東芝、厚さ15.4mmで17時間駆動可能な第7世代Core i7搭載12.5型2in1「dynabook V」

「dynabook V」シリーズ

　株式会社東芝は、15.4mmという薄型で液晶回転式の機構を備え、約17時間のバッテリ駆動を実現した12.5型2in1「dynabook V」シリーズを12月9日より順次発売する。価格はオープンプライス。

　Windows 10に最適化するため、ペン対応や、顔認証/指紋認証による簡易で強固なセキュリティ、タブレットとしてもクラムシェルとしても使える2in1機構などを備えつつ、最新の第7世代Coreプロセッサ(Kaby Lake)搭載で性能を確保し、バッテリ駆動も約17時間を実現するなど、意欲的なモバイルPC。OSはAnniversary Updateが適用されており、このバージョンのOSとKaby Lakeの組み合わせの製品が国内に投入されるのは、おそらくこれが初としている。

　東芝独自の高密度実装技術により、本体サイズ299×219×15.4mm(幅×奥行き×高さ)、重量約1,099gと、重くなりがちな液晶回転式2in1として、薄型、軽量化を実現した。

　一方で、薄型の2in1ではAtomやCore mが採用されることが多い中、高い性能を発揮させるため、TDP 15WのCore i7-7500Uなどを搭載。2カ所から吸気する新たな冷却機構により、薄型ながら十分な冷却性能を確保し、長時間負荷をかけてもスロットリングによるクロック低下が起きないという。機構としては2in1だが、メインマシンにもなる性能を持つと言うことで、東芝では「3in1」を標榜している。

　また、薄い筐体に約17時間駆動なバッテリを内蔵。バッテリセル自体は既製品だが、独自のバッテリ制御技術により急速充電が可能で、約30分の充電で7時間駆動できるという。

液晶は360度回転式

デジタイザにも対応

天板ロゴはTOSHIBAではなくdynabook

キーボード

　使い勝手の面では、ワコム技術を採用したアクティブ静電結合方式の独自デジタイザを搭載(上位モデルのみ)。ペン先を画面につけると、キーボードが無効になり、離すと1秒で有効に戻す機能を搭載するほか、「紙のような書き心地」を目指したタブレット「dynaPad N72」のノウハウを踏襲しており、Windows 10 Anniversary Updateで追加されたInk機能などと相まって、紙とボールペンを使う感覚で書き込めるとしている。

　dynabookシリーズで初めて、USB Type-CのThunderbolt 3を搭載。ここからの給電と、周辺機器接続や、外部ディスプレイへの出力が可能。Type-C 1ポートでは既存機器利用の際に不都合が出るため、従来のUSB 3.0 Type-Aポートも装備。加えて、Gigabit Ethernet、HDMI出力、ミニD-Sub15ピン、USB 3.0を備えた、USB Type-Cアダプタも同梱する。

　簡易で強固なセキュリティのため、全モデルでWindows Hello対応の指紋センサーを搭載。さらに最上位モデルでは、同対応の顔認証センサーも搭載。指紋センサーは東芝製品初のタッチ型(スライド不要)。カメラは独自の赤外線センサーを採用し、屋外などでも光源に影響されずに顔認証可能としている。

　また、harman/kardonと共同開発した高音質スピーカーを搭載し、harman/kardon製外付けスピーカーと同等の音質を実現。オーディオや動画も十分楽しめるほか、Windows 10のCortanaでも活用できるとしている。

　主な仕様は下表の通り。店頭想定価格は、V82が23万円前後、V72が20万円台半ば、V62が18万円台後半、V42が16万円後半。なお、V42のみ発売は2017年1月下旬。アクティブ静電ペン(9千円台後半)、替え芯セット(千円台後半)、ACアダプタ(9千円台後半)も、12月9日より個別に発売する。

背面

前面

右側面に電源ボタン、USB 3.0、セキュリティポート

左側面にThunderbolt 3、音声入出力

上位モデルに付属のデジタイザ

同梱のUSB Type-Cアダプタ。Gigabit Ethernet、HDMI出力、ミニD-Sub15ピン、USB 3.0を備える