←RW-02USB ↑今月のインデックスへ Game Theater XP→

NEW PRODUCTS TESTREPORT

アイ・オー・データ機器
DVDRM-i9.4G/USB
マルチインターフェースに対応したDVD-RAMドライブ
TEXT:正木健児 Kenji Masaki


本機は縦置きも可能となっているため、柔軟な配置が行なえる
 DVD-RAMドライブも片面4.7GBメディアに対応したVer.2.0の販売開始から半年以上が経過し、消費者の間でも導入を検討するケースも増えてきている。ドライブやメディアの供給量の問題から、入手が困難だった時期もあったが、最近ではこれも解消されており、容易に購入できるようになった。また、流通量の増加とともに、SCSIやATAPI以外のさまざまなインターフェースに対応したモデルが登場し始めている。今回紹介するアイ・オー・データ機器のDVDRM-i9.4G/USBもその一つで、同社独自のi-CONNECT規格を採用したUSB接続の外付けDVD-RAMドライブだ。

 i-CONNECTは、ドライブ側のコネクタを統一し、接続するインターフェースに合わせてケーブルを変更することで、IEEE1394やPCカードなどさまざまな環境で同じドライブを利用可能にする規格である。本ドライブの場合はUSBモデルなので、USB変換ケーブルが添付される。対応OSはWindows Me/98だ。


i-CONNECTの採用により、多彩なインターフェースに対応しながらも背面はスッキリとまとまっている
 ドライブ背面はi-CONNECTコネクタのほかはアナログ音声の出力端子とACアダプタ用コネクタだけのすっきりした作りである。ドライブは縦置き、横置き両対応のケースに収められている。

 気になる内蔵のDVD-RAMドライブは日立のATAPI接続モデルGF-2000B2Nが採用されている。対応メディアは幅広く、シングルDVD-RAMからライトアットワンスのDVD-Rの読み込みまで可能だ。GF-2000B2Nの速度は、2倍速のDVD-RAM書き換え(2.77MB/s)、6倍速のDVD-ROM読み出し(8.31MB/S)、最大24倍速のCD-ROM読み出しが可能となっている。しかし、本ドライブではUSBのデータ転送速度の制約を受け、DVD-RAMの読み書き・DVD-ROM読み出しは約0.6倍速、CD-ROM読み出しは約6倍速となってしまう。実際にDVD-Videoの再生を行なってみても、コマ落ち・音飛びが発生した。ただしこれはUSB接続を行なっている場合だけで、IEEE1394変換ケーブルなどを使って、より高速なインターフェースと接続した場合には、ドライブ本来の性能が発揮される。


付属のフォーマッタでは3種類のフォーマットを選択可能。とくに問題がなければ、新しいバージョンを選んでおこう
 本機の導入法は、まずUSB-i-CONNECTサポートソフトをインストールした上で、UDFドライバソフトを組み込んで使用するという流れだが、このドライバソフトでは、UDFのバージョン1.02/1.5/2.0をサポートしている。これは、OSによって4.7GB DVD-RAMの読み取り状況に違いがあるためだ。また、DVD-RAMのファイナライズを行なうと、DVD-RAMメディア読み取り可能なDVD-ROMドライブを装備したマシンで、Windows 95 OSR2以降のOSを導入した環境であれば、UDFドライバを導入していなくともデータを読み込みが可能となる。このほか、UDFドライバにはDVD-RAMメディアのフォーマッタやデフラグツールも含まれている。

 おもなバンドルソフトはマルチメディアファイルを管理するPhoto ExplorerとソフトウェアDVDプレイヤーPowerDVD VR-Xだ。Ulead SystemsのPhotoExplorerでは、エクスプローラと同じ操作でサムネイル表示された静止画・動画を管理することができる上、静止画のサムネイルをHTML出力したり、画像の回転・色調変更などが行なえたりする。動画のサムネイルは最初のフレームの内容が表示されるため、DVD-RAMに大量に保管した動画の整理にはもってこいのソフトである。

 PowerDVD VR-Xはサイバーリンクが販売しているPowerDVDシリーズの最新版である。VR-Xでは、「ビデオレコーディング規格」に対応したDVDムービーカメラやDVDレコーダで記録されたムービーファイルの簡易再生に対応している。この簡易再生を行なうためには、本ドライブの動作環境(OSはWinMe/98、4.7GB DVD-RAM読み取り対応ドライブ、UDF 2.01以降のファイルシステムが使用可)が必要であり、VR-Xの性能を生かすには最適の組み合わせとなっている。

 USB接続ということでドライブの全機能をフルに活用することはできないが、外付けで簡単に接続できる大容量記録ドライブとしての価値は大きい。また、IEEE1394やPCカード変換ケーブルを使用して、デスクトップ機とノートPCの両方で使用するといったことも可能だ。本機は、大容量メディアをさまざまな環境で、手軽に扱いたい場合に向いている製品と言える。


  • 製品名:DVDRM-i9.4G/USB
  • 標準価格:62,000円
  • メーカー:株式会社アイ・オー・データ機器
  • 問い合わせ先:076-260-1024
  • URL:http://www.iodata.co.jp/
  • インターフェース:USB
  • 書き込み速度:2倍速、LINE OUT×1
  • 読み出し速度:DVD-RAM2倍速、DVD-ROM6倍速、CD-ROM最大24倍速
  • 平均シークタイム
     DVD-RAM:210ms
     DVD-ROM:190ms
     CD-ROM:150ms
  • バッファサイズ:2MB
  • 本体サイズ(W×D×H):162×240×48mm
  • 重量:非公開
  • 対応OS:Windows Me/98

    ■写真撮影
    若林直樹(STUDIO海童)

    □アイ・オー・データのホームページ
    http://www.iodata.co.jp/
    □製品情報
    http://www.iodata.co.jp/products/dvd/dvdrmi94gusb.htm
    □関連記事
    【2000年11月13日】アイ・オー、Just Link搭載の外付型DVD/CD-RWコンボドライブなど
    http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20001113/iodata2.htm


    【PC Watchホームページ】


    ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp

    Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved.