←Acer Veriton FP2P800 ↑今月のインデックスへ VAIOノートFX PCG-FX77/BP→

NEW PRODUCTS TESTREPORT

ASUSTeK
First Kiss S8660C
ポップなデザインの低価格スリムノート
TEXT:一ヶ谷兼乃 Kenno Ichigaya


鮮やかなロンドンイエローのほか、落ち着いた配色の“スカラーブルー&シルバー”も用意されている
 定番マザーボードメーカーとして多くのユーザーから支持を集めているASUSTeKは、ビデオカードをはじめとした拡張カード、ストレージデバイスなどの各種PCパーツの製造、販売を行なっているほか、現在ではPCサーバーやノートPCといった完成された形のPCも手がけている。とくにノートPCに関しては、サブノートPCからフルサイズのA4ノートPCまで多彩なラインナップを揃えており、OEM供給以外に、自社ブランド製品としても着実にシェアを拡大しつつある。

 今回紹介する「First Kiss S8660C」は、そのASUSTeKが新たに発売したA4サイズの薄型ノートPCだ。本体サイズは幅296mm、奥行き230mm、厚さ25mmで、重量はバッテリ込みで1.7kgとなっている。基本スペックはCPUにモバイルCeleron 600MHz、チップセットは440MXを採用している。内蔵メモリは標準で64MB、SO-DIMMソケットを利用することで、最大192MBまで増設することが可能だ。ビデオチップは8MBのビデオメモリを内蔵したSilicon MotionのSMI 3D721で、ディスプレイは解像度1,024×768ドット表示に対応する12.1型のTFT液晶パネルを搭載している。ポインティングデバイスはタッチパッドで、クリックボタンは左右のほかにスクロール用の上下ボタンが装備されており、操作性もなかなか良好だ。


デザイン上のアクセントとなる本体前面部。ここにはサウンドまわりの端子も用意されている
 本機の特徴として、外装にマグネシウム/アルミ合金とプラスチックで作られた、独特な本体デザインが挙げられる。画面を閉じた際には左右の側面が丸くなり、ソフトな印象を受けるが、これを開くとロンドンイエローで塗装された内側が現われ、鮮やかなルックスに変わる。本体前面とヒンジの部分も同じイエローに彩られており、ディスプレイを閉じた際のアクセントとなっている。


バッテリはもちろん、HDDも簡単に着脱することができる。こういった点は国内メーカーには少ない特徴だ
 本体前面にはスピーカー出力とマイク入力端子が用意されており、ヘッドホンなどで気軽に音楽を楽しむことや、会議の録音などに活用することもできる。また、同じく本体前面に電源状態を示すLEDとメール着信を知らせるLEDが配置されている。右側面には、IrDAポートとCardBusおよびZVポートに対応したTypeIIのPCカードスロットが二基、背面には二つのUSBポート、V.90対応56kbpsモデム端子、10BASE-T/100BASE-TX対応LANポート、ディスプレイコネクタ、AiBOXと呼ばれる付属の外付けドライブ接続アダプタ用の端子などが備えられている。なお、本機には24倍速CD-ROMドライブが付属するが、これもAiBOXを利用して接続する。内蔵HDDはネジ1本で取り外しできるため、OSごとにHDDを入れ換えて使うといった用途でも便利に使うことができるはずだ。薄型ノートでありながらこうした多彩な拡張性を持つため、さまざまな用途に対応可能な点は、本機の強みの一つだろう。


 ASUSTeKのノートPCと聞いても、ピンとこない方も多いとは思うが、同社は日本メーカーのノートPCの製造を請け負っており、実績としては申し分ない。もちろん、このS8660Cも国内のノートPCと品質的に遜色ないレベルに仕上げられており、高速なCPUによる快適な操作性を実現している。画面部分は180°も広げることができる上に、表示を90/180°回転することができるため、向かい合った相手に対してプレゼンテーションを行なうような使い方にも適している。国内のメーカーとは少し異なるテイストのデザインも、ほかの人とは違ったものを求めている方には魅力的だろう。こうした本体性能に加えて、本機はリーズナブルな価格設定もウリとなっている。実売価格は170,000円前後で、手頃なサブノートPCを探している場合にお勧めしたいマシンである。


  • 製品名:First Kiss S8660C
  • 標準価格:オープン(Wangchoices.com価格168,000円)
  • 販売元:株式会社ユニティ
  • 問い合わせ先:news@unitycorp.co.jp
  • URL:http://www.firstkiss21.com/
  • CPU:モバイルCeleron 600MHz
  • チップセット:440MX-100
  • メモリ(最大):64MB(192MB)
  • HDD:10GB
  • CD-ROMドライブ:最大24倍速
  • ビデオチップ:Silicon Motion SMI 3D1721
  • ビデオメモリ:8MB
  • ディスプレイ:12.1型TFT液晶
  • 最大解像度:1,024×768ドット/1,677万色
  • サウンドチップ:ESS Allegro
  • モデム:56kbps(V.90、K56flex対応)
  • キーボード:85キー
  • 拡張スロット(空き):PCMCIA TypeII×2(TypeIII×1、CardBus、ZVポート対応、空き×2)
  • インターフェース:USB×2、ディスプレイ(Dsub 15ピン)、スピーカー×1、マイク×1、モデム(RJ-11)×1、10BASE-T/100BASE-TX×1(RJ-45)、IrDA×1、AiBOX 50-Pinコネクタ×1
  • 電源:リチウムイオンバッテリおよびAC電源
  • バッテリ駆動時間:約2.5~3時間
  • 本体サイズ(W×D×H):296×230×25mm
  • 重量:1.7kg
  • OS:Windows Me
  • 付属ソフト:PC-cillin 2000など

    ■写真撮影
    若林直樹(STUDIO海童)

    □ASUSTeKのホームページ
    http://www.asus.co.jp/
    □製品情報
    http://www.firstkiss21.com/


    【PC Watchホームページ】


    ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp

    Copyright (c) 2001 impress corporation All rights reserved.