NEC、Luiクライアント内蔵ネットブック
「LaVie Light Luiモデル」

BR330/TA

7月上旬 発売

価格:オープンプライス



 NECは、独自の“PCオンデマンド”ソリューション「Lui」のクライアントを内蔵する10.1型ネットブック「LaVie Light Luiモデル BR330/TA」を7月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は68,000円前後の見込み。

 Luiは、専用サーバーのデスクトップ画面の映像をストリーミングで配信し、軽量なクライアントから遠隔操作を行なえるソリューション。クライアント側はデスクトップ映像を再生するだけなので、マシン能力はそれほど必要なく、サーバー側のマシン性能に合わせた作業が行なえる。これまでのクライアントマシンは、Windows CEベースの専用クライアント「PCリモーター」2機種が販売されている。サーバーは専用サーバーもしくはPCIバス用カードの内蔵が必須。

 新製品ではネットブック「LaVie Light」をベースに、PCリモーターの機能をソフトウェアで内蔵し、クライアント単体でもWindows搭載PCとして使える。Luiモデルは通常のLaVie Lightと異なり、本体色にアーバンメタルシルバーを採用し、標準で約8.5時間駆動の大容量バッテリを搭載する。

 Luiのクライアントを内蔵したことで、ネットブックでは“重い”作業を高性能PCの遠隔操作で行なえるほか、データもサーバーに保持される。ただし、サーバーとクライアント間のコピー(カット)&ペーストはできない。

 サーバー側のデスクトップ画面は、ウィンドウ表示、フル画面表示が可能で、全画面を出す「フル」、アスペクト比を崩さない「ノーマル」、ドットバイドットの「1:1」を切り替えられる。また、共有フォルダ機能、リモートからサーバーの電源を入れる機能(S3/S4に対応)などをサポート。このほか、これまでのクライアントはディスプレイ出力が無かったが、新製品はミニD-Sub15ピンを備え、サーバーの映像をアナログRGBで外部ディスプレイに出力できる。

 主な仕様は、Atom N280(1.66GHz)、メモリ1GB、HDD 160GB、Intel 945GSE Expressチップセット(ビデオ機能内蔵)、1,024×600ドット表示対応10.1型ワイド液晶、OSにWindows XP Home Editionを搭載。

 インターフェイスはUSB 2.0×3、IEEE 802.11b/g/n無線LAN、Ethernet、Bluetooth 2.1+EDR、ミニD-Sub15ピン、SDカード(SDHC)スロット、音声入出力などを備える。本体サイズは258×205.5×27.5~36.9mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約1.32kg。

PCリモーターソフトの画面リモートスクリーン接続画面サーバーのデスクトップ画面をウィンドウ表示

【動画】Luiの機能紹介映像(デモ動画はNECのサーバPCにLaVie Light Luiモデルをローカルネットワーク接続して撮影したものです)

 今回のLaVie Light Luiモデルの発売に合わせて、ユーザーの手持ちのPCをLuiサーバーにできるPCIバス用の拡張カード「PCリモーターサーバボード」を単体で販売する。

 PCI標準サイズの「LU-AC-RB003」、LowProfile用2スロットの「LU-AC-RB004」の2モデルが用意され、店頭予想価格はいずれも4万円前後の見込み。

 動作環境はCPUがPentium 4 2.4GHz以上相当、OSがWindows XP/Vista。このほか、EthernetおよびDVI出力、ステレオミニジャックの音声出力が必要。なお、ボードにはクライアントソフトなどは添付されていない。Luiシステムとして利用するには、専用のPCリモーター、もしくはLaVie Light Luiモデルが必須となる。

LU-AC-RB003LU-AC-RB004

(2009年 7月 1日)

[Reported by 山田 幸治]