'99年3月5日発表
市場調査会社インターナショナルデーターコーポレイションジャパン株式会社(IDC Japan)は、'98年の国内におけるPC出荷実績を発表した。PC市場全体の出荷台数は7,923,410台で、横ばいであったものの、家庭向け市場ではソニーのVAIO効果などにより、2,644,000台と対前年比28.4%増となっており、回復傾向にあるとしている。
また、同社では'99年の国内PC市場は前年比10.3%増の8,743,000台との予測も行なっている。
【PC市場全体】
PC市場全体の出荷台数は前年とほぼ同じ7,923,410台。NEC、富士通、日本IBM、東芝といった上位陣の落ち込みが目立ち、特にNECと東芝は2桁も下げている。
そんな中で、ソニーは7倍以上も出荷台数伸ばし、シェアも17位から8位へと大躍進を遂げている。ソニー以外では、コンパック、デル、シャープが2桁の成長を見せている。
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【家庭向けPC市場】
家庭向けのPC市場は前年から3割近く成長して、2,644,000台を出荷した。特にソニーは10倍以上、アップルはiMacなどの成功により74%と大きく伸びており、この2社が牽引役となっている。
また、その他のメーカーもNECがわずかに下げた以外は着実に出荷台数を伸ばしている。このことについてIDCでは、ソニーがVAIO 505で開拓した「小型・薄型・軽量」という新しい製品セグメントを定着させたことによると分析している。
'98年の家庭向けのPC市場では、ソニーがトップ3の仲間入りを果たしたほか、アップルがiMacの成功により息を吹き返したことなど、大激動の一年となった。
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【企業向けPC市場】
企業向けPC市場の出荷台数は、前年より1割減の5,279,000台となった。IDCではこの要因について、景気の低迷の継続や、2000年問題対応から情報化関連投資がハードウェアからサービス分野へと移行したことなどを挙げている。
企業向け市場全体が落ち込む中で、日立だけが2桁成長を実現している。これは液晶一体型の省スペースPCが成功したためと考えられる。
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□IDC Japanのホームページ
(3月8日現在、この件に関する情報は掲載されていない)
http://www.idg.co.jp/IDC/
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http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990204/idc.htm
('99年3月8日)
[Reported by furukawa@impress.co.jp]