プロカメラマン山田久美夫の
ビジネスシヨウ '99 TOKYOデジタルフォトレポート


開催期間:'99年5月18日〜5月21日(18、19日は招待日)

会場:東京ビッグサイト 東棟1〜6ホール

出展者数:456社



 「ビジネスシヨウ '99 TOKYO」が5月18〜21日まで、東京ビッグサイトで開催された。会期中に雨が降ったこともあってか、417,400人と前年を下回る入場者数だった。デジタルフォトの分野でも、デジタルカメラ機能を装備した携帯情報機器がめだった半面、スタンドアローンのいわゆるデジタルカメラは目立った新製品がなく、やや寂しい状態だった。デジタルフォト関連各社のブースの模様を中心にレポートをお送りする。


■キヤノン:Power-shot A50中心に展示

 キヤノンは今回、130万画素2.5倍ズーム機「Power-shot A50」を積極的にアピール。ステージでの浴衣モデルの撮影やiMacをずらりと並べてのデモは、なかなか壮観だった。
 もちろん、外観はA5ZOOMと同じものであり、画素数的には一世代遅れている感じもあるが、質感も高く、コンパクトカメラ感覚で気軽に撮影できることから、ブースでの人気は上々だった。

 また、同ブースでは、BJシリーズの最高峰である「BJC-F8500」も出品されていた。このところ、今ひとつパッとしなかったBJシリーズだが、本機のフォトプリンターとしてのポテンシャルはかなりのレベルであり、その実力には目を見張るものがある。もちろん、20万円を超えるプリンターだけに一般的とはいいがたく、会場での人気も今ひとつだったが、今後のBJシリーズの展開に期待させるだけのインパクトのある製品といえそうだ。


■リコー:230万画素ズーム機「RDC-5000」が主役

 リコーはGW直前に発売された230万画素ズーム機「RDC-5000」がメイン。人気、実力ともに、3倍ズーム機に押され気味だが、ビジネスショー会場では意外に人気が高かった。もともと本機は、ビジネス用途を重視して開発されたモデルだが、ブースでのデモはごく普通のものだったのは残念。強烈なマクロ機能を生かした展開や、書類複写によるOCR用途などを積極的にアピールすれば、もっと注目を集められたと思う。

 また、同ブースでは、108万画素CCD搭載の防塵防滴仕様(コニカ デジタル現場監督のOEM)の工事記録用モデルも参考出品されていた。


■エプソン:CP-800でプリントデモ

 エプソンは今回、発売直前の「CP-800」を出品。プリントンやPMシリーズのプリンターと組み合わせてのプリントデモを展開していた。ブースでの「CP-800」の人気はなかなかのもので、手にとって、その小ささや操作感をチェックしている人も多かった。

 また、話題の「Locatio」は手に触れるのも大変な状況。もちろん、本機はデジタルカメラ機能がメインではないが、いちいちデジタルカメラを持ち歩かなくても、メモ的な撮影が日常的にできるようになる可能性を秘めたツールとして大いに注目したい。

□「Locatio」製品情報
http://www.i-love-epson.co.jp/products/category/locatio/index.htm


■シャープ:インターネットビューカムに注目集まる

 シャープは世界初のMPEG-4カメラ「インターネットビューカム」を出品。超小型ボディで動画が撮れるというインパクトはかなり大きく、すでに発売されている製品としては異例ともいえるほど、デモスペースが賑わっていた。

■カシオ:デジカメ機能付きパームサイズPC「E-507」

 カシオは今回、実にさまざまな情報ツールを出展していたが、注目を集めていたのが、パームサイズPC「カシオペア E-500シリーズ」。とりわけデジタルカメラユニットを装着した「E-507」の人気が高い。

 このモデルは、普通のパームサイズPCでありながらも、ユニット装着により35万画素のデジタルカメラとして利用できるもので、VGAサイズの静止画と、1/9VGAや1/16VGAサイズの動画(独自フォーマット)も撮影できる点が特徴だ。ブースで使ってみると、レンズ回転式で、液晶サイズが大きいこともあって、とても撮影しやすく、画像の確認も容易。PDAとして甦った、現代版“QV-10”という感じで妙に新鮮だった。

 また「E-500」をベースに、汎用デジタルカメラで撮影したデータをCFカード経由で読み込み、コメントをつけて簡単に通信できる業務用モデル「E-500SP」(135,000円)も出品されていた。こちらは画像伝送に特化したモデルで、画像の一覧表示や拡大表示はもちろん、任意のテキストや音声データを画像データと一緒に簡単な操作で電送することができる点が大きな特徴。こちらは損保や建築記録、報道取材などの業務用モデルのため、一般向けの販売予定はないという。


■日本IBM:近日発売の「デジカメの達人2000」を展示

 日本IBMは、昨年のビジネスショーで参考出品され、その後発売されたオリジナルの総合画像処理ソフト「デジカメの達人」の新バージョンとして「デジカメの達人2000」を参考出品していた。このソフトは、Photoshopに匹敵するレベルの画像処理機能と、わかりやすいインターフェイスによる画像整理機能が大きな特徴だ。

 以前のバージョンに比べ、細部の機能が強化されており、現行機種で主流となっているDCF形式のファイルにも対応。なかでも、切り抜き作業の簡易化や自動補正メニューの強化、自動補正機能によるバッチ処理などはなかなか便利そう。正確な発表日こそ公表されていないが、近日中に発売されるという。価格は12,500円、バージョンアップは6,800円という。



■NTTドコモ:2GBのシリコンディスクを参考出品

 最後に、デジタルカメラとは直接関係ないが、個人的に気になったものを一つ紹介しよう。
 それはNTTドコモブースで参考出品されていた、2GBのシリコンディスクだ。ブースでは実際にノートPCに組み込んでのデモが行なわれており、WindowsとアプリケーションがHDDではなく、シリコンディスク上で稼働していた。しかも、RAMディスクのため、作業中でも瞬時にスリープでき、消費電力も大幅に軽減できるという。つまり、Windows CE感覚でWindows 98とアプリケーションを利用できるわけだ。

 もちろん、これは参考出品であり、現時点で2GBものシリコンディスクを市販したら、数百万円クラスになるという。だが、数年先にはなんとか手が届く価格帯になる可能性もあり、電池寿命やスピーディーな起動を重視したいモバイル派には必須のアイテムになる可能性もある。



 最初に述べたように、今回のビジネスシヨウは、CCDなどの光学素子を搭載したPDAが注目を集めた。むしろ、デジタルカメラへの移行が急速に進むきっかけは、普通のデジタルカメラの高画質・低価格化よりも、これらデジタルカメラ機能を備えた携帯情報機器の普及なのかもしれない。


□「ビジネスシヨウ '99 TOKYO」ホームページ
http://www.noma-businessshow.or.jp/
□関連記事
【5月18日】ビジネスシヨウ '99 TOKYO 速報レポート
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990518/bs99_1.htm
【5月19日】法林岳之の ビジネスショウ'99 Telecomレポート
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990519/bs99rep.htm

('99年5月25日)

[Reported by 山田久美夫]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp