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NEW PRODUCTS TESTREPORT

松下電器産業
LK-RV8185AZ
単体でもバックアップが行なえる外付けストレージドライブ
TEXT:正木堅児 Kenji Masaki


筐体は2枚のメディアを同時に扱えることを強調するかのようなツートンカラーのデザインとなっている
 松下電器産業からユニークな外付けドライブLK-RV8185AZが発売される。基本的には、外付けのDVD-ROM・CD-R/RWコンボドライブであるが、PCと接続しなくとも動作可能なスタンドアローンモードを持っており、このモードでCD-ROMのバックアップを取ることまでもが可能だ。

 本機はスロットインタイプのDVD-ROMドライブとCD-R/RWドライブが一つのケースにまとめられるという特徴的な構成となっている。しかし、筐体サイズ自体は他社の外付けDVD-ROMと大きな違いはない。また、縦置き、横置きのどちらでも使用可能だが、前者での使用が標準として設計されているようで、ケースに印字された文字もこれに合わせて印刷されている。背面に用意された接続インターフェイスはIEEE 1394とUSB 1.1で、両方のコネクタに同時にケーブルを挿した場合にはIEEE 1394が優先的に使用される。

 縦置き時の左、白く配色された側はCD-R/RWドライブとなっており、CD-R書き込み8倍速、CD-RW書き換え4倍速に対応する。グレーの側は6倍速DVD-ROMドライブだ。CD-ROMの読み出し速度は、CD-R/RWドライブ側が12倍速、DVD-ROMドライブ側が24倍速と異なっているのでCD-ROMを読み出したいときなどには後者を利用したほうがよいだろう。なお、CDシングルは両ドライブとも使用できない。

横置き動作にも対応。メディアが比較的狭い間隔で取り扱われるので、縦置きで使用するほうが使い勝手はよいかもしれない 本体内部は、薄型のドライブが個別に2台内蔵されているわけではなく、1台のドライブにより2枚のメディアを扱っているようである

 本ドライブで注意すべき点はCD-RライティングソフトやDVD再生ソフトが一切添付されていないことである。推奨品としてライティングソフトはWinCDR7.0、DVD-Video再生ソフトにはPowerDVD XPが挙げられているが、できればどちらも添付してほしかったところだ。

 本機の一番の特色であるスタンドアローンモードでのCDのバックアップについて見ていこう。バックアップ可能なメディアはCD-ROM、音楽CD、Mixed CD、Enhanced CD、Video CD、Photo CDとなっており、DVD-ROMやパケットライトされたCD-R/RW、プロテクトを施されたCD-ROMはバックアップ対象外となっている。音楽CDのバックアップも可能と書いたが、無制限なコピーが行なえるわけではない。音楽CDのバックアップには一般のパソコンで行なっているような普通のCD-Rではなく、音楽専用CD-R/RWを使う必要がある。これは著作権保護のために組み込まれているSCMS(Serial Copy Management System)が働くためだ。そのため、マスターCDからのバックアップは可能だが、バックアップされたCDからの再バックアップは行なえない。

 書き込み速度はFIXとVARIABLEの二つから選択する。FIXモードではデータ4倍/音楽2倍の書き込み速度で固定されるが、確実なバックアップが行なえる。VARIABLEモードでは最高でデータ8倍/音楽4倍での書き込みが行なえるが、状況に応じて速度は自動的に変化する。

 バックアップの方法は、まずマスターディスクをDVD-ROMドライブに、生メディアをCD-R/RWドライブ側に入れる。メディアの認識が終了し、準備が整うとインジケータ部のランプがすべて点灯する。この点灯を確認したら、あとはバックアップボタンを押すだけだ。その後、テスト書き込みに続いて本書き込みが行なわれる。ランプがすべて消灯しメディアがイジェクトされれば作業は終了となる。バックアップの停止もできるが、当然、使用できないメディアができてしまうこともあるので、事前によく確認しておきたい。

ドライバをインストールすると、二つのドライブが認識され、実際にもこれに合わせて利用できる
 PCと接続した際にはCD-ROMドライブとDVD-ROMドライブの2台が接続と同時にマイコンピュータ上に現われる。ドライブレターの割り当てはWindowsまかせになるので、必要に応じて再設定が必要となる。DVD-Videoの再生は、USB 1.1接続ではドライブの速度に制限が出るが、IEEE 1394接続では実に快適に行なえた。

 単体でのCDバックアップは、初心者には難しいPCの設定が不要なだけでなく、書き込み作業にPCを占有されることがないというメリットもある。さらに光ドライブを内蔵できないノートPCとつないでCDを焼いたり、DVD-Videoを鑑賞したりと、その活躍の幅は広いはずだ。


・製品名:LK-RV8185AZ
・標準価格:オープン(パナセンス直販価格 47,800円)
・問い合わせ先:松下電器産業株式会社
・TEL:03-5821-3180(P3カスタマーサポートセンター)
・URL:http://www.panasonic.co.jp/
・インターフェイス:USB 1.1、IEEE 1394
・DVD-ROMドライブ:DVD-ROM読み出し最大6倍速、CD-ROM読み出し最大24倍速
・CD-R/RWドライブ:CD-R書き込み最大8倍速、CD-RW書き換え最大4倍速、CD-ROM読み出し最大12倍速
・バッファサイズ:DVD-ROMドライブ部512KB、CD-R/RWドライブ部2MB
・本体サイズ(W×D×H):62×164×213mm
・重量:1.7kg
・対応OS:Windows 98 SE/Me/2000/XP

■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)

□松下電器産業のホームページ
http://www.panasonic.co.jp/
□製品情報
http://p3.pcc.panasonic.co.jp/p3/products/drive/comb/lkrv8185az/
□関連記事
【2001年12月14日】松下、単独でCD-ROMのバックアップが可能なドライブ
~DVD-ROMとCD-RWを各1基搭載
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20011214/pana.htm


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