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世界で最も“セキュアな”新しい1ポンド硬貨が流通開始

新しい1英ポンド硬貨

 イギリスの王立造幣局(The Royal Mint)は3月28日(現地時間)、新しいデザインの1英ポンド硬貨(コイン)の流通を開始させた。

 従来の1英ポンド硬貨は1983年以来、年を追うごとにデザインを変えつつも、ニッケルと黄銅の合金を素材に用い、直径22.5mm、厚さ3.15mm、重量9.5gという仕様を維持してきた。

 一方新しい1英ポンド硬貨は、新たに12角形のデザインを採用。直径は23.43mm、厚さは2.8mm、重量は8.75gと、従来とまったく異なる仕様となっている。表面はJody Clark氏がデザインしたエリザベス2世のポートレート、裏面はDavid Pearce氏がデザインした英国のバラ、ウェールズの西洋ネギ、スコットランドのシチリア、そして北アイルランドのシャムロック(三つ葉の植物)をあしらった。

 外側はニッケルと黄銅の合金だが、内側はニッケルコーティングされた金属となっている。また、見る角度によって英ポンド記号(£)が数字の1へと変化するホログラムのような仕掛けや、非常に小さい文字、ギザギザな側面加工なども施されている。

 そして“世界で最もセキュアな(偽造が難しい)硬貨”と謳っており、将来の偽造から保護する高度なセキュリティ機能が組み込まれているという。実は、現在流通している1英ポンドの硬貨の30枚に1枚は偽造されたものであり、新硬貨による偽造防止こそが置き換えの真の目的であるとみられる。