イベントレポート

WD、アプリが高速起動できる世界初のApplication Performance Class 1対応microSD

~USB 3.1対応の超高速USBメモリも

SanDisk Ultra microSDXC UHS-I card Premium Editionの256GBモデル

 米Western Digital(以下WD)は、「CES 2017」開催に合わせて新製品を発表し、1月4日(米国時間)に開催されたイベント「Digital Experience!」で展示した。

「SanDisk Ultra microSDXC UHS-I card Premium Edition」

 「SanDisk Ultra microSDXC UHS-I card Premium Edition」は、スマートフォンに最適化したmicroSDカード新モデル。スマートフォンでアプリケーションの性能を高めるために設定された「Application Performance Class 1」に対応する世界初のmicroSDカードだ。

 低価格スマートフォンなどでは、内蔵ストレージ容量が少なく、microSDカードで容量を拡張することも少なくないが、一般的なmicroSDカードはシーケンシャルアクセスに特化しており、ランダムアクセス速度が遅いため、アプリケーション利用時の性能が低下するという問題があった。そこで、ランダムアクセス速度を高めて、スマートフォンでのアプリケーション性能を高めようとして設定された規格が「Application Performance Class」だ。

 Application Performance Class 1(A1)では、ランダムリードが1,500IOPS以上、ランダムライトが500IOPS以上、シーケンシャルアクセス速度が10MB/s以上と定められており、SanDisk Ultra Premium Editionは、その仕様を満たしている。

 実際、同じエントリークラススマートフォンに、SanDisk Ultra Premium EditionとA1非対応のmicroSDカードを装着し、アプリの起動速度をチェックしてみたところ、SanDisk Ultra Premium Editionを装着した方が、圧倒的に早くアプリが起動した。カメラの連写性能も大きく高まるとのことで、スマートフォンの快適度を大きく高めてくれると言えそうだ。

 容量は、まず256GBモデルが1月より出荷され、以降より低容量のモデルも提供する予定。米国での販売価格は199.99ドル。

背面は通常のmicroSDカードと同じだが、Application Performance Class 1対応で、スマートフォンのアプリ快適度が高められる
同じスマートフォンでのアプリ起動の違い(左がSanDisk Ultra Premium Edition搭載)

SanDisk Extreme PRO USB 3.1 Solid State Flash Drive

 「SanDisk Extreme PRO USB 3.1 Solid State Flash Drive」は、SSDに匹敵する速度を備えるUSBメモリ最上位モデルだ。

 接続インターフェイスがUSB 3.1に対応し、リード最大420MB/s、ライト最大380MB/sと、SATA SSDに匹敵する速度を実現。大容量データも超高速にコピーでき、ファイル転送などをスピーディにこなせるとしている。

 そのほかの仕様は、従来のExtreme PROシリーズとほぼ同じで、本体形状やコネクタをスライドして収納できる点なども変わっていない。容量は256GBから投入され、米国では2017年1月に発売予定。実売価格は179.99ドル。

SanDisk Extreme PRO USB 3.1 Solid State Flash Drive
接続インターフェイスはUSB 3.1対応で、SSD並のアクセス速度を実現
USBコネクタはスライドで収納可能
本体デザインは従来モデルと同じだ

WD Black PCIe SSD

 WD Black PCIe SSDは、WDブランド初となるNVM Expressプロトコル対応のPCI Express接続SSDだ。日本でも発表済みだが、こちらも実際の製品が展示されていた。詳しい仕様は関連記事を参照願いたい。

 米国では2017年1月14日より販売が開始され、価格は256GBモデルが109.99ドル、512GBモデルが199.99ドル。

WD Black PCIe SSD 256Gbモデル
コントローラはSanDisk製のようだ