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「ModemSURFR 56K」
日本モトローラ株式会社 Tel.03-5487-8551
USロボティクス株式会社は、4月25日、国内初の56kbps対応モデムを2機種発売する。
56kbpsをアナログ回線で実現する技術には、米U.S.Robotics社（現3Com社、2月に3Com社が買収）のx2技術と米Rockwell社などが提唱するK56Flex技術の2つがあり、基本原理は同じながら相互接続は保証されないため、どちらの技術が市場を制するかが注目を浴びている。
国内コンシューマー市場ではx2技術採用のUSロボティクス株式会社が一番のりとなったが、日本モトローラ株式会社からもK56Flex対応の「ModemSURFR 56K」の国内発売もアナウンスされた。発売はUSロボティクスが4月25日、日本モトローラがゴールデンウィークを予定しており、ゴールデンウィーク明けにはx2、K56Flex両陣営の製品が店頭に並ぶことになる。
●USロボティクス
USロボティクスより発売される2機種は、ホスト用（ホストとしては33.6kbpsまで）の「クーリエ CR560（44,800円）」と、普及タイプの「スポーツスターボイス SP560V-P（オープンプライス）」の2機種。オープンプライスのスポーツスターは、30,000円弱の店頭価格を想定している。
普及タイプのスポーツスターでは、電話やFAXの着信をポケベルで知らせる「パーソナルボイスメール機能」、音声とデータを同一回線で切り替えて送信できる「ボイスビュープロトコル」機能などを搭載。また日本限定仕様として、ブラックボディが採用される。
x2技術ではDSP採用により、ファームウェアのバージョンアップで56kbpsにも対応できるというのが、K56Flex技術に対するアドバンテージだ。そこで、USロボティクス株式会社に、従来製品のアップグレードの対応について取材したところ、「アップグレードはなんらかの形で対応するが、国内ではJATEの規則もあり、ユーザーにファームウェアのバージョンアップをしてもらうのは難しい。まだ検討中だが、センドバック（メーカーに送付する）により対応する可能性が大きい。」とのコメントを得た。
なお、USロボティクスの発表によると、製品発売と同時に、アスキー・インターネット接続サービス、グローバルオンラインジャパン、ビジネスネットワークテレコムなどが56kbps接続サービスを開始する。
USロボティクスの発表（15日午前）を受けてか、15日午後に日本モトローラ株式会社もK56Flex準拠のRockwellチップセットを搭載した56kbpsモデム「ModemSURFR 56K」をゴールデンウィークに国内発売すると発表。標準価格は34,800円。
日本モトローラは、4月9～11日まで開催されたCOMDEX Japan'97においてアセンド・コミュニケーションズ社のアクセスサーバー「MAX4000」と「ModemSURFR 56K」の接 続デモを行ない、「国内でMAX4000と56kbpsモデムとして接続性が実証されたのはModemSURFR 56Kが初めて」と接続性をアピールしている。
ちなみに現在、主要プロバイダが設置しているアクセスサーバーはアセンド社のMAXシリーズかUSロボティクス社のTotal Controlシリーズのどちらかといってよい。アセンドはK56Flexへの対応を表明しているため、アクセスサーバー市場でもx2技術とK56Flex技術がしのぎを削ることになる。
□USロボティクス株式会社のホームページ（4月15日現在、この製品に関する情報は掲載されていない）
http://www.usrobotics.co.jp/
□Sportster 56K製品情報（英文）
http://www.usr.com/home/x2_datasheet.html
□日本モトローラ株式会社のホームページ
http://www.mot.co.jp/
□製品情報
http://www.mot.co.jp/ISO/html/products/ms.html
('97/4/15)
[Reported by hiroe@impress.co.jp/seino@impress.co.jp]