パソコンで携帯電話/PHS/ポケベルにメッセージを送る
MojiMail97 Ver1.84a

MojiMail IN Ver1.02

MojiMail97
MojiMail97 Ver1.84a

MojiMail IN Ver1.02

  • ジャンル:電話関連ソフト
  • 種別: シェアウェア各1,000円
  • 作者:エキスパートマグネティックス株式会社
  • 対応OS:
    MojiMail97 Windows 95/98/NT 4.0
    MojiMail IN Windows 95/98

ソフトウェアは作者のホームページから
ダウンロードできます

 このコーナーでは、窓の杜編集部の協力を得て、Windows用のさまざまなオンラインソフトを月ごとにテーマを決めてレビューします。今月のテーマは電話関連オンラインソフトです。掲載は毎週木曜日を予定しています。

【編集部】

■文字メッセージをパソコンで送ろう

 今でこそ携帯電話やPHSは爆発的に普及しているが、規制緩和以前は移動中の人に連絡をとる手段はポケベルの独壇場だった。もちろん現在でもポケベルは使われており、より高機能になって各種情報の購読も可能だし、その性質上メッセージが入っていても内容のチェックをするだけなので、通話で周囲に迷惑をかけることがなく、愛用している人も多いだろう。このメッセージ機能は携帯電話/PHSにも、いろいろ名称を変えて取り入れられている。考えてみれば実際に今すぐ「話をしなくてはならない」ケースというのは少ない。つまり、ちょっとした伝言を安価に送信できるのは、とても便利なのだ。ただ、この手の文字メッセージサービスは、文字の入力や手続きがかなり面倒くさい。これを簡単にパソコンから送信してくれるのが、MojiMailシリーズだ。

■モデムで伝言MojiMail97

 MojiMail97は、モデムを使って各種の文字メッセージを送信できるソフトだ。対応しているのはポケベルではNTT DoCoMoの各方式、東京テレメッセージとそのパワーアップ定型伝言。PHSではNTT DoCoMoのきゃらメール、ASTELのモジトーク、DDIポケットのPメール。携帯はNTT DoCoMoのショートメール、J-PHONEのスカイメール、さらにテストバージョンではあるがIDOのプチメールαとCメールもサポートしており、すべてのキャリアに対してメッセージを送信できてしまうのだ。

 MojiMail97を起動すると、まず使用するモデムを設定するウィザードが始まるので、TAPIで設定されているモデムを選ぶ。ただし、TAやPIAFSカードでは使用できないので気をつけよう。

 メインウィンドウが表示されたら、ツールバーの[機種別データ設定]を押して、送信したいキャリアの設定をする。まずポケベルかPHS/携帯電話を選択し、次に進むと基本設定ファイルの入力になるので、[参照]ボタンを押してみよう。すると、各種サービス用の設定ファイルが一覧表示されるので、対応したファイルを選択し、新しいファイル名をつけて保存しよう。

あらかじめ主なキャリア用設定ファイルが用意されている

 PHSの場合は、次の画面でサービスセンターの番号を設定し、Pメールの場合はチェックボックスにチェックを入れる。次はPメールとDoCoMo NEXTシリーズを使う場合の特殊コードの入力。そしてフリーワードの文字セット方式の選択と、インフォネクストタイプの指定をする。

 次のメッセージ送信時間の(1)および(2)、(3)は、100ミリ秒単位で設定ができるが、とりあえずデフォルトの設定で問題ないだろう。最後に送信文字数を越えた場合の警告と、きゃらメール用の返送先番号を入力すれば、設定ファイルが保存される。ちょっと設定が難しそうに感じるかもしれないが、実際は最初に正しい設定ファイルさえ選べば、相手が関東近県ならばほとんど変更する場所はないはずだ。それ以外の地域でも、センター番号だけをチェックして変更すればいい。

 つぎは[端末の設定]ボタンを押して、1桁あたりの送信時間を設定する。デフォルトでは500ミリ秒だが、200~300ミリ秒で送信できるので、送信時間を縮めたいときは数値を小さくしていけばいい。ただし、あまり短いと送信ができない。1度に送るトーン/パルス数は、パルス回線の場合は最大で30まで、トーンならば75まで設定できる。内線電話などで公衆回線に接続するときに発信番号が必要な場合は、外線発信記号を入力し、DoCoMoのカードモデムを使っている場合は電話番号の最後に付加する文字列[V]を入れれば、すべての設定は終了したことになる。

 いよいよ送信だ。[リスト]ボタンを押すと電話帳が開くので、[追加]ボタンを押して送信先の名前と電話番号、そして種類には最初に作った設定ファイルをプルダウンメニューから選択しよう。メインウィンドウに戻ったら、[メッセージ]のテキストボックスに伝言を書けばいい。ただし、インフォネクスト以外ではすべて半角カタカナで入力しないと変換されないので注意しよう。[定型文]ボタンを押せば、あらかじめ設定されている定型の一覧が表示されるので、ここから選択すればOKだ。よく使う文字列は、[リスト]ボタンでメッセージリストを開き、[追加]ボタンを押してから番号を選び、文字を入力して[変更]を押せば登録しておける。メッセージの入力が終わったら、[一括送信]で自動的に伝言が送られるはずだ。[センタへ電話]や[相手へ電話]、[トーン発信]などは手動で発信を行なうもので、最初の動作テストくらいでしか使うことはないだろう。

順次送信を使えば、一度に複数のメッセージを送信できる
 MojiMail97には順次送信という便利な機能がある。これは複数のメッセージを順次自動で送信していく機能だ。使い方は簡単で、送信先とメッセージの入力が終わったら[順次送信準備]ボタンを押すと、別ウィンドウが開いてメッセージがリスト表示される。これを繰り返して[順次送信]ボタンを押せばいい。また、このリストはファイルとして保存できるので、定型のメッセージ送信に便利だ。


■メールで伝言MojiMail IN

 MojiMail INは、Eメールを使った伝言メッセージ送信ソフトだ。通常のメールソフトでも送信はできるが、いろいろとフォーマットを作らなくてはいけないので、やはり専用ソフトを使ったほうがスマートだろう。対応しているのはNTT DoCoMoのインフォネクスト、東京テレメッセージ、NTT DoCoMoのきゃらメール、そしてJ-PHONE、東京デジタルホンのスカイメールだ。

 MojiMail INのユーザーインターフェースはMojiMail97とよく似ており、設定のしかたもほとんど変わらない。まずはSMTPサーバーの設定を行なう。ここは普通のメーラーとまったく同じで、接続方法で[ダイヤルアップで接続]を選んだ場合は、メッセージの送信時に自動でダイヤルアップして、送信が終われば切断する。つぎは機種別データの設定だ。ここでは[元になるファイル]のドロップダウンボックスから対応するファイルを選択し、[ファイルの作成]をすればいい。

 あとはMojiMail97と同様に[メッセージの作成]から[送信先リスト]で電話帳を作成して選択し、相手がパスワードを設定している場合は入力して[OK]を押すと、メインウィンドウのリストに送信先とメッセージが表示される。ここではまだメッセージは送信されないので、さらにメッセージが送りたい場合は続けて作成し、最後に[メッセージの送信]ボタンを押せばいい。送信ずみのメッセージはそのままリストに残るので、必要なければ削除しよう。また、定型の送信ファイルとして保存しておくこともできる。

 MojiMail97とMojiMail INの電話帳は互換性があるので、MojiMail97のフォルダにある「AddData.csv」というファイルをMojiMail INのフォルダにコピーすれば、そのまま使うことができる。また、MojiMail97の登録ユーザーならば、一時利用ができるようになっているのもうれしい。

■最後に

 冒頭にも述べたが、文字メッセージは非常に有効な情報伝達手段で、単なる遊び用の存在にしておくのはもったいない。MojiMail97ならすべての端末に対してメッセージを送ることができるし、インターネットに接続されている環境ならMojiMail INを使えば、キャリアは制限されるがコストがかからないのだ。

 ここでは紹介しなかったが、MojiMail97と同じ機能を持つWindows CE用のMojiMail EX for CEもラインナップされている。移動中のメッセージ転送にはこれを使えば理想的だろう。

□作者のホームページ
エキスパートマグネティックス株式会社
http://www.expertmg.com/

[Text by 鹿山雅志]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp