← iPAQ Pocket PC H3630
↑今月のインデックスへ
FlexScan L461→
|
NEW PRODUCTS TESTREPORT |
|
|
イーヤマ |
MA201D |
22型ダイヤモンドトロン管採用で9万円を切るハイコストパフォーマンスCRT |
TEXT:本間 文 Bun Honma |
|
ダイヤモンドトロンNF管を使用しているため、22型と大きなサイズながら、その奥行きは487mmにとどまる
|
iiyamaブランドで知られる老舗ディスプレイメーカーのイーヤマ/飯山電機は、常に国内市場における価格破壊の引き金を引いてきたメーカーでもある。その飯山電機の販社であるイーヤマ販売から、大画面CRTの価格破壊を実現した22型CRTモニタが発売された。今回紹介するMA201Dは、22インチダイヤモンドトロンNF管を採用し、対角20インチ/51cmの表示エリアを確保しながら、標準価格89,800円を実現したモデルだ。
これまでも、シャドウマスク管を採用した21型CRTディスプレイなどで70,000円台を実現した製品は存在したが、人気のアパーチャーグリル管を採用しながら、ここまでの低価格を実現したモデルは、本製品が初めてであろう。しかも、低価格モデルにありがちなディスプレイケーブル直付けの1系統入力ということはなく、Dsub 15ピンコネクタを2ポート装備し、2系統入力にも対応している辺りは、大画面ディスプレイの使われ方なども熟知したイーヤマ販売らしい配慮と言える。
|
背面部には二つのDsub 15ピン端子を備えている。できれば一方は5BNC端子であってほしかったところ
|
その基本性能は、中央部0.25mm、周辺部0.27 mmのAGピッチを実現。水平走査周波数30.0~110.0kHz、垂直走査周波数50~180Hzをサポートし、1,600×1,200ドットでは85Hz、1,920 ×1,440ドットでも72Hzのリフレッシュレートで表示が可能だ。しかも、同社が“まっ平らモニタ”と言うだけあって、見た目はフルフラット。さらに、ダイヤモンドトロンNF管の特徴でもある奥行きの短さを活かし、背面に向かって絞り込まれた全体に丸みを帯びた筐体デザインの採用により、22型CRTでありながら、493(W)×487(H) ×479(D)mmというサイズ以上にコンパクトな印象を受ける。また、重さは約28kgと従来モデル(上位モデル)のA201Hより5kgも軽量化が図られている点も見逃せない。
|
右端のOPQボタンを押すだけでビデオ再生時の輝度を上げることができるため、DVD-Video再生には最適だ
|
むろん、低価格化のために削られた部分がないわけではない。その最たるものは、画像調整機能であろう。オンスクリーンコントロールのメニューアイコンや、MENUボタンと+/-ボタンの組み合わせという操作方法には変わりがなく、ファンクションも充実している。しかも、各種画面歪調整ばかりか、4,500~10,000Kまで100Kきざみの色温度調整機能やランディング補正まである辺りは、ハイエンドモデルも顔負けである。しかしながら、これらの調整をすべて手動で行なわなければならないという点で、メーカー製のオールインワンPCを購入した初心者が、手頃な価格で高性能な本製品を購入した場合、オートアジャスト機能がないという点でとまどうこともあるはずだ。
|
ATI RADEON DDR 64MBを接続しての、1,600×1,200ドット/32bitカラー/75Hz/5,500K表示。高解像度でも十分に使用可能なシャープさだ
|
筆者の個人的な意見かもしれないが、本製品のようなモデルこそ、オンスクリーンコントロールのファンクションを削ってでも、すべて自動で調整してくれるモードなり、ボタンを用意してほしかったところだ。
とはいえ、欠点らしい部分は、その1点につきる。本製品には、最近のイーヤマ製ディスプレイでは好評のOPQ(Optimize Picture Quality)機能は残され、フロントのOPQボタンを押すことだけでDVD-Videoなどの動画再生時にはコントラストのハッキリした画面に切り換えることができる。これにより、コントラストが高く、明るいということで、動画との相性が高いとされるアパーチャーグリル管CRTのメリットを最大限に発揮してくれる。
|
OSDメニュー構成は、シンプルながら過不足のないものだが、オートアジャスト機能はサポートしていない
|
最近は、ビデオカードの性能も飛躍的に向上し、DVD-Videoの再生や高解像度での3Dゲーム環境が一般的になっているだけに、これから大画面CRTへの買い換えを考えているユーザーには、注目してもらいたいモデルだ。
製品名:MA201D
標準価格:89,800円
メーカー:株式会社イーヤマ販売
問い合わせ先:0120-148-633
URL:http://www.iiyama.co.jp/
ブラウン管:22型アパーチャーグリル管
グリルピッチ:中央部0.25mm、周辺部0.27mm
水平走査周波数:30.0~110.0kHz
垂直走査周波数:50~180Hz
最大表示解像度(推奨):1,920×1,440ドット/72Hz(1,280×1,024ドット/85Hz)
インターフェース:Dsub 15ピン×2
消費電力:最大約140W
本体サイズ(W×D×H):493×479×487mm
重量:約28kg
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□イーヤマ販売のホームページ
http://www.iiyama.co.jp/
□製品情報
http://www.iiyama.co.jp/monitor/ma201d.htm
□関連記事
【1月30日】イーヤマ、79,800円の21インチCRTディスプレイなど
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010130/iiyama.htm
ウォッチ編集部内PC Watch担当
pc-watch-info@impress.co.jp
Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved.