ビジネスシヨウ '99 TOKYO 速報レポート

「ThinkPad 235の後継機が出現?」など


開催期間:'99年5月18日~5月21日(18、19日は招待日)

会場:東京ビッグサイト 東棟1~6ホール

出展者数:456社


 「ビジネスシヨウ '99 TOKYO」が18日、東京ビッグサイトで開幕した。今回の出展者数は456社となっており、前回の467社から減少している。ビジネスシヨウは、その名のとおりビジネス全般のイベントで、事務機器関係や企業向けのシステムなども数多く出展されている。

 今回は、その中でパソコン関連メーカーのブースで注目される新製品をレポートする。


■日本IBM、ThinkPad 235の後継機が出現?

 日本IBMのブースの中で一番注目を集めていたのは、参考出品されたThinkPadの新型だろう。型番すら明らかにされず、価格や発売時期なども未定だが「近く発表できる予定」とのことだ。

 この新製品はB5サイズで厚さ26.6mm、重量1.31kg。ちょうどサブノートとミニノートの境界線にある。係員に「(チャンドラIIのIBM版である)ThinkPad 235の後継か?」と聞いたところ、「どちらかというと(サブノートの)ThinkPad 535の方が近い」と回答してくれた。それを裏付けているのがキーボードだ。右端のキーの幅が狭くなっているものの、主要キーはピッチ18mmを実現している。液晶は10.3インチTFTで、最大解像度は800×600ドット。バッテリ駆動は標準で1.9時間、オプションの拡張バッテリを使用すると約4時間駆動できる。PCカードスロットが1基しかないのが残念だが、正式発表が期待される製品だ。

主なスペック。モバイルCeleron 300MHz、HDD 6.4GB、モデム内蔵とノートPCとして必要十分な性能を持っている。 液晶を開いたところ。全体的に角張ったデザインだ。 キーボードは右端の幅が狭くなっているのが残念だが、主要キーは18mmピッチを実現しているのは立派。

閉じたところ。厚さは26.6mm。 左側にPCカードスロットを1基備えている。これに関しては、ThinkPad 235の3スロットを見習ってほしかった……。 拡張バッテリを装着したところ。底面後部が出っ張る形になり、キーボードが傾く。

 この他に日本IBMで人気を集めていたのが「WorkPad」と、5月11日発表された「WorkPad c3」。実機が多数展示されていることもあり、操作を試してみる人が多かった。




■カシオブースで、JRCがCF対応GPSユニットを展示

CFスロットにセットするGPSユニット。カラーのE-500に最適の周辺機器だと思うのだが、バッテリの駆動時間が問題だ。なお、このユニットはE-500専用というわけではなく、CFスロットを持っている機種なら対応可能としている。
 カシオブースでは、JRC製のコンパクトフラッシュ(CF)対応GPSユニットが参考出品。実際にCASSIOPEIA E-500に接続して、ナビゲーションのデモを行なっている。

 このユニットはD-GPSにも対応しており、E-500に携帯電話を接続すればGPSの精度を上げることができる。ただし、E-500で携帯電話通信を行なった場合、バッテリ駆動時間は公称値で約4時間となっており、さらにGPSユニットを使用すれば「駆動時間は2時間を切るだろう」とのことで、持ち歩いて使うのは難しいだろう。

 その他に注目されるのが、17日に発表されたFIVAのペンタイプモデル。ただし、展示はアクリルケース越しにとどまった。なお、この製品は完全に企業向けで個人向けの販売は考えていないとしている。

 またパソコンとは直接関係しないが、GPSを内蔵した腕時計「サテライトナビ」にも、多くの人が集まっていた。

FIVAのペンオペレーションモデル。基本仕様はFIVAと同等だ。アクリル越しの展示なのが残念。 GPSを腕時計に内蔵した「サテライトナビ」。本当に実用になるのかはさておき、サイバーな感じがいい。
時計上部にある金色の円筒形の物体は電池。


■エプソン、デジカメ+GPS+メール「Locatio」

 エプソンのブースでは、17日に発表になったばかりのデジカメ+GPS+メール機能を持った「Locatio」が人を集めていた。色々な機能を詰め込んだわりに、実際に持つと結構軽い。ただ、今のところそれぞれの機能が中途半端なのが難点だ。

 店頭予想価格はPHS内蔵モデルが10万円程度、PHSなしのモデルはそれより5千円程度安いとしている。

Locatioは中々の人気だ。 掌にのせると結構大きい。ただ、重量は結構軽い(290g)。 デジタルカメラとして構えたところ。ちょっとカッコ悪い?

 ブースの一番前では、PM-770Cのカラーバリエーションを全色並べ、デコレーション。また、デジタルカメラ「CP-800」と、インクジェットプリンタ「PM-770C」とiMacを組み合わせて、その場で撮って写真をプリントする実演を行なっていた。

□「Locatio」製品情報
http://www.i-love-epson.co.jp/products/category/locatio/index.htm


■京セラ、TV電話付きPHS「ビジュアルホン」

綺麗なコンパニオンさんとTV電話が体験できる! ということで、人気が高かった。 これがビジュアルホン。女性に持ってもらうと、その大きさがわかる。
 京セラブースの目玉は、TV電話つきPHS「VP-210(ビジュアルホン)」。PHSにCCDと反射型カラー液晶を搭載している。実機が5台ほど用意されており、実際にコンパニオンとTV電話を体験できるため、かなりの人を集めていた。

□関連記事
【5月17日】京セラ、TV電話つきPHS「VP-210」を7月末に販売(INTERNET Watch)
http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/1999/0517/vp210.htm
□ニュースリリース
http://www.kyocera.co.jp/news/1999/9905/0004-j.asp


■シャープ、インターネットビューカムを体験

 シャープでは、前面にインターネットビューカムとメビウススタイルを10台以上並べ、MPEG-4を体験できるコーナーを設けている。

 また、ブースの一角では、メビウスやザウルスに京友禅作家が塗装したものが並べられており、非常に鮮やか。また、林裕峰氏の実演も見ることができる。
 その横には、ザウルスアイゲッティの新色が参考出品されているが、製品化については未定とのことだ。

インタネットビューカムで動画の撮影が体験できる。 京友禅作家 林裕峰氏の作品が並べられている。 林裕峰氏の実際の作業を見学できる。 アイゲッティの新色。参考出品なので製品化は未定。

□クリスタルアートのページ
http://www.sharp.co.jp/sc/design/cristal/index.html


■NEC、Clik!ドライブとCE対応FDD

 NECのブースでは、同社製のUSB接続のClik!ドライブのほか、ロジテックのCE対応USB接続FDD「LFD-31U」が出展している。実際にMobile Gear IIに接続して展示され試用できる。なお、LFD-31Uは12,800円で6月上旬発売予定。

USB接続のClik!ドライブ。本家Iomegaの製品よりスマートだ。 ロジテックのCE対応USB接続のFDD。デスクトップとのデータのやり取りに便利か。

□関連記事
【5月10日】NEC、USB接続のClik!ドライブ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990510/nec.htm


■NTT DoCoMo、銀色のポケットボードを参考出品

デザインの毛色が今までのモデルと、まったく異なっている。男性にはこの方が持ちやすいだろう。
 NTT DoCoMoは銀色のポケットボードを参考出品している。アクリルケース越しでしか見ることができず、「詳細は未定で、今回のイベントで意見を聞きたい」とのことだ。筐体には「POCKETBOARD PLUS」と刻印されている。

 今までのポケットボードのデザインはどちらかというと若い女性向けだったが、PLUSは角張ったデザインになっており、色も銀色なので男性でも違和感がないだろう。係員によれば「今までのポケットボードのイメージを変える製品にしたい」という。

□「ビジネスシヨウ '99 TOKYO」ホームページ
http://www.noma-businessshow.or.jp/

('99年5月18日)

[Reported by furukawa@impress.co.jp]


【PC Watchホームページ】


ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp