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全世界タブレット市場、2016Q2も引き続き出荷台数減少
~Android端末メーカーのWindows搭載端末参入に増加の兆し
2016年8月2日 15:46
米International Data Corporation(IDC)は8月1日(米国時間)、2016年第2四半期の全世界のタブレット出荷台数の市場調査結果を報告した。
調査結果によれば、メーカーの製品ラインナップの見直しや、ユーザーの新規端末購入見送りなどを受けて、市場規模は縮小しており、端末出荷台数は3,870万台で、前年同期比で12.3%の減少となった。
OS別シェアでは、Androidが65%、iOSが26%、残りの9%をWindowsが占める形となったが、Android搭載タブレットの下落に対するリスクヘッジとして、Android端末メーカーがWindows搭載製品を発売し始めており、市場に変化の兆しが見られるとしている。
シェア上位5社の前年同期比成長率では、Appleが9.2%減、Samsungが24.5%減と上位2社が下降、Lenovoが3.1%増、Huaweiが71%増、Amazonが1,208.9%増と下位3社が成長を見せた。
Appleは総出荷台数は低下したものの、iPad Pro(9.7型)の発売により、平均販売価格と収益の上昇が見られる。Samsungはシェアが低下したが第2位を保持しており、IDCでは、着脱式製品の投入を行なえばより良い結果を得られるだろうとしている。
Lenovoは、小型プロジェクタを内蔵したタブレット「Yoga Tab 3 Pro」のように独自性のある製品で差別化を図っているが、出荷台数の大半は依然としてLenovo Tab 2やLenovo Tab 3などの低コスト製品群が占めるとする。
Huaweiは、Windows 10搭載2in1「Matebook」を投入したが、スペックが価格に反映されていないことなどから好調な滑り出しとは言えず、同社初の着脱式製品は中途半端な結果であり、状況の打破に向け前進が必要であるとする。なお、タブレット製品全体ではアジア/太平洋、中東、アフリカなどの地域で成長を続けている。
Amazonは、低価格タブレット「Fire」を大規模セール「Prime Day」で多数販売しトップ5に入った。なお、前年同期比で桁違いの成長率を記録しているが、2015年第2四半期のデータにはFireを含む6型タブレット製品は入っていない。
メーカー | 2016年Q2 出荷台数(百万台) | 2016年Q2 市場シェア | 2015年Q2 出荷台数(百万台) | 2015年Q2 市場シェア | 前年同期比 |
---|---|---|---|---|---|
1. Apple | 10 | 25.8% | 11 | 24.9% | -9.2% |
2. Samsung | 6 | 15.6% | 8 | 18.2% | -24.5% |
3. Lenovo | 2.5 | 6.6% | 2.5 | 5.6% | 3.1% |
4. Huawei | 2.2 | 5.6% | 1.3 | 2.9% | 71% |
5. Amazon.com | 1.6 | 4% | 0.1 | 0.3% | 1,208.9% |
その他 | 16.4 | 42.4% | 21.3 | 48.2% | -22.9% |
合計 | 38.7 | 100% | 44.1 | 100% | -12.3% |