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Xbox Oneやラズパイでも動くWindows 10用「VLC」が近日公開

~定番メディアプレーヤーアプリ

UWP版「VLC media player」(画面は開発中のもの)

 仏VideoLAN Projectは19日(現地時間)、Windows 10のUWP(Universal Windows Platform)に対応するメディアプレーヤーアプリ「VLC media player」を5月より順次公開することを明らかにした。UWPに準拠することで、Xbox OneやRaspberry PiなどあらゆるWindows OneCore採用端末で動作する。

 VLCはWindows 8以降で動作するストアアプリ版もあるが、今回投入されるのはWindows 10のUWP版。UWP準拠のアプリは、Windows 10のOneCoreを採用する端末であれば動作するが、VLCについては、オーディオ周りのドライバやUIなどの最適化のためか、端末の種類によって、正式サポートのタイミングが異なる。

 最も早いのはWindows 10 Mobile用で、4月下旬にパブリックベータを公開し、5月初旬に正式公開する。ただし、バックグラウンドオーディオAPIや、ドライバ周りの問題から、TH2(November Update)は非サポートとなり、次の大型アップデートであるRedstoneのみの対応になる見込みという。ただし、MicrosoftはRedstoneの詳細な提供日をまだ発表していない。

 Windows 10(デスクトップ)用は、5月初旬にクローズドベータを実施予定で、パブリックベータはない。正式公開は5月中旬。

 Xbox One用はまだ時間がかかる見通しで正式公開は今夏。公開時期は未定だが、Windows 10 IoT用も開発中で、Raspberry Pi 3と、うまくいけばRaspberry Pi 2に対応。これにより、20ドルのハードでポータブルメディアセンターを実現できるとしている。また、HoloLens向けも今後開発に着手するという。

 特徴として、Windows 10のUIやライブタイル、通知機能に対応するほか、ファイルのドラッグアンドドロップ、Continuumにも対応し、Xbox One利用時は、Xbox One上で動作するVLCをWindows 10 Mobile端末で操作できるという。また、Cortanaによる検索や、再生、プレイリストの作成機能も搭載する。

 なお、Windows 8.1/Phone 8.1/RT用ストアアプリは5月に最終更新を行なうが、以降サポートを中止するという。

(若杉 紀彦)