NEW PRODUCTS TESTREPORT |
デルコンピュータ | ||
DIMENSION 4500C | ||
性能と扱いやすさを追求した高密度デスクトップPC | ||
TEXT:橋本新義 Shingi Hashimoto |
筐体前面のパネルを開くと、スリムタイプのドライブベイとUSB 2.0ポートが姿を表わす |
本機の特徴は数多いが、技術的なポイントとしては、Intel 845Gチップセットの搭載に伴う、FSB 533MHz版Pentium 4とUSB 2.0への対応がとくに注目される。前者に関しては、FSB 533MHzに対応したPentium 4 2.26/2.40B/2.53GHzのほか、FSB 400MHz対応のPentium 4 1.7/2A GHzも選択できる。また、本機ではHDD容量を20GBから120GBの範囲で選べるが、内部ベイに空きがないため内部増設はできない。その際、高速な外部HDDを利用できるUSB 2.0は大きなメリットとなるだろう。
ドライブに関しても個性的な構成だ。FDDは内蔵されておらず、USB接続の外付けタイプをBTOで選択可能となっている。本体には3.5インチベイが用意されているが、こちらには「マルチアクセス」と呼ばれるモジュールをBTOで選択することが可能だ。これは、PCカードスロット2基と4ピンのIEEE 1394ポートを1つ備えたパネル部分と、専用のPCIカードを組み合わせた拡張ユニットで、カード上にはMini PCIスロットが搭載され、ここに56kbpsモデムカードが搭載されている。
拡張スロットはLow Profile仕様のAGPスロットとPCIスロットを各1本備える。試用機の場合はGeForce4 MX 420を搭載したAGPビデオカードとマルチアクセス用PCIカードが装着されていたため、スロットに空きがない状態だった。しかし、外部拡張ポートが充実している本機では、内部拡張を行なう必要性も少ないため、問題とならないユーザーも多いはずだ。なお、AGPスロットに関してはIntel 845G内蔵のビデオ機能を利用することで、ビデオカードを選択しない構成も可能となっている。
Low ProfileタイプのAGPスロットとPCIスロットを備えているので、ある程度の拡張も可能だ | ケースは写真のように開閉するので、基本的に本体を横に倒して作業を行なう必要がある |
静音性の高さも特筆したい点である。CPUクーラーはヒートシンクの上に大型のシロッコファン(回転軸に対して吹き出し方向が直角になっているタイプのファン)を搭載する構成だ。このシロッコファンは風圧が高く、稼働音が比較的小さいという特徴がある。さらに温度センサーによる可変速制御が組み合わされており、3DMark2001 SEを30分ほどループ実行させても、稼働音は筐体に近付かなければ気にならない程度。背面からの排気の流れも素直で、風切り音は比較的小さい。
試用機はPentium 4 2.40B GHzと1GBメモリ、さらにHDDがWD1200JBという構成だったこともあり、非常に高速。安定度にも問題はなく、これまでのデルのマシンと同様、安心して使用することができた。PCとしての基本性能に加え、省スペース性、メンテナンス性の高さも兼ね備えた本機は、Pentium 4搭載小型PCの中でも注目に値する製品だ。
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□デルコンピュータのホームページ
http://www.dell.com/jp/
□製品情報
http://www.dell.com/jp/jpn/bsd/products/spec_dimen_4500c_desktops.htm
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【5月21日】デル、10万円を切る845G/Pentium 4搭載機
~日本独自のスリムケースを採用
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0521/dell.htm
(2002年7月2日)