サンディスク、転送速度90MB/secを実現したハイエンドCF
~プロスケーターの荒川静香さんを招いた発表会を開催

荒川静香さんとエリック・ボーン社長

9月19日 発売
価格:オープンプライス



 サンディスク株式会社は、転送速度90MB/secを実現した超高速CF「エクストリーム プロ」シリーズ3製品を9月19日に発売する。価格はオープンプライス。

 容量ラインナップおよび店頭予想価格は、16GBモデルが34,800円前後、32GBモデルが59,800円前後、64GBが99,800円前後の見込み。

 新開発の「パワー・コア・コントローラ」を搭載し、RAID 0のようなデュアルレーン・アーキテクチャとソフトウェア・アルゴリズムにより、書き込み性能を2倍に向上させた。これにより、リード/ライトともに90MB/secを達成した。

 また、最適化されたウェアレベリング機能と、42bitのECCによりデータを確実に保存し、信頼性を向上。さらに、摂氏-25度~85度の温度と90%の湿度、3mからの落下に耐えうる堅牢性を備え、プロカメラマンの要求に応えるとしている。

パワー・コア・コントローラはデュアルレーン・アーキテクチャで転送速度を向上エクストリーム・エクスプレスカード・アダプターを使えば90MB/sec以上の転送に対応する摂氏-25度~85度の温度と90%の湿度に耐えうる堅牢性

 インターフェイスは、同社のCFとして初めてUDMA6に対応する。UDMA6に対応するカメラは現時点ではキヤノンのEOS 7Dが存在し、同機のJPEGモードを利用すれば、CFカードの最大容量まで秒間8コマの連写を継続できる。

 また、最大90MB/secに対応するカードリーダとして、ExpressCard/34スロット対応の「エクストリーム・エクスプレスカード・アダプター」を2010年中に発売する予定としている。

 このほか、転送速度が60MB/secの「エクストリーム」シリーズも同時発売する。価格はオープンプライスで、容量ラインナップおよび店頭予想価格は、8GBモデルが19,800円前後、16GBモデルが29,800円前後、32GBモデルが49,800円前後の見込み。

 さらに、ポータブルゲーム機「PSP go」対応の「メモリースティック マイクロ(M2)」を10月中旬に発売する予定。価格はオープンプライス。容量は2GB/4GB/8GB/16GBの4種類が用意される。

エクストリーム プロ写真右がエクストリームM2

●プロフィギュアスケーターの荒川静香さんも参加した発表会
代表取締役社長 小池淳義氏

 15日に新横浜で開かれた製品発表会では、サンディスク株式会社 代表取締役社長の小池淳義氏が挨拶。同氏はまず、SanDiskの概要を説明し、「'88年創立以来、フラッシュメモリ関連製品をメインに開発しており、特にメモリカードは世界で高いシェアを誇っている」とした。

 また、「フラッシュメモリが進化し、大容量/高速化していくことで、フラッシュメモリを利用するデバイスが進化し、それがさらなるフラッシュメモリの進化を促進するサイクルになっている」と述べた。

 同社が現在注力しているのはSSD製品で、ノートPC向け、ネットブック向けの2ラインナップが用意されている。現時点ではまだサンディスクのSSDを搭載したノートPCが登場していないが、既にPCメーカーとの話は進んでいるとし、「年末には搭載ノートPCが登場する」とした。

 サンディスクのアドバンテージとしては、東芝と共同出資による四日市工場でのNANDフラッシュ生産、メモリコントローラの自社開発、上海の自社工場における製品組み立て、世界中で自社ブランドによる製品販売、そして豊富なラインナップを挙げた。

 特にNANDフラッシュ部分については「シャープの液晶に“亀山モデル”とつけたように、我々も“世界の四日市モデル”と打って、ブランド力を強化していきたい」と語った。

SanDiskの概要日本におけるシェア
フラッシュメモリの生産から販売まで一貫したビジネスモデル“世界の四日市モデル”として打ち出す

 「エクストリーム プロ」を紹介するために本社から来日した、リテールプロダクトマーケティングのエリック・ボーン バイスプレジデントは、プレゼンテーションで主にパワー・コア・コントローラによる高速性を強調。プロカメラマンから、「最高の一瞬を収めるには一度のチャンスしかない」や、「カードから30%速くダウンロードできたら、その分寝られる」といった声などに応えるためのものであるとした。

エリック・ボーン氏CFの高速化今回は1,500ドル以上のカメラを対象としている

 製品デモでは、プロフィギュアスケーターの荒川静香さんとスポーツカメラマンの権藤和也氏が登場し、権藤氏が荒川さんの演技を、キヤノンのEOS 7Dとエクストリーム プロを使って収めた。荒川さんのレイバックイナバウアーや高速スピンなどを、EOS 7Dの高速連写を駆使して撮影した。

権藤和也氏連写機能を使って一連の動きを撮影するその中でもっとも良かった1枚を選び出す

 荒川さんと権藤氏のトークセッションでは、荒川さんは、「スケートはポーズだけじゃなく向きやブレなど、連写してもいいと思う1枚がなかなか見つからない。今度のエクストリーム プロでは、連写を継続できるので、私が気に入った1枚を簡単に選ぶことができるようになりますね」と語った。

 また、荒川さんは現在犬を4匹飼っていて、ペットの写真などをブログで公開しているが、「現在携帯電話で主に撮っているのですが、動物は人間みたいにポーズをとってくれないので、ブレたり、撮っている間に逃げたりすることがあります。一眼レフとエクストリーム プロがあればずっと連写できるので、決定的瞬間を撮れそうです」と語った。

荒川静香さんとエリック・ボーン氏荒川さんと権藤氏のトークセッション荒川さん

(2009年 9月 15日)

[Reported by 劉 尭]