NEW PRODUCTS TESTREPORT

	日本HP
	hp pavilion 2250 / hp fx70
	スタイリッシュデザインの高性能ホームPC
	TEXT：清水理史　Masashi Shimizu

本体前面にUSB、IEEE1394、PCカードスロットを持つほか、背面にモデム、LANポートなども備えている

　昨年、「pavilion」シリーズで新たに国内の個人向けデスクトップPC市場に参入した日本HP。この春、同社からpavilionの最新モデルが登場した。基本的な構成は前モデルを踏襲し、CPUなどのスペックが向上されているのが特徴だ。

　新モデルは3機種存在するが、今回は最上位モデルとなる「pavilion 2250」を評価した。チップセットなどはほかの2モデルと共通だが、本機はCPUにPentium III 1.0BGHzが採用されており、標準で128MBのメインメモリ、DVD-ROM・CD-RWコンボドライブ、容量40GBのHDDを搭載している。

　本機最大の特徴は、何と言ってもそのデザインだ。基本的なデザインは前モデルと同様だが、ムーンライトメタリックブルーとシルバーのツートンのカラーリング、および丸みのある筐体は個性的でありながら、落ち着いた印象を受ける。また、本体前面のドライブやインターフェースがすべてカバーで覆われているため、スッキリとまとまる。縦置きにした状態で、フロントパネル右側に位置するカバーを開けると、FDDおよび2基のType2対応PCカードスロット、IEEE1394ポート、シリアルポートが、左下のカバーを開くと、マイク、オーディオ入力、ヘッドホン端子、USBポートが現われる。多彩なインターフェースを前面に備えながら、煩雑な印象を与えていない点は秀逸だ。これならば、リビングなど人目に付くところに設置しても雰囲気を壊さないだろう。

カバーをドライバーレスで取り外すことができるため、本体内部へのアクセス性は高い

　ただし、リビングなどに設置するホームPCとしては動作音が多少気になった。hpとしては静粛性に力を入れてデザインしているようで、ファンの音などは非常に静かなのだが、その分HDDのアクセス音が目立ってしまう。全体的には静粛なだけに、この辺りにも気を配ってほしかったところだ。

　また、内部機器の拡張に関しても配慮されている。外側のプラスチックケースをずらすようにして取り外し、その後に内部の金属パネルを取り外すことで、ドライバーレスで本体内部にアクセスできる。ただし、メモリスロット、PCIスロットともに1本の空きがあるだけで、HDDなどの増設は不可能だ。とはいえ、必要な機器はほとんど標準で装備されているほか、外部インターフェースは非常に充実しているので、内部拡張の必要性自体が低いとも言える。

hp fx70の背面部。アナログRGBとDFPの2系統の入力端子を備えている

　本機は基本的に本体単体で販売されるが、推奨モニタとして、本機と統一されたデザインの「hp fx70」が用意されている。これは、1,024×768ドット表示が可能な15型のTFT液晶パネルを採用し、台座部分にスピーカーが内蔵されているというユニークなスタイルのモニタだ。インターフェースは、背面部にDFP端子とアナログRGB端子の2系統が用意されている。2250にもこの両方の端子が装備されているので、より鮮明なDFP端子によるデジタル接続を行なうことも可能となっている。ただし、2系統を切り換えて利用することはできず、両方にPCを接続した場合は、アナログRGBを優先して表示される仕様になっている。

　pavilion 2250のターゲットは主に初心者層だが、インターネットへの接続から、ビジネスアプリケーション、ゲームなどの利用にも適した高い完成度を持っている。1台目に購入するPCとして満足のゆくマシンとなるはずだ。