28日】アイコム、高スループットのルータとIEEE 802.11a対応の無線LANカード(Broadband)
http://www.watch.impress.co.jp/broadband/news/2002/05/28/icom.htm
(2002年7月12日)