ニュース

ロジクール、ゲーミングブランド「Logicool G」シリーズを立ち上げ

~マウス、キーボード、ヘッドセットなど13製品

Logicool Gシリーズラインナップ
4月18日 発表

価格:オープンプライス

 株式会社ロジクールは18日、ゲーミングブランドとなる「Logicool G」シリーズを発表。同シリーズの第1弾としてマウス、キーボード、ヘッドセットの新製品を含む、合計13製品をラインナップした。価格は全てオープンプライス。

 同社では、2005年10月28日に発売された「G7」、「G5」、「G3」以来これまで、いかにして正確なトラッキング、応答速度、耐久性、快適さを届けられるかを追求してきたという。そして、Logicool Gシリーズは、「Science Wins」のキーワードで科学の力でゲーマーを勝利を届けるためのデバイスとする。

 その第1弾には13製品がラインナップされるが、その内新製品はマウス3製品、キーボード1製品、ヘッドセット1製品。

 マウスの新製品は「G700s充電式ゲーミングマウス」(G700s)、「G500sレーザー ゲーミングマウス」(G500s)、「G400sオプティカル ゲーミングマウス」(G400s)で、既存の「G700」、「G500」、「G400」のデザインをベースに、機能強化を図った。

G700s

 G700sは、2.4GHz帯の無線を用いた充電式ワイヤレスマウスで、13個のカスタマイズボタンを装備。カスタマイズはソフトウェアで行なう。対応OSはWindows Vista/7/8。

 表面素材は手のひら、親指、人差し指それぞれの特性に合わせたものを採用。長時間利用で汗による湿気が不快感を生む手のひらの部分には耐久性と疎水性を備えたパーム素材。親指部分はグリップ力を生む、目の細かいサンドペーパーのような素材。人差し指が当たるクリックボタン周りは指紋などを防ぐコーティングを施している。この素材の選定に当たっては、各部位の力のかかり方などを赤外線を用いて測定したという。

 クリックの耐久度はG700の800万回から、2,000万回へ向上させている。また、底面には動摩擦係数0.09μ(K)の低摩擦素材を採用。そのほかの主な仕様は、センサーがレーザー方式、解像度が200~8,200dpi、ポーリングレートは1ms、加速度は30G。

 本体サイズは79.8×126.3×45.9mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約151g。レシーバは本体収納が可能で、サイズは14.4×18.7×6.1mm(同)、重量は2g。発売日は4月26日、直販価格は9,980円。

G700sの特徴
13個のカスタマイザブルボタンを搭載
手の接触部分に応じた素材でコーティング
カスタマイザブルボタンが並ぶ本体左側
親指部分はざらつきのある素材
裏面。電池ボックス内にレシーバの収納も可能

 G500sは、G700sと同じくレーザーセンサーを搭載する有線マウス。重量とバランス調整が可能で、底面部に収納するカートリッジに1.7g×6個、4.5g×6個のウエイトを好みのバランスで取り付ける。搭載可能なウエイトは最大27g。

 カスタマイズ可能なボタンは10個搭載。そのほか、表面のコーティングや耐久性、底面素材を含む各種仕様はG700sと同等。本体サイズは73.4×129.2×44mm(同)、重量はカートリッジなしの状態で170g。発売日は4月26日。直販価格は6,980円。

G500s
G500sの特徴
底面のカートリッジにウエイトを搭載し、重量とバランスの調整が可能
重量/バランス調整用のカートリッジ
本体左側面

 「G400s」は、LEDによる光学式センサーを用いた有線マウス。光学式センサーは「デルタゼロセンサーテクノロジー」と呼ばれる、ロジクール独自のもので、レンズデザインや照射角度の調整のほか、同社の経験とエンジニアの技術力に基づく強力な解析アルゴリズムを持ち、使用中に発生する手の動きによるカーソルのブレが出にくいという。

 主な仕様は、解像度が400~4,000dpi、ポーリングレートが1ms、最大加速度は25G、カスタマイズ可能なボタンは8個。2,000万回クリックの耐久性や、表面コーティング、底面素材はG700s/500sと同様。

 発売日は4月26日。直販価格は5,480円。

G400sの特徴
独自のデルタゼロセンサーテクノロジーを採用
G400s外観。表面のコーティングなどはレーザー方式モデルと同じ

 キーボードの新製品は「G510sゲーミング キーボード」(G510)で、既存の「G510」をベースに、パームレストの耐久性や表面素材の見直しを行なった。

 18個のカスタマイズ可能なキーと、プロファイルを切り替える3個のマクロキーにより、54種類の操作を割り当てられるカスタマイズ性や、ゲームステータス表示や時計、ストップウォッチ機能などを搭載する「GamePanel LCD」、約1,600万色から選べるバックライトなどの主な特徴はG510を受け継ぐ。

 本体サイズなどもG510と変わらず、512×215×36mm(同)、重量は1,140g。発売は5月17日。直販価格は14,800円。

G510sの特徴
G510sの外観。キーボード左側に18個のカスタマイザブルキーと、プロファイルを切り替える3個のマクロキーを備える

 ヘッドセットの新製品は「G230 ステレオ ゲーミング ヘッドセット」(G230)。クッション性、通気性に優れたイヤーパッドを採用し、長時間使用しても痛くならず、蒸れないことをアピールする。イヤーパッドは取り外して水洗いが可能。

 ヘッドフォン部は40mmネオジムドライバを使用。感度は90dB、周波数特性は20Hz~20kHz、インピーダンスは32Ω。マイクはノイズキャンセリング機能搭載。カーディオイド特性を持つ単一指向性で、感度は-40dBV/Pa、周波数特性は50Hz~20kHz。収納用に90度回転も可能。

 本体サイズは184×89.2×189mm(同)。重量は225g。発売日は5月17日。直販価格は6,980円で、初めてヘッドセットを買う人にうってつけの製品としている。

G230の特徴
G230
クッション性、通気性に優れ、取り外して水洗い可能なイヤーパッド
キャンセリングマイクは収納を考慮して90度回転可能
ケーブルの途中にハンドコントローラを備える

 このほか、Logicool Gシリーズの立ち上げに当たり、発売済みの「G710+ メカニカル ゲーミング キーボード」と「G510sゲーミング キーボード」が同シリーズに組み入れられたほか、既存製品のハードウェアをブランドイメージに沿ったパッケージへ変更したモデルを発売(パッケージ変更モデルは型番末尾に“r”が付与される)。ここまでに紹介した新製品を含めた、Logicool Gシリーズのラインナップは下記の通り。

製品カテゴリ製品名型番発売日直販価格
マウスG700s充電式ゲーミングマウスG700s4月26日9,980円
MMO ゲーミングマウス G600G600r4月26日7,980円
G500sレーザー ゲーミングマウスG500s4月26日6,980円
G400sオプティカル ゲーミングマウスG400s4月26日5,480円
オプティカル ゲーミングマウス G300G300r4月19日3,480円
キーボードG710+ メカニカル ゲーミング キーボードG710p発売中16,800円
G510sゲーミング キーボードG510s5月17日14,800円
G105 ゲーミング キーボードG105発売中5,480円
G13 アドバンス ゲームボードG13r未定10,980円
ヘッドセットG35r サラウンド サウンド ヘッドセットG35r5月17日13,800円
G230 ステレオ ゲーミング ヘッドセットG2305月17日6,980円
コントローラF710 ワイヤレス ゲームパッドF710r4月19日4,980円
F310 ゲームパッドF310r4月19日2,480円

 同シリーズ発表に当たって都内で開かれた報道/販売関係者向け説明会では、同社代表取締役社長 竹田芳浩氏が挨拶。「ゲーミングマウスで50%弱、ゲーミングキーボードは2製品のみの集計で20%弱のシェアを取っている。今回のGシリーズで大半のシェアを取っていきたいし、それだけの製品を揃えたと自負している」と意気込みを述べた。

 また、スイスLogitech International本社のチーフマーケティングオフィサー エティシャン・ラバーニ氏がLogicool Gシリーズの戦略を説明。

 ゲーミングデバイスは、2010~2012年にかけてワールドワイドで24%、日本では36%の成長を見せており、コンシューマエレクトロニクス全体で急成長を遂げている数少ないカテゴリであるとした。

 その理由としては、大手スタジオではない小規模な独立系開発者によるハイペースな新作ゲームの提供、eSports人気、SteamやOriginなど手軽なオンライン購入方法が普及したことを挙げている。

 そして、Gシリーズは冒頭で触れたとおり、科学の力でコアなコンシューマ/ゲーマーに奉仕する製品であるとした。

 また、Logicool Gシリーズ立ち上げに当たって、ゲーミングデバイス用のWebサイトを開設したことや、Riot Gamesらとのパートナーシップ締結も紹介している。

 このほか説明会では、eSportsプレーヤーのStanSmith氏や、第3回ファミ通ゲーマーエンジェルの青木志貴氏によるデモプレイを実施。両氏は本説明会に備え、数日前よりロジクールからデバイスを預かって使っていたという。その反応速度やカスタマイズ可能なキーの使い勝手の良さ、豊富な機能により、快適にプレイできることを紹介した。

説明会の登壇者。左から青木志貴氏、古澤明仁氏(同社マーケティングマネージャー)、エティシャン・ラバーニ氏、竹田芳浩氏、StanSmith氏
ゲーミングデバイス市場が成長を続ける理由として、独立系開発者よるゲーム提供、eSports人気、オンライン購入の普及を挙げた
Logitechのリサーチによるコアコンシューマ/ゲーマーの特徴。こうしたユーザーをターゲットとする
科学(サイエンス)によって優れたゲーミングデバイスを提供し、ゲーマーを勝利に導くことが、Logicool Gシリーズの思想(哲学)であることをアピール
ロジクールのWebサイトにゲーミングデバイス専門のページを開設
Riot Gamesらとのパートナーシップを紹介。Riot Gamesとのパートナーシップにより、日本でもLeague of Legendsの大会が開かれることになるという

(多和田 新也)