着物でパソコン……ウエアラブルファッションショー開催

文化服装学園 会場:東京ビッグサイト

開催期間:5月1日~3日

会場デモ
取材時にたまたまブースにいたモデルさんをゲット。なぜか無表情……モデルだからか?
 ネットワーク社会におけるデジタル・コミュニケーションを体感できるイベントとして5月1日から3日まで東京ビッグサイトで「ネットワーク・ジャングル II『デジタライランド』」が開催された。会場はテーマ毎に分けられ、例えば教育のコーナーではベネッセコーポレーションが双方向通信を使った教育システムを提案したり、ゲームコーナーではセガ・エンタープライゼスが「シェンムー」を体験できるコーナーを設けていた。ハードウェアの紹介よりは、近未来に実現されるであろうコンテンツビジネスの紹介に重きが置かれていた。

 そんな中、会場中央に設置されたイベントステージで毎晩、ウェアラブルコンピュータをテーマとしたファッションショーが開催されていた。制作は、ウェアラブルコンピュータの研究を行なっている慶應義塾大学と文化服装学院による共同制作。

 イメージとしては、昨年MITが行なったファッションショーで提示された次世代の「服とコンピュータとの融合」といったものではなく、より現実的な「コンピュータを服のどこにしまうか」といったことに重きが置かれている印象だった。登場した服には、ノートパソコンやPDA、携帯をしまう大きなポケットが用意されているのだが、ノートパソコンをしまうには腰や背中にポケットが作られることが多く、自分でパソコンを取り出せず、ペアで登場した人が取り出してあげるという構成が目立った。つまり、これってペアルック? と考えたのは記者のひがみだろうか。

 ファッションショーでもっとも注目されたのは最後に登場した着物。柄が基板になっている点にも注目したいところ。男性は帯のところに脇差しのように携帯を指しているのがおしゃれ。女性は腰のところに帯と色を合わせた真っ赤なノートをぶら下げていた。取り出すのはやっぱり一緒にいた男性。ウェアラブルと言えば近未来的なデザインや洋服が思い浮かぶので、着物には一本取られたという感じ。なかなか楽しめました。

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何処がウェアラブルなのかイマイチよくわからないデザインのものもチラホラ。どこかにポケットがついているのかなぁ ヘッドマウントディスプレイ好きですね。こういったファッションショーでは必ず登場します。実際には危ないと思うのだが あちこちに大きなポケットがぶら下がっている。でも背中にくっついていると、誰かが取り出してくれないと使えないというのはちょっと疑問ですな
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着物でウェアラブル。伝統文化とデジタルが見事融合! モデルさんが着慣れていないのは愛嬌か? 帯にぶら下がっているパソコンを取り出すところ。着物なだけに自分でパソコンを着脱することは不可能な気もする


□ネットワーク・ジャングル IIのホームページ
http://www.networkjungle2.com/top.html
□デジタライランドのホームページ
http://www.networkjungle2.com/wdw/wdw1/wdw_menu.html
□関連記事
【'98年11月25日】NICOGRAPH 98開幕。ウェアラブル・コンピュータ・コーナーが人気
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981125/wearpc.htm

('99年5月6日)

[Reported by funatsu@impress.co.jp]


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