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NEW PRODUCTS TESTREPORT


新潟キヤノテック
ACDSee v3.1日本語版

超高速表示が魅力の画像ビューアに
日本語パッケージ版が登場

TEXT:鹿山雅史 Masashi Kayama



ブラウザウィンドウでは高速なプレビュー表示が行なえるほか、ファイルの削除やコピーなどのファイル操作も可能となっており、使い勝手はよい
 ACDSee社のシェアウェアを新潟キヤノテックがローカライズした高機能グラフィックスブラウザ「ACDSee」は、今年の4月にv3.0がリリースされたばかりだが、10月にはマイナーバージョンアップのv3.1が登場する。今回は、これに合わせて新たに発売されることになった、同ソフトのパッケージ版のレビューをお届けしよう。

 ACDSeeは標準でBMP、GIF、JPEG、TIFF、PNGのほか、PhotoshopのPSD、Paint Shop ProのPSP、FlashPix、WMFなど、30を超える画像フォーマットをサポートしている。さらに、フリーソフトの画像ビューアとして有名なSusieのプラグインにも対応しており、さらなる対応フォーマットの追加ができる。また、AVI、MPEG、MOV、MP3、WAV、MIDIといった動画や音声ファイルの再生にも対応している。

 ACDSeeはブラウザウィンドウとビューウィンドウから成り立ち、それぞれが独立している。ブラウザウィンドウはエクスプローラライクな作りで、ファイルのブラウジングおよび各種の画像処理を行なう。ウィンドウ内にはフォルダツリー、ファイルウィンドウのほか、プレビューウィンドウ、ファイル情報ウィンドウ、IEのお気に入りと同等な機能を提供するショートカットウィンドウが並んでいる。ファイルウィンドウを除いたすべてのウィンドウはドラッグ&ドロップで自由に配置の変更、表示・非表示の切り換えができ、ウィンドウのレイアウトは名前を付けていくつでも保存しておける。


Susieのプラグインに対応することにより、飛躍的に多くのフォーマットに対応することが可能となった。マイナーなフォーマットや新しいフォーマットにも対応しやすい
 ファイルウィンドウに対応している画像ファイルがある場合は、すぐにアイコンがサムネイル表示されて内容の確認ができ、画像サイズや色数の情報も付加される。このアイコンを選択すると、プレビューウィンドウに大きく画像が表示され、ダブルクリックで実サイズによるビューモードが別ウィンドウで起動する。ただし、動画などのマルチメディアファイルの場合は、ファイルの選択でプレビューウィンドウ内で再生が始まり、ダブルクリックでは関連付けられているプログラムが起動する。ZIPやLZHファイルの場合は圧縮ファイル内をブラウズすることができ、圧縮ファイル内に対応フォーマットがあれば、もちろん非圧縮のファイルと同様の操作ができるようになっている。

 また、画像を選択してフォーマットをBMPやJPEG、TIFF、PNGへ一括変換したり、バラバラのファイル名を連番にリネーム、サムネイル付きのHTMLによる一覧を作成したりする機能もある。TWAIN機器からの入力もでき、スキャナやデジカメからの画像をダイレクトに保存することも可能だ。画像の補正機能も加わり、拡大・縮小、回転・反転、カラーモードの変更、レベル調整、各種のフィルタや効果をかけることが可能と、ちょっとしたレタッチソフト並みの処理ができる。


追加された画像補正機能の一つ、エンボス効果。プレビュー付きの本格的なものだ
 ビューウィンドウでは実サイズの画像が表示されるわけだが、一般的なグラフィックスビューアと一味違うのは、表示したデータのあるフォルダ内のデータをそのまま次々と表示できる点だ。「前のイメージ」、「次のイメージ」、「スライドショウ」のボタンを押せば、すぐに別のイメージが表示されるわけだ。また、ズームインやズームアウト、全画面表示などのほか、ブラウザウィンドウでできることはほとんどビューウィンドウで実行できる。

 キーボードやマウスでのショートカットも実にうまく配置されており、とくにテンキー部分に集約されたコントロールは強力だ。フォルダ内の最初のイメージへジャンプが[7]、最後が[1]、前のイメージの表示が[9]、次が[3]、拡大・縮小は[+]、[-]、最大表示が[*]、標準サイズが[/]、上下左右へのスクロールは[8]、[2]、[4]、[6]、そして[Enter]でブラウズモードへの移行だ。

 ACDSeeの魅力は何と言ってもその超高速表示と、考え抜かれた操作性ある。ほとんどのファイルは瞬間的に表示され、スクロールも非常にスムーズだ。複数の画像ファイルをどんどん見ていく場合には、これ以上のソフトはないと言ってもよいだろう。お気に入りの画像をいつでも楽しみたいという方は一度使ってみてほしいソフトだ。


  • 製品名:ACDSee v3.1日本語版
  • 標準価格:予価7,800円
  • メーカー:新潟キヤノテック株式会社
  • 問い合わせ先:support@www.acdjapan.com
  • URL:http://www.acdjapan.com/
  • 対応OS:Windows 98/95/NT 4.0
  • 動作環境
     ・CPU:486DX以上
     ・メモリ:32MB以上推奨
     ・HDD:4MB以上の空き領域
     ・ビデオカード:256色以上表示可能なもの

    ■写真撮影
    若林直樹(STUDIO海童)

    □新潟キヤノテックのホームページ
    http://www.acdjapan.com/


    【PC Watchホームページ】


    ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp