NEW PRODUCTS TESTREPORT |
EIZO | ||
FlexScan L565-BK | ||
広視野角のS-IPS技術を搭載した17型SXGA液晶ディスプレイ | ||
TEXT:天野 司 Tsukasa Amano |
CRTだけではなく液晶ディスプレイでも人気を集めるEIZOだが、「FlexScan L565-BK」は17型で解像度がSXGAという「ちょっと大きめ」サイズのTFT液晶ディスプレイだ。
L565は、基本的に同社の16型液晶ディスプレイL465などと大きな違いはない。ボディカラーはおなじみのセレーングレイのほか、今回紹介するブラックモデルも用意される。スタンドも、同社製品では標準となっているアルミ合金製で、高さの調整や首振り機能は搭載しない、チルト調整のみのタイプ。なおこのスタンドは取り外してVESAフリーマウントアームに装着することも可能だ。
横一線に配置された操作ボタンは、スッキリとしたデザイン。前面の左右には、ステレオスピーカーも搭載している | スタンドは角度調整のみ可能なタイプ。簡単に取り外すことも可能 |
本体の背面にじゃまにならないように配置されたD-Sub15ピンとDVI-D端子 |
ボタンの左右には1Wのステレオスピーカーが配置されている。液晶パネルの枠、すなわち「額縁」は従来より幅の狭い「狭額縁タイプ」となる。パネルサイズが大きい17型は、液晶とはいえ場所を取るので、狭額縁の採用は喜ばしい点だろう。
コネクタはアナログRGB用のD-Sub15ピンとDVI-Dタイプが背面に下向きで配置される。電源はACアダプタが不要のタイプで、こちらも同じくケーブルが下向きに出ている。これならコネクタが出っ張ることがないので、壁掛け設置もできる。
Super-In-Plain-Switching方式を採用することにより、L565の液晶パネルは非常に広い視野角を実現している |
見る方向によって色が変わって見えるというのは、液晶パネルの最大の欠点だ。とくにこのL565のように大型の液晶パネルの場合、普通にディスプレイを見るだけでも画面の上端と下端とで見る角度が変わり、色が違って見えることが多い。これが液晶ディスプレイの画質を大きくスポイルしていたのだが、L565のS-IPS方式ではそうした視野角の差による色変わりは非常に少ない。このためL565の画質は、スペックの数値から読み取れる以上に高画質に感じられる。
表示画質は、デジタル入力は当然として、アナログ入力も非常にシャープだ。オートサイジングも的確で安定性も高い。またカラーマネジメントについては、マニュアル調整のほかsRGBにも対応するため、正確な色再現が期待できるだろう。
1,280×1,024ドット/32bitカラー表示。画質は非常にシャープで自然な発色となっている | EIZOブランドを使用しているユーザーにはおなじみのOSDメニュー |
ちょっと気になるのが、入力信号がSXGA解像度以外の場合だ。この製品ではSXGA以外の解像度の場合でも常にパネル全面が使われるよう拡大表示されるのだが、こうしたリサイズを行なわない、実ピクセルサイズでの表示もぜひともサポートしてほしいところ。大きなサイズでの表示より、1つ1つのピクセルが正確に表示されることのほうが重要なことも多いからだ。とはいえ、17型でこの画質を達成しながら、コストパフォーマンスもなかなかに高い。オールマイティに利用できるディスプレイと言えるだろう。
・製品名:FlexScan L565-BK
・標準価格:オープン(実売90,000円前後)
・問い合わせ先:株式会社ナナオ
・TEL:03-3455-7701
・URL:http://www.eizo.co.jp/
・液晶パネル:17型TFT液晶(低色度変位タイプ)
・画素ピッチ:0.264mm
・最大輝度:230cd/平方メートル
・コントラスト比:400:1
・視野角:水平170度、垂直170度
・最大表示解像度:1,280×1,024ドット/1,677万色
・インターフェイス:アナログディスプレイ入力(D-Sub15ピン)×1、デジタルディスプレイ入力(DVI-D)×1、LINE IN×1、ヘッドホン×1
・消費電力:最大45W
・本体サイズ(W×D×H):380×178×416mm
・重量:5.8kg
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□ナナオのホームページ
http://www.eizo.co.jp/
□製品情報
http://www.eizo.co.jp/products/lcd/l565/contents.html
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【2月1日】ナナオ、2系統入力の17インチTFT液晶ディスプレイ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0201/nanao.htm
(2002年4月5日)