ロジクールの超小型マウス「キューブ」を試す

キューブ

1月30日より順次発売
価格:6,980円



 株式会社ロジクールから、プレゼンターとしても使える超小型マウス「キューブ」が発表された。直販限定で販売され、価格は6,980円だ。今回はピアノホワイトモデル「M701WH」の1月30日の発売に先んじて入手することができたので、写真を中心に使用感をレポートする。

 Cubeは、2012 International CESの開幕を前に、スイスLogitech本社が発表した超小型マウス。机の上に置けばマウス、持ち上げるとプレゼンテーションソフトの進む/戻る操作ができるプレゼンターとして動作する特徴が明らかにされていた。今回の国内正式発表で、搭載センサーや解像度、本体サイズなどのスペックが明らかにされた。

●コンパクトで質感が高い本体

 今回ロジクールから送られてきたのは茶色のパッケージだ。保証書や、本体を収めた小さな箱が収納されている。本体を収納した小箱は約7cm四方と、指輪やペンダントを入れるアクセサリケースのように非常に小さいので、実際の販売時は異なるパッケージになる可能性がある。

 その小箱は、「Logicool」のロゴや本体写真がプリントされた非常にシンプルなもので、まるでAppleの製品パッケージを彷彿とさせる。緩衝材は2段に分かれており、上段には本体とレシーバ、下段には説明書とケース、充電用MicroUSBケーブルが収納されている。

ロジクールから送られてきたパッケージパッケージの中に化粧箱が収められているキューブの化粧箱。7cm四方で非常に小型
化粧箱を開けると、キューブ本体が収められている化粧箱は2段構成だ付属品をすべて取り出したところ

 本体サイズは29×54.3×17mm(幅×奥行き×高さ)、重量は25.5g(電池含む)と非常に小型軽量だ。感覚的には麻雀牌2.5個分ぐらいといったところだ。エレコム最小のマウス“Micro Grast”「M-BGDL」シリーズと並べても、その小ささは圧倒的だとわかる。

本体サイズは29×54.3×17mm(幅×奥行き×高さ)
エレコムの「M-BGDL」シリーズと並べても、その小ささは圧倒的だ

 本体色はピアノホワイトだが、若干の縞模様入っており、縞模様から上は透明な素材でコーティングしている。光沢があるが指紋が目立ちにくく、高級感と実用性を兼ね備えている。角は丸めた処理で、エッジは黒色で面とは別パーツとなっているようだ。

 本体左側にはサイドボタンがなく、Logicoolのロゴが印刷されている。後部(手元部分)にスライド式の電源スイッチとMicroUSB端子を備え、底面にセンサーや各種認証のマークやIDがプリントされている。なお、センサーは黒色のカバーで保護されており、底面はほぼフラットだ。

キューブの本体本体底面。各法規定のロゴや、センサーが見える本体左側面にはLogicoolのロゴが印刷されている
本体後部には電源スイッチと充電用のMicroUSB端子が見える前方はなにもない右側面も何もなく、シンプルなデザイン
付属のレシーバと並べたところ透明感のあるコーティングがされており、指紋が目立ちにくい
こうして立ててみると高級なマッチ箱にも見える100円玉と並べてみたところ

 クリックボタン部、そして本体の左右、前の面が、わずかにくぼみになっているのも特徴だ。机の上において使うマウスモードでも、持ち上げて使うプレゼンテーションモードでも、このくぼみが指を引っ掛けるところとなり、しっくりきて非常に操作しやすい、これだけ小さいサイズであるにもかかわらず、エルゴノミクスに配慮しているのは、さすが長年マウスの開発に携わっているだけのことはあると言えるだろう。

本体上面と側面にはわずかなくぼみがあり、指が引っかかりやすい

 長方形のフォルムに加えて、マウスであるにもかかわらず底面にソールがないので、知らない人が見たら、ハンコを収納する箱などと見違えるだろう。


●操作感はおおむね良好

 それでは本体の機能や使用感について触れていこう。

マウスとして使っているところ

 リリースでも説明されている通り、本製品には2種類の動作モードが用意されている。1つ目はマウスモードで、机の上に置くと、普通のマウスとして使える。センサーはレーザー方式で、解像度は1,000dpiと、デスクワークにはちょうどいいレベルだ。

 ボタンは左クリックと右クリックの2つのみ。とは言え、本製品は左右のスペースが限られているので、ロジクールはあえて無理して左右に2ボタンを配置したりせず、わずかに凹んでいる前のほうに左クリック、本体の中心に右クリックを置くことで、誤動作を防いでいる。

 スクロールはタッチセンサーで、本体上面を1本指で軽くなぞるだけで行なえる。スクロールは指を離してもわずかに慣性で少し移動するタイプだ。なお、リリースではマルチタッチなどについて特に触れていないが、2本指でもスクロール操作が難なく行なえた。

プレゼンテーションモードとして使っているところ

 一方プレゼンテーションモードは、机から持ち上げて、レーザーセンサーが反応しなくなった時点から動作するようだ。そのまま左クリックを押すと進む、本体を裏返して左クリックすると戻るという、わかりやすい操作だ。

 特筆すべきは、独自のドライバをインストールすることなく、2つのモードを実現できていること。出先などでとっさに借りたPCなどでプレゼンを行なう場合にも、すぐに使える点は評価したい。

 なお、レシーバは本体内に収納はできないが、レシーバのサイズも小さく、ノートPCと一緒に持ち運ぶ場合でも挿しっぱなしで問題はない。さらに、本製品はロジクール独自のUnifyingに対応し、最大6台までをペアリングできるので、ロジクールの製品を複数持っている場合、1つのレシーバでまかなえる。抜き差しする必要がないため、紛失する可能性も少ない。

 あえて本製品のデメリットを挙げると、先述のように本製品はデザインのためにソールを省いているが、マウスとして使う時に、素材面によってはせっかくの本体にキズがついてしまう。加えて、クリック時のちょっとした動きを読み取り、カーソルがわずかにブレてしまう。本製品は長時間使われることを想定していないとはいえ残念だ。


●カバンに常時忍ばせておけるマウスとして

 キューブの最大の特徴は、やはりその小型軽量性と、ずば抜けたデザインだろう。電池は1時間半の充電で、最大約15日間使用できるということで、カバンの隅に常時忍ばせておき、出張先や外出先でサッと取り出して使えるサブマウスとしてオススメしておきたい。

(2012年 1月 27日)

[Reported by 劉 尭]