【周辺】

5月15日発売、プロバイダーの対応は早いところでゴールデンウィーク明けを予定

松下、国内メーカーで初の56kbpsモデムを発売

PRONOTE AV '97/5/15 発売

標準価格:31,500円(税別)
連絡先:Panasonic P3カスタマーサポートセンター
Tel.03-5295-8721


製品発表はボックス型のみだったが、会場にはPCカード型の56kbpsモデムも展示されていた。すでに型番も「TO-CAF56K」と決まっているようだ。 製品には「K56Flex」と「Rockwell」のロゴのシールが貼られている。
松下電子応用機器株式会社は、Rockwell社のK56Flex規格に準拠したボックス型の56kbpsモデム「TO-BXF56K」を5月15日に発売する。通信速度は下りが最高56kbps、上りが最高33.6kbps。標準価格31,500円で、5月15日に発売する。松下では、月2万台の出荷を予定しており、OEM供給にも応じる(松下は、33.6kbpsモデムを数社にOEM供給している)という。

 「TO-BXF56K」はボックス型の据え置きモデムで、未来的なイメージを強調するためか、モデムには珍しいメタリックカラーが採用されている。PC/AT互換機、PC-98シリーズ、Macintoshに対応しており、3種のRS-232Cケーブルが同梱されているほか、Windows 95用モデムセットアップファイル、Mac用のARA CCLファイルも添付されている。通信関連のソフトはWindows 95用が7種、Macintosh用が6種付属している。
 前宣伝の時期が長く、なかなか製品そのものが出てこなかった56kbpsモデムだが、国内でも、USロボティクス社がx2技術採用の56kbpsモデムを4月25日に発売するのを皮切りに、5月から6月にかけて、各社いっせいに発売してきそうな状況だ。

 国内メーカーでは、松下電子応用機器株式会社が先陣をきる形となった。4月23日の製品発表会にはロックウェル、アセンド・コミュニケーションズ両社も出席。ロックウェル社は、33.6kbpsモデムではRockwellチップがセンター側モデムでは70%~75%、クライアント側では80%以上のシェアを握っており、Rockwell社の33.6kbpsのチップセットを採用しているメーカーはそのままK56Flexを採用する見込みであるとして、x2技術に対する数の優位性を強調した。またアセンド社は、カード装着により56kbpsに対応する同社のアクセスサーバーMAXシリーズのカードが4月下旬~5月はじめにはプロバイダーに供給されるとして、MAXシリーズを設置している主要プロバイダーの56kbps対応は早いところでゴールデンウィーク明け、遅いところでも6月のボーナス時期には対応するだろうという見通しを明らかにした。

 ロックウェルとアセンドがシェアの優位性を強調していたのが印象的な発表会だったが、現在の段階ではまだ、K56Flexがデファクト・スタンダードになるとは言い切れない。クライアント側では、米国ではU.S.Robotics(現3Com)社のモデムのシェアが大きく、またDSPを採用しているx2技術では今後の標準化にもソフトウェアでの対応がしやすいという利点もある。また、センター側でも、x2技術採用のアクセスサーバーTotal Controlでは、33.6kbpsから56kbpsへのアップグレードもソフトウェアのみで対応できるが、アセンド社のMAXシリーズではカードを購入する必要があり、プロバイダーのコスト負担が大きいという事情がある。'97年夏には北米標準が制定される見込みなので、K56Flex対x2の勝負は、'97年夏がひとつの節目となりそうだ。

□P3ホームページ(Panasonicブランド周辺機器ホームページ)
http://media.mei.co.jp:8005/p3/
□ニュースリリース
http://media.mei.co.jp:8005/p3/news/018/
[関連記事]
□【4/15】USロボティクス、日本モトローラが56kbps対応モデムを国内発売
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/970415/robotics.htm
('97/4/23)

[Reported by hiroe@impress.co.jp]


【PC Watchホームページ】


ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp