イベントレポート
【Thermaltake編】NFC/Qi対応ワイヤレススピーカなど携帯機器向け製品を多数展示
~ゲーミングデバイスや自作パーツなども
(2013/6/10 08:34)
- 会期:6月4日~8日(現地時間)
- 会場:
- Taipei World Trade Center NANGANG Exhibition Hall
- Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1
- Taipei World Trade Center Exhibition Hall 3
- Taipei International Convention Center
Thermaltakeブースは、例年通りキーボードやマウスなどのゲーミングデバイス、ケースや冷却グッズなどの自作系パーツの展示が中心となっていたが、最も注目を集めていたのは、これまでiPhoneやiPadを中心としたスマートフォンやタブレット向け周辺機器ブランドとして展開されてきた「Luxa2」コーナーだ。ポータブルスピーカやポータブルバッテリなど、一見すると普通のスマートフォン向け周辺機器といった感じだが、面白い仕様を実現した製品が目白押しとなっていた。
NFC/Qi対応BluetoothスピーカやQi対応モバイルバッテリなど
まず、Bluetoothスピーカ「X-Cube」。キューブ型のBluetoothスピーカで、NFCに対応しており、NFC対応スマートフォンをタッチするだけでペアリングが完了し、ワイヤレスでの音楽再生やハンズフリー通話が可能。また、容量4,000mAhのバッテリを内蔵するチャージユニットが付属し、チャージユニットからスピーカユニットの充電が可能。ここまでは良くある仕様だが、実はX-Cubeのスピーカユニットは無接点充電機能「Qi」に対応するとともに、チャージユニットにはQi充電台機能を内蔵し、ケーブル接続不要で充電が可能となっている。しかもチャージユニットは単体でモバイルバッテリとしても利用でき、Qi対応スマートフォンの充電が可能。さらに、充電用のUSBポートも備え、Qi非対応スマートフォンの充電も行なえる。とにかく、非常に多機能なBluetoothスピーカとなっている。
サイズは、スピーカ部が190×65×80mm(幅×奥行き×高さ)、チャージユニットが192×67×15mm(幅×奥行き×高さ)となる。
次に、容量40,000mAhの超大容量バッテリを内蔵するモバイルバッテリ「P-MEGA」。圧倒的な大容量で、本体側面には給電用のUSBポートが6個あり、6台のモバイル機器を同時に充電可能。このうち3ポートは2A出力をサポートし、急速充電が行なえる。本体サイズは、100×100×105mm(幅×奥行き×高さ)とかなり大きく、カバンなどに入れて持ち歩くのは厳しいが、車に入れたり、キャンプなどの野外活動時などにはかなり重宝しそうだ。ちなみに、内蔵バッテリのフル充電には1日ほどかかるそうだ。
コンパクトなモバイルバッテリながらQiに対応するのが「TX-P1」。容量5,000mAhのモバイルバッテリで、本体サイズは一般的なモバイルバッテリよりやや大きいものの、Qi充電台機能を内蔵し、Qi対応スマートフォンのワイヤレス充電が可能。また、USB給電ポートもあるので、Qi非対応スマートフォンの充電も可能。Qi対応製品としては、2台のQi対応機器を同時に充電できる「TX-100」も用意される。
このほかには、容量5,000mAhの薄型ポータブルバッテリや、革製のジャケットが装着されたデザイン性重視のポータブルバッテリなど、さまざまな製品が展示されていたので、それらをまとめて紹介する。ちなみに、これら製品は日本では8月頃から順次発売される予定だ。
ゲーミングデバイス
ゲーミング向けのキーボードは、メカニカルゲーミングキーボードの新モデル「MEKA G UNIT」を展示。Poseidonシリーズには、キースイッチに赤軸、青軸、黒軸、茶軸を採用するバリエーションモデルが用意されるが、日本ではそれらを個別に販売するのではなく、ユーザーがキースイッチの種類やバックライトの有無などをカスタマイズして購入できるようにする予定だという。購入時に好みに合わせて仕様をカスタマイズし、その仕様の製品が後日届く、ということになるようだ。キーボードに対するユーザーの好みは千差万別で、決められた仕様のものでは全てのユーザーの要望に対応しきれないことを考えると、これは非常に面白い取り組みと言えるだろう。ポーリングレートは1,000MHz、20のマクロキーと3バンクで最大60のマクロを登録可能。キー配列は、当面は英語配列のみとなる。発売時期と価格は現時点では未定だ。
「Poseidon」シリーズも新型のキーボードとなる。こちらはキースイッチに青軸を採用するコンパクトかつシンプルなゲーミングキーボードだ。キーストローク5,000万回と耐久性に優れる点も特徴。また、ゲーム中にWindowsキーが反応することのないように、Windowsキーをスイッチで無効にする機能も備える。キーボードバックライトありとなしのモデルを用意し、こちらも当面は英語配列のみの展開となる。日本でも発売予定だが、発売時期と価格は未定。
マウスの新製品は3シリーズを展示。「Theron」シリーズは、レーザーセンサー搭載モデルと赤外線センサー搭載モデルをラインナップ。レーザーセンサー搭載モデルは、ホワイト、レッド、イエローに加えて、Battle Editionの4モデルを用意。赤外線センサー搭載モデルはブラックのみとなる。レーザーセンサー搭載モデルはRTS向け、赤外線センサー搭載モデルはFPSおよびRTS向けとして位置付けられている。レーザーセンサーは5,600dpi、赤外線センサーは4,000dpiとなり、マクロ登録数はレーザーセンサー搭載モデルが45、赤外線センサー搭載モデルが40となっている。
次に「Volos」シリーズ。こちらは、左右の側面に家庭用ゲーム機のコントローラのような9個のマクロボタンを配置する点が大きな特徴。MMO RPGでの利用に最適としている。レーザーセンサーの解像度は8,200dpi。
「Saphira」シリーズは、日本でも発売されているモデルだが、ユーザーからの好評な声を受け、新たにホワイト、イエロー、レッドの3色のカラーバリエーションを追加。仕様面は従来から変わっていない。
これらマウスの新製品は、日本でも発売予定となっているが、現時点では発売時期や価格は未定だ。
ヘッドセットは、3月にドイツで開催されたCeBitで発表された「Level 10 M Gaming Headset」を展示。過去に展示されていたものよりも完成度が高まっており、質感はもちろん、装着感も向上している。また、カラーバリエーションも、ブラック、ホワイト、レッド、イエロー、グリーンの全5色に増えている。価格は未定だが、日本を含めワールドワイドで7月に同時発売を予定している。
また、Bluetooth対応ヘッドセットの新モデル「Sybaris」も展示。Bluetoothは4.0に対応し、aptXもサポートしているため、ワイヤレスでも高音質がサウンド楽しめる。また、NFCを搭載し、NFC搭載機器との間ではタッチするだけでペアリングが完了する。ゲーミングヘッドセットなのでマイクも装着されるが、マイクは着脱式で、ヘッドフォンのみでの利用も可能。PCゲームはもちろん、スマートフォンなどを利用した音楽鑑賞にも最適。日本でも発売予定だが、発売時期や価格は未定。
自作PCパーツ
自作パーツ関連としては、新型の電源ユニットや水冷キット、ケースなどを展示した。
電源ユニットの新製品としては、デジタル電源「ToughPower DSP」シリーズを展示。750Wと850Wの2モデルが用意され、日本で6月中旬以降に先行発売となる。価格は、750Wが23,800円前後、850Wが26,800円前後。ToughPower DSPは、日本製のコンデンサを採用するなど、品質重視で製造されているという。また、専用アプリを利用し、温度やファンの回転数、消費電力などの情報を表示する機能も用意。そのアプリを利用するには、電源ユニットとPCをUSB接続する必要があり、ToughPower DSPではケース内での有線接続となるが、専用の無線アダプタを利用した無線接続タイプ「ToughPower DSP XT」も別途用意される。ただし、無線接続タイプのToughPower DSP XTについては、日本での発売は未定。
このほかには、背面にTurboボタンを備え、Turboボタンを押すことで出力を100W高められる「EVO_BLUE 2.0」シリーズ、80PLUS Platinum準拠のデジタル電源最上位モデルとなる「ToughPower DSP Platinum」も展示されていた。
次に、オールインワン水冷キットの新モデルで、Water 2.0の後継モデルとなる、「Water 3.0」シリーズ。120mmラジエータと120mmファンを搭載する通常モデルの「Water 3.0 Performer」、ラジエータの厚さを増やし冷却能力を高めた「Water 3.0 Pro」、240mmラジエータに120mmファンを2個搭載する最上位モデル「Water 3.0 Extreme」の3モデルが用意される。Water 2.0シリーズとの違いは搭載されるファンで、ファンブレードに2つカーブを持たせた、Double Curve Fanを採用。Double Curve Fanは従来のファンよりも風圧が高まっており、より効率良く冷却が可能になっているという。海外ではすでに発売済みだが、日本での発売時期と価格は現時点では未定。ただし、なるべく早い時期に発売したいとしている。
ケースは、Level 10シリーズのような特徴的な製品はなかったが、シンプルな仕様の定番モデルを中心として展示されていたので、それらをまとめて紹介する。