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NEW PRODUCTS TESTREPORT


カノープス
WinDVD 2000

高画質ソフトウェアDVDプレイヤーが
Windows 2000に対応

TEXT:鹿山雅志 Masashi Kayama



再生ウィンドウと一体化した操作アイコン自体は最低限必要なものだけに絞られているため、初心者でもすぐに扱える
 「WinDVD 2000」は、米Inter Videoが開発し、カノープスが日本語ローカライズしたソフトウェアDVDプレイヤー「WinDVD」シリーズの最新版だ。

 WinDVD 2000が要求する環境は、CPUがPentium II 350MHzまたはCeleron 400MHz、ビデオカードにDVD再生支援機能がある場合はPentium II 300MHzまたはCeleron 366MHz以上。ただし、MMXへの対応が必須となる。DVD-ROMドライブは2倍速以上と、最近のマシンスペックからすればエントリークラスのマシンで、コマ落ちすることなくソフトウェア再生が楽しめる。もちろんDVD-Videoが持つ固有のマルチアングルやマルチ言語といった機能はすべてサポートされており、コマ送りや可変速再生も可能だ。再生可能なメディアはDVD、Video CDのほか、MP3やAVIといったファイルからの再生もできる。

 今回のバージョンアップでは、Windows 2000に対応したほか、対応ドライブやビデオカードの追加といくつかの機能強化、そしてインターフェースの大幅な変更が行なわれた。


一新された操作パネル。パネル外にある機能ボタンは、使えるものだけアイコンの色が明るく変化するようになっている
 強化された機能には、カーソルで選択した範囲を拡大するズーム機能、ズームした状態で表示範囲を移動させるパン機能のほか、ブックマーク機能がある。これはちょうどビデオデッキにあるインデックス機能のようなもので、見ているDVDタイトルの好きな場所にブックマークを付けておき、いつでもそこから再生が行なえる便利な機能だ。


オーディオ設定のプロパティ。対応機器ではS/P DIF出力、6スピーカー(5.1ch)モードが選択できる
 サウンド機能も強化され、Dolby Digital AC-3およびDTS出力に対応し、5.1chの立体音響が再生可能となった。これを利用するには対応したサウンドチップを搭載したサウンドカードが必要となる。S/P DIFによる5.1ch出力はSound Baster Live!シリーズやヤマハのYMF724、YMF744、AurealのVortex2搭載カードを始めとする製品に対応しており、S/P DIFを使用せずに5.1ch出力が可能なものとしてFortemediaのFM801搭載カードなどがサポートされている。Sound Blaster Live!とソニーのサラウンドヘッドホンシステムMDR-DS5100を使っての試聴では、Dolby Digital、DTSともにその効果を実感できた。


マクロビジョン非対応のTV OUT付きカードでは、コピーガード付きのソフトが再生できない
 再生用のパネルは、旧バージョンでは多くの機能をボタン化して詰め込んだデザインだったが、今回はよく使うボタンのみを配置した、すっきりしたものとなった。パネルの右端にある三角形のアイコンをクリックすると、残りの機能ボタンも現われる。MP3プレイヤーなどでおなじみの、デザイン変更が行なえる「スキン」を採用していて、標準で用意されている7つのスキンから好みのものが選択できるほか、Inter Videoのホームページでは新たなスキンも配布予定だ。操作はキーボードからのショートカットでも行なえるので、フルスクリーン表示にしていても問題ない。

 ただ、パネルから実行できない機能や、逆にショートカットや右クリックからのコンテキストメニューで実行できない機能があり混乱することもあった。もちろん慣れてくれば違和感なく操作できるが、DVDプレイヤーは「家電」に近いのだから、こういった点にはより気を配ってほしいところだ。

 とはいえ、再生機能に関してはソフトウェアDVDプレイヤーの中でもトップクラスの実力を誇っており、価格も5,800円と低く抑さえられているため、非常に魅力的な製品だ。旧バージョンのユーザーにはアップグレードサービスも用意されているので、これを利用するとよいだろう。


  • 製品名:WinDVD 2000
  • 標準価格:5,800円
  • メーカー:カノープス株式会社
  • 問い合わせ先:078-992-6830
  • URL:http://www.canopus.co.jp/
  • 対応OS:Windows 98/98SE/95 OSR2/2000/NT4.0+SP4以降
    □動作環境:
     CPU:PentiumⅡ 350MHz以上
     メモリ:32MB(Windows 2000/NT環境では64MB)HDD:30MB以上の空き容量
     オーディオ:48kHzステレオオーディオサブシステム(PCI推奨)

    ■写真撮影
    若林直樹(STUDIO海童)

    □カノープスのホームページ
    http://www.canopus.co.jp/index_j.htm
    □製品情報
    http://www.canopus.co.jp/catalog/windvd2k/windvd2k_index.htm


    【PC Watchホームページ】


    ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp