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ワイヤレスゲート、解約金0円、月額1,680円からの容量無制限LTE SIM
~世界1,900万カ所のWi-Fiサービス「FON」にも対応
(2016/3/16 12:31)
ヨドバシカメラとワイヤレスゲートは、全プランにおいて、LTEの通信量制限なしのサービスの提供を開始するとともに、Wi-Fiサービス「FON」のアクセスポイントを活用した新サービスを追加したSIMカードを、3月16日から発売する。ヨドバシカメラ店舗および通販サイトのヨドバシ・ドット・コムで販売する。
また、ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaでは、MVNO事業者のSIMカードの提案や契約などを提供するサービスカウンターを、3月16日から大幅にリニューアル。MVNO事業者のSIMカードの販売を強化する考えを示した。
ワイヤレスゲートは、2014年から、ヨドバシカメラを通じて、SIMカードを販売してきたが、今回の新サービスの提供では、NTTドコモのLTE網および3G網を利用できるほか、専用アプリを使って、全世界200カ国以上、1,900万カ所のWi-Fiアクセスポイントを持つFONに接続。Wi-Fiエリアでは高速Wi-Fiを利用でき、Wi-FiがないエリアではLTEを利用できるサービス。業界で初めて、全プランにLTE通信の使い放題サービスとして提供。「業界最安値級の価格で販売。解約金0円の特徴も持つ。
これまでにも250Kbpsの無制限プランを月額480円で提供してきたが、もう少し高速な環境で使いたいという要望もあった。これまでは通信に詳しい人が購入の中心となっていたが、何を選んでいいのか分からないというユーザーに対しても、使い放題という、シンプルなプランとして提供できるものになる。定額でも快適に利用できる環境を提供する」(ワイヤレスゲートの原田実取締役CAO)という。
ファイル交換アプリケーションの利用など、帯域を継続的に、大量に占有する通信手段や、短期的にも大容量でのダウンロードの場合には、通信速度制御、利用制限を行なう場合があるという。また、従来から提供しているWi-Fi/WiMAXサービスでは、WiMAXにおいて3日間の合計通信量が3GB以上の場合、通信速度に制限がかかる。
今回追加した新たなサービスでは、FONおよび国内4万カ所のアクセスポイントに接続できる下り最大54MbpsのWi-Fiサービス「ワイヤレスゲート+Wi-Fi FONプレミアムWi-Fi」が月額580円。LTEによる下り最大3MbpsのWi-Fi/SIMカードの「WirelessGate SIM FONプレミアムWi-Fi」が月額1,680円、同SMS付きが月額1,880円、同音声付きが月額2,980円などとなっている。
「つい最近まで1,800万スポットといっていたものが、既に1,900万スポットとなり、急速な勢いで増加している。ギリシャのアテネやフランスのパリなどでも、FONのアクセスポイントを利用して、Skypeでの通話や、SNSへの写真投稿もスムーズに行なえることを確認している。世界各国で、Wi-Fiを利用できる環境が整うことになる」(ワイヤレスゲートの原田実取締役CAO)とした。
ワイヤレスゲートの池田武弘代表取締役CEOは、「ワイヤレスゲートは、Wi-Fiを主とし、LTEを補完的に利用する従というサービスを提案してきたが、昨年(2015年)資本提携を行なったフォン・ジャパンとの協力により、Wi-Fiサービス環境を強化。Wi-Fiを主とするスタイルを、より鮮明に打ち出すことができる」とした。ワイヤレスゲートでは、SIMプラン契約者に対して、FONルーターを先着1万人にプレゼントするキャンペーンも実施する。
なお、ワイヤレスゲートでは、FONを展開するフォン・ジャパンと協力して、東京・浅草の浅草六区の商業地域において、Wi-Fiインフラの設置と運用を支援。訪日外国人観光客を中心にした来訪者向けに無料Wi-Fiサービスを提供するという。両社では、既に北海道・ニセコリゾートや鎌倉・長谷寺でも同様の取り組みを行なっている。
浅草では、まずは10数カ所のアクセスポイントからスタートするが、今後は、浅草エリアの観光スポットなどにも設置対象を広げる予定だという。さらに、Wi-Fiを活用したデータマーケティングサービスや、Wi-Fiと蓄電池付きカートを組み合わせた移動販売プラットフォーム事業の提供なども視野に入れている。
ワイヤレスゲートの池田武弘代表取締役CEOは、「ロンドンオリンピックでは、FONとブリティッシュテレコムが連携してWi-Fiスポットを拡大。リオデジャネイロオリンピックでは、Oiと連携してWi-Fi環境を整備することになる。東京オリンピックにおいては、その役割を我々が担うことになる」とした。
一方、ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaでは、SIMカードの提案や契約を行なうサービスカウンター「通信なんでも相談カウンター」を、3月16日から大幅にリニューアルした。JR秋葉原駅に直結している第1エントランスの入口に設置し、10人体制で対応する。
ヨドバシカメラの日野文彦専務取締役は、「分かりやすい言葉で、分かりやすいプランで提案することを目的に、2015年4月に、通信なんでも相談カウンターを設置した。それぞれのお客様に何が一番合っているのか、何が一番得なのかを提案するために、社員教育を行ない、全国23店舗中20店舗で展開してきた。残りの新潟、宇都宮、仙台の店舗でも展開していきたい」と前置きし、「今回のリニューアルでは、通信や携帯電話利用の経験が異なるさまざま人に、より分かりやすい提案を行なえるように、スペースを拡張した。店頭POPも分かりやすいように配慮した」などと語った。
ヨドバシカメラの松月俊雄氏は、「昨年12月以降、SIMを求める来店客が増加。さらに、今年(2016年)2月に携帯電話の販売方法が変更されたことで、さらに来店客が増加している。契約者の3~4割程度が1台目需要としてSIMロックフリーを利用しており、一部キャリアでは半分以上を占める場合もある。通信なんでも相談カウンターは、今までは、店舗の奥の方に設置していたが、スペースが狭く、分かりにくい場所にあった。今回のリニューアルでは、分かりやすい場所に移動し、さらにスペースを拡大し、これまでの2倍以上のお客様に接客できる環境を目指す。現在13キャリアのSIMカードを取り扱っており、サービスの違いや操作説明などを含めて、お客様の利用環境に合わせたSIMカードを提案できる」と語った。
現在、ヨドバシカメラでは、大手3キャリア(NTTドコモ、au、ソフトバンク)の販売数量を10とすると、格安SIMの購入者は2~3の構成比となっているが、これが今後1年間で、4~5にまで拡大すると予想している。