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コンパックコンピュータ Presario 3200 3TO214 トランスルーセントボディが魅力の
TEXT:橋本新義 Shingi Hashimoto |
背面部の各種インターフェースに加え、前面にも二つのUSBポートを備えるため周辺機器との接続性は高い |
まず目立つのは、そのルックスだろう。フロントパネルに薄紫のトランスルーセントパーツを配したデザインは、クセがなく、スッキリとしていながらも決して地味過ぎず、リビングなどに置いても違和感のないものとなっている。ケース自体はLow Profile PCIに対応したもので、マザーボードはmicroATXフォームファクタという組み合わせだ。これは小型デスクトップとしては拡張性の高い構成なのだが、本機はさらにメンテナンス性を向上すべく、フレームへのドライブベイの装着方法に工夫がなされている。ドライブベイは5インチと3.5インチのベイが一つにまとめられたタイプなのだが、これを固定するためにネジが使用されていないのだ。そのため、フロントパネルと接続ケーブルを外し、所定の方向へ引き上げるだけでドライブベイそのものが簡単に外せてしまう。外からは見えないが、かなり大胆な構造である。
マザーボード自体は4本のPCIバスを備えているが、実際に使用可能なものは2本までとなる |
ケースまわりは特徴的な本機だが、基本スペックはストレートに現在の低価格デスクトップの売れ筋を狙ったものだ。CPUはCoppermineコアのCeleron 600MHz、チップセットにはIntel 810Eが採用され、ビデオ機能はこれに内蔵されたものを使うが、マザーボード上にディスプレイキャッシュが搭載されていないめずらしいタイプだ。また、サウンドチップはi810に内蔵のものを使用せず、ESSのAllegroが搭載されている。
デスクトップを右クリックした際などに現われるコンテキストメニューからは、解像度をダイレクトに変更することが可能だ |
実際の使用感としては、初心者のPCに対する抵抗感を和らげようと配慮された、数々の工夫が印象的だった。たとえば、キーボードはインターネット接続ボタンを搭載しているだけでなく、使用頻度の高いカーソルキーが、十字型配置となっており、すぐに見付け出せるようになっている。また、OSのWindows Meに対しても、画面解像度と色数がデスクトップを右クリックすることで現われるコンテキストメニューから変更可能となっているなど、種々のユーティリティで拡張が施されており、本機の操作性を高めている。
単に価格だけを見れば平均レベルだが、細かな配慮を考えればコストパフォーマンス的にも優れている。ここ最近、コンシューマ市場にアプローチすべく努力してきたコンパックの創意工夫が垣間見える本機は、初心者ユーザーにも安心してお勧めできるマシンと言えるだろう。
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□コンパックコンピュータのホームページ
http://www.compaq.co.jp/
□製品情報
http://www.compaq.co.jp/athome/presario/3200/index.html
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