【IFA 2011レポート】
東芝、Ultrabook準拠の「PORTEGE Z830」を発表
〜REGZAのテクノロジを盛り込んだタブレット製品も

東芝が発表したUltrabook準拠のモバイルPC「PORTEGE Z830」



 東芝はIFA 2011開幕前日となる9月1日(現地時間)にプレスカンファレンスを開催した。Intelが提唱するUltrabook仕様に準拠したモバイルPCのほか、厚さ7.7mmの10.1型Androidタブレット、23型液晶搭載のオールインワンQosmioなどを発表。REGZAテクノロジをTVだけでなく、PCやタブレット製品へ盛り込む方向性が明確に示された。

●15.9mm厚に必要なインターフェイスを備える点を強調

 東芝のカンファレンスにおけるPC関連の最注目製品がUltrabook仕様に準拠する「PORTEGE Z830」だ。Ultrabookは、今年(2011年)6月に台湾で行なわれたCOMPUTEX TAIPEIにおいてIntelが披露したモバイルPCの新カテゴリだである。東芝によれば、例えば13型クラスのモバイルPCの場合は最厚部が18mm以下であることが求められるなど、Ultrabookはガイドラインが細かく設定されているという。

 PORTEGE Z830は最薄部8.3mm、最厚部15.9mmと13.3型クラスとしては非常に薄い製品であることをアピール。この薄さであるにも関わらず、USB 3.0ポート1基を含むUSBポート×3、HDMI、ミニD-Sub15ピン、Ethernetといった、一般的にPCに必要とされるインターフェイスをすべて搭載していることを特徴として挙げている。

 また、ヒンジ部は指1本でも開けることを示すデモを披露。強度と抵抗のバランスをチューンナップした結果ものだという。内蔵されたスピーカーの品質もポイントとして挙げている。

 そのほか公開された主な仕様は、重量が1.12kg、液晶が13.3型LEDバックライトディスプレイ、第2世代Coreプロセッサ、SSDをオプションで選択可能、といったところ。バッテリ駆動時間は8時間としている。

 最終仕様にもよるが日本で10万円未満、ヨーロッパで1,000ユーロ未満、米国で799ドルからの価格帯を目指したいとした。ヨーロッパでは2011年第4四半期に登場する。

PORTEGE Z830の薄さを示す東芝EMEA・Vice President, Sales & MarketingのAndy Bass氏 PORTEGE Z830。マグネシウムを用いた外観もアピールしている 背面のインターフェイス。Ethernet、USB 2.0×2、HDMI、ミニD-Sub15ピン
右側面にはUSB 3.0を装備 左側面にはマイク入力、ヘッドフォン、SDカードスロットを装備 キーボードはアイソレーションタイプで、バックライトも装備している
試作モデルではCPUにCore i5-2557Mが搭載されていた 片手にドリンクを持ちながら指1本で液晶を開けることを示した

 PC製品ではこのほか、フルHDの23型液晶を搭載するオールインワンPC「Qosmio DX730」が発表された。REGZAで培われた画質調整機能やレゾリューション+を搭載。液晶はタッチパネルディスプレイとなっており、マルチタッチにも対応している。サウンド面はオンキヨー製のスピーカーおよびサブウーファを内蔵し、Dolby Advanded Audioに準拠している。

 CPUは第2世代CoreプロセッサまたはPentiumで、メモリは最大6GB、HDDは最大2TB。光学ドライブはスーパーマルチDVDまたはBlu-ray Discドライブとなる。

 ヨーロッパにおいて、2011年第4四半期に発売される予定となっている。

23型フルHD液晶搭載のオールインワンPC「Qosmio DX730」 スーパーマルチDVDまたはBlu-rayドライブが本体右側面に内蔵される インターフェイス類は左側面。USB3.0×2、オーディオ入出力、SDカードスロットを備える

●7.7mm厚の10.1型Androidタブレット「AT200」

 東芝のカンファレンスでは、10.1型のAndroidタブレット「AT200」も発表。同じようにREGZAで培った高画質機能や高音質機能を盛り込んでいる。

 本体サイズは256×176×7.7mm、重量は558g。10.1型タブレット製品として世界最薄・最軽量であるとする。液晶解像度は1,280×800ドット。

 プロセッサはTexas InstrumentsのOMAP 4430で1.2GHz駆動。メモリは1GBで、内蔵ストレージは最大64GB。インターフェイスの豊富さもアピールしており、microSD、microUSB、microHDMIを装備。各1.5Wのステレオスピーカー、カメラ(フロント200万画素、リア500万画素)も内蔵する。バッテリ駆動時間は8時間としている。

 ヨーロッパにおいて、2011年第4四半期の発売を予定している。

7.7mmの薄さと558gの軽量さをうりとする「AT200」 インターフェイス。ヘッドセット端子、microUSB、microHDMI、microSDスロットを装備
インターフェイスと反対の短辺側に電源やボリュームボタンなどを装備 電源供給などを行なうと見られる拡張端子
本体背面。背面側カメラは500万画素で、前面カメラが200万画素 試作機におけるプリインストールアプリ 同じく試作機におけるシステムの情報。Android 3.2ベースの製品となる

●Wi-Fi内蔵SDHCカード「FlashAir」をデモ

 カンファレンスでは言及されなかったが、同社ブース内ではIFAのタイミングで発表された「FlashAir」のデモンストレーションが行なわれた。FlashAirはSDHCカードにWi-Fi機能を内蔵することで、デジカメやビデオカメラなどで撮影したファイルをPCやスマートフォンなどへ転送できるというもの。

 類似の先行製品としてEye-Fiが挙げられるが、Eye-Fiでは別途アクセスポイントを用意してインターネットサービスに転送するか、ダイレクト転送の場合は受け取る端末側に専用アプリケーションが必要になる。

 FlashAirはよりシンプル、簡単に使えることを目指しているとしており、SDHCカード内に無線アクセスポイント機能を備えており、ダイレクト転送においてもWebブラウザ経由でSDHCカードの中へアクセスできるのでWebブラウザと無線LANを持つ端末なら利用可能となる。無線LANアクセスポイントなどの設定は、SDHCカード内のコンフィグファイルに記載されているという。また、SDカード内のファイルを直接参照することができることから、対応ファイルを問わず転送が可能となっている。先のコンフィグファイルもWebブラウザ経由で参照が可能だ。

 SDHCカードとしては、容量が8GBで転送速度はClass6準拠。11月にサンプル出荷を開始、2012年2月に発売を予定。ヨーロッパにおける価格は50〜60ユーロを想定している。

Flash Airの両面。SDHCに完全準拠した仕様となる AndroidタブレットとFlash Airとダイレクトに接続したデモ。カメラで撮影後、タブレット側のブラウザをリロードすれば写真が追加されている
こちらはAndroidスマートフォンでのデモ。無線LANアクセスポイントをFlash AirでサポートしWebブラウザでアクセスする汎用性の高さがうりとなる Flash Air内のファイルはすべて閲覧可能で対応ファイルを問わず転送可能。”WIFISD”フォルダ内にコンフィグファイルが収納されている

●4K2K&グラスレス3Dをサポートする「55ZL2」

 PC関連製品ではないものの、カンファレンスの目玉製品となったグラスレス3Dをサポートした4K2K解像度の55型液晶「55ZL2」にも触れておく。

 4K2K(3,840×2,160ピクセル)の表示が可能な2Dモードでは、フルHDをはじめとする4K2K未満の解像度の映像などを4K2K解像度で表示する際の、4K2Kに対応した超解像技術を搭載。映像高画質化技術のCEVO-ENGINEも搭載。グラスレス3D機能は9視差に対応。視聴者をトラッキングし、最大9人分までを最適な視差へ調整することができる。

 発売はイギリスで2011年12月を予定。その後、各国へ発売を広げていくとしている。

55型の4K2Kパネルを搭載するグラスレス3D液晶テレビ「55ZL2」 グラスレス3Dは多人数での3D体験を可能にするため9視差に対応する ブースではさまざまな高解像度コンテンツを表示して4K2Kパネルの解像度を体験できるコーナーが設けられた

(2011年 9月 2日)

[Reported by 多和田 新也]