|
NEW PRODUCTS TESTREPORT |
オムロン | ||
AIR BLUE MB64KTID | ||
H"がワイヤレスで使えるBluetooth対応モデム | ||
TEXT:法林岳之 Takayuki Hourin |
Bluetoothアダプタ(左)をfeel H"端末に接続し、Bluetooth PCカードをPC側に接続するという構成 |
データ通信はDDIポケットで採用されているPIAFS 2.1/64kbpsに準拠しており、PIAFS 2.1/64kbpsやPIAFS 1.0/32kbps対応アクセスポイントに接続が可能。もちろん、PTE(プロトコル変換装置)経由でアナログ回線やISDNの同期64kbpsのアクセスポイントにも接続できる。
Bluetoothアダプタの右側面には電源スイッチが付いており、接続する際には手動でONに切り換える必要がある |
Bluetooth PCカードとBluetoothアダプタとの通信距離は、カタログスペックで5mとされているが、今回試用した範囲では見通しで5m以上離れた状態でも通信ができた。心配されたIEEE802.11b準拠の無線LANとの干渉については、無線LANのアクセスポイントの近くに端末を設置しても、とくに通信が切断されることはなかった。
BluetoothアダプタはαDATA32以降のDDIポケットの端末に必ず装備されているデータ通信端子に直接装着する。大きさはZippoのライター程度のもので、わずか20gしかない。電源はBluetoothアダプタに装着する単4形乾電池を利用し、連続2時間の通信が可能だ。ただ、Bluetoothアダプタを端末に装着すると、かなり端末から出っ張る上、接続には電源スイッチの操作が必要なため、Bluetoothアダプタを端末に装着したまま、カバンに入れて持ち歩くという利用スタイルはあまり現実的ではない。
PC側にインストールしたユーティリティで端末を発見した画面。この後、機器を選択すれば接続される |
また、Bluetooth PCカードの対応OSがWindows Me/98に限られているのも残念な点だ。Windows 2000 ProfessionalがプリインストールされたノートPCが各社から発売され、年内にも後継OS「Windows XP」が登場することを考慮すれば、一早くWindows 2000対応のドライバやユーティリティが提供されることを期待したい。
さらに、ほかのBluetooth対応機器との接続については、まったく情報が公開されていない。Bluetoothユニットを内蔵したソニーのVAIOノート「PCG-SR9」との接続も試みたが、認証させることはできなかった。
Bluetooth対応モデムは市場の期待の大きな商品だけに、今後、これらの問題点がすみやかに改善されることを期待したい。
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□オムロンのホームページ
http://www.omron.co.jp/
□製品情報
http://www.omron.co.jp/ped-j/product/md/mb64ktid/mb64ktid.htm
□関連記事
【4月11日】オムロン、H"対応Bluetoothモデムキット
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010411/omron.htm