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Arduino、プログラミング知識不要で使えるIoTキット「ESLOV」

~センサーはモジュール構造で組み合わせ自由

ESLOV

 Arduinoは28日(米国時間)、モジュール構造で容易にプログラミングできるIoT開発者向けのキット製品「ESLOV」を2017年6月に発売すると発表した。現在、Kickstarterでプロジェクト支援の募集も行なっている。

 ESLOVはWi-Fi機能を内蔵したメインHubと、モジュール構造の各種センサーからなるIoT向けキット。メインHubの心臓部には、Atmelの「SAM D21」を採用しており、48MHz駆動のCortex-M0+プロセッサ、およびWi-Fi機能を内包する。

 25×25mmのサイズに規格化されたモジュールは、デイジーチェーン接続が可能で、メインHubに接続、PCの拡張カードのように機能を拡張できる。標準ではボタン、LED、センサー、マイクなどを含む25個が用意されており、欲しい機能の組み合わせで購入できる。個々のモジュールにもArduino/Genuino UNOで採用されているATmega328Pプロセッサを搭載しており、I2Cバスを通して外部からリプログラミング可能で、機能や仕様を自由に策定できる。

 モジュールをメインHubに接続すると、PC上の開発ツール「ESLOVビジュアルコードエディタ」が自動で認識する。開発者はセンサーの値を取得するためのプログラミングをすることなく、GUI画面でマウスを使い、各種モジュールを接続、設定を行なうだけで利用可能となる。

 また、クラウドサービス「Arduino Cloud」も用意。ESLOVとリンクさせることで、PCやスマートフォンから場所を問わずHubにアクセスでき、クラウド上からセンサーの値を取得し、ボタンやスライダーでさまざまな操作が可能になるとしている。

 これらの仕組みにより、これまでIoT開発のハードルであったインターネット接続性、センサーごとのプログラミングの必要性、そしてプログラミングスキルの問題を解消する。

 ESLOVのハードウェアおよびソフトウェアは全てオープンソースとなっており、ユーザーがモジュールを開発することも可能。サードパーティ製のモジュールや、パートナー認証プログラムなどについても歓迎するとしている。

モジュール構造を採用